最強の刀
最近なら、河野貞光氏の刀があげられる事が多いでしょうか?
噂では、白紙2号で打たれたと噂される刀ですね。
氏の刀は、美術品で80万円、武用刀で200万円位します。
最強の刀ですから、高価なのは仕方ないですね。
でも、僕は最強の刀は他にあると思っています。
白紙2号はCHRが58~60前後の鋼です。
確かに玉鋼の刀より斬れると思いますが、白紙は青紙と違い一般鋼です。
一方で、青紙は白紙にクロムやタングステンを配合した特殊鋼です。
白紙2号で作ったと噂される刀より、特殊鋼で作った刀の方が斬れるし折れないでしょう。
実際に特殊鋼はCHR60を超えます。
しかも、クロム、モリブデン、タングステンと言った成分が配合されているので折れません。
そう考えると、特殊鋼で作ってある刀が「最強の刀」だと言えそうです。
で、実際に特殊鋼で作られた刀なんてあるのでしょうか?
実は存在します。
第二次世界大戦時に作られた軍刀の中には、特殊鋼で作られた刀があるのです。
本来、これは日本刀というジャンルではなく「兵器」のジャンルの刀なので本来は登録ができません。
しかし、少し前までは戦争の遺品扱いで日本刀として登録できた時代がありました。
そのころに登録された特殊鋼刀が合法的に流通しているのです。
有名なのは、戦時中に岐阜で特殊鋼刀剣を多く打った「井戸俊秀」氏の刀でしょう。
他には、同門の一文字天秀氏や福本兼宗氏が特殊鋼鋼を作っていました。
今回、入手したのは井戸俊秀氏の特殊鋼刀です。
先日研磨から帰ってきました。
特殊鋼は刀身が硬すぎるので砥石が負けてしまいます。
そのため、研磨できる研ぎ師が殆どいません。
もし出来る研ぎ師が見つかっても、砥石を潰すので研ぎ代はべらぼうに高価になります。
偶然、特殊鋼刀剣のノウハウのある研ぎ師と知り合ったので、比較的安価に研磨をお願い出来ました。
その代わり、1年待ちましたよ・・・
実は、この刀以外にも井戸俊秀氏の特殊鋼刀を保有しています。
もう一振りの刀は北海道旅行に行ったときに質屋で質流れ品として販売されていました。
後日、ネットで調べてみると、そちらの刀は北海道の研ぎ師さんが研いだ刀のようです。
随分苦労したと書いてありました。
この2振りの特殊鋼刀剣は永久保存品
伝品として子孫に伝えようと思います。(多分、お金に困ったら売ります)