結衣は、切迫流産だった。

お腹の張りがあるため、なるべく安静に。とのことだった。

 

年が明けると、賃貸マンションの入居日となり、利人と結衣は一緒に暮らし始めた。

利人は、仕事をしながら、お腹が大きい結衣を気遣い、家事を率先してやった。

結衣は、今まで感じたことないくらいの幸せを感じていた。

 

病院の母親学級にも二人で参加し、赤ちゃんをお迎えする準備をしていった。

赤ちゃんグッズも二人でそろえて行った。お下がりもたくさん集まった。

 

そんな二人が暮らし始めてしばらく経ったある日、結衣は夢を見た。

夢の中で、ボブカットの可愛らしい3歳くらいの女の子が、結衣に向かって満面の笑みで近づいてくる。

なんて可愛らしい子なのだろう。と結衣は思った。

 

そのシーンは、結衣にとって、とても印象的なものだった。

結衣は、あの女の子はお腹の中の子だ!と感じた。

”すごく可愛らしかったなぁ。”

結衣は、すぐに利人に話した。

 

 

それからしばらくして、結衣と利人は、利人が夜遅くに仕事から帰り、ご飯とお風呂を済ませて、仲良くYOUTUBEを見て、夜中の2時頃、寝床に着いた。

 

眠りについたのもつかの間、結衣は尿意のようなもので目を覚ました。

トイレに行ったが、違和感があり、お風呂できれいにし、入院準備の荷物を確認して、あっち行ったりこっち行ったり、落ち着かない結衣。

利人の元に戻り、利人を起こした。

「なんか、おしるしみたいなのが出た。」

「え?どうすればいい?」

「病院に電話してみるね。」

と言って、病院に電話すると、すぐに来るように言われた。」

「入院の用意をして、すぐに病院に来てだって。」

「わかった。俺がいる時でよかったな。」

「病院専用のタクシーもあるけどね。」

「でも、俺がいた方が安心だろ。」

「まあね。」

なんて会話を交わして、荷物をまとめて、病院へ向かった。

 

突然のことで、利人も動揺していた。

「一回、店に寄っていい?」

結衣は、この破水でどのくらいで出産となるのか分からなかったので、

「いや、病院に急いで。」

と言って、すぐに病院へ向かった。