一週間ほど前、香港への貨物フライトを担当する機会がありました。
日程としては、香港まで16時間20分のフライト。そして46時間のステイの後、15時間45分かけて帰ってきました。
香港の夜に到着後、シャトルバスでホテルへ。到着すると、受付のお姉さんに注意事項を言い渡されました。
〇5人以上では集まらない。
〇規制ではないけど、外出の際は必ずマスクを。
とのこと。
航空会社からも不要な外出を求められている事もあり、ステイの1・2日目は部屋に閉じこもり、持ってきた食べ物でしのいでいたのですが、3日目には食料が切れてルームサービスを頼むことに。
しかしクラブサンドイッチだけでチップも込め3500円もする超高値!
労働時間も減らされて給料も減って、解雇寸前の新入りパイロットにはちょっと考えさせられる値段...(笑
ということで、申し訳ながら、朝の早いうちに食料調達に出ることに。
N95マスクと消毒液で出発準備OK...?
受付のお姉さんに両替してもらった時に、香港ではその日まで新規感染者数が4日連続でゼロ!という心強いニュースも聞かされ少し安心。
外に出るとまだ朝早いおかげで人もあまりいません。
道行く人はほぼ全員がマスクを着用しています。
マスクをしていないのは、ジョギング中の人か、たばこを吸っている最中の人くらい。しかも、たばこを吸い終わったらきちんとマスクをつけてました。
イギリスでよく見るこのサイン。道を渡る際に、どっちから来る車に気を付けるべきか教えてくれます。植民地時代の名残なのかな?
15分くらい歩いていい感じの小さな麺屋さんへ。
店に入る前に、非接触型の体温計で体温チェック。OKみたいだったので中へ
他に誰もいなかったので、店内で食べることに。
つけ麺一杯が700円、しかもおいしい!外に出てきた甲斐はありました!
食べ終わると高校生くらいの6人が入ってきて、恒例の体温チェック。
店主「お前ちょっと体温高いな...」
学生「えーマジで」
店主「ちょっとエアコンの下で立ってろ!」
的な会話に。
2分後ぐらいに再度体温チェック → 今度はOK!(って、おいっ!)
逃げるように足早で店を出ることに。
少し外も人が多くなってきたので急いでホテルへ帰ることに。
なるべく人混みのない道を探し選びながら帰ったので、結構時間がかかってしまいました。
開いていた薬局ではマスクも売っていました。
50枚入りで220香港ドル。日本円にして約3000円です。
よく見ると、日本語のマスクの試験報告書も貼ってあります。
ちなみにカナダでは、50枚入りで4300円で売ってるところを見たことがあります。
円/カナダドルの為替レートのおかげでそこまで悪くないように見えるかもしれませんが、1枚1ドル以上する計算です。
信号のある交差点では人混みもできていて、ソーシャルディスタンス(人との間隔)の「ソ」の字もないくらい近距離に大人数が。
ホントにこれで自粛中なのか?!と驚くほどの人だかりも!
自分もかなり近距離に駒を置いて攻めてくるおばさんと格闘しながらホテルに帰還。
ここでももちろん体温チェック!
部屋に帰ったら来ていた服はプラスチックの袋に詰めて、携帯など外でも触っていた物も消毒、そして自分もシャワー。
ちょっとやりすぎな気もしますが、感染しないため、そして他人を感染させないためには、どっちかと言うとやりすぎた方がいい気がするので。
一息ついた後、さっきまで見てきたこと、そして空港からホテルまでのシャトル内から見た状況を考えてみました。
〇マスク着用率99%
〇市内には結構たくさんの人が。
〇お店も結構開いている。
〇どこ行っても体温チェック。
〇レストランにもそれなりに人が入っている。
〇「ソーシャルディスタンスってなに?」ってくらいの人も多。
香港に来てみて、正直な感想は...
「よくこれで新規感染者数をゼロに抑えられているな」
です。
カナダでは道を歩いていても、誰かの2m以内に入ると「お前何してんだよ!」って感じの視線を浴びることも多々なので、それとのギャップに正直驚いたところもあります。
それと同時に、これくらいゆるくても、感染拡大を抑えられるのかなと、希望のようなものも感じました。
もちろんそれは、香港政府の対応が世界でもずば抜けて早かったこと、そして元々の感染者数自体がとても少ないことによる所も大きいと思います。その上ネットで調べてみると、5人以上の集まりは禁止、レストランでもテーブルの間隔の規制、テーブルごとの客の制限など、なかなか厳しい措置もしているようです。
それに、今回の2日間だけでは見れなかった所で、みんな感染を広めないように頑張っている結果だと思います。
実は最近、この自粛生活にも少し疲れてきたのが正直なところです。外には出れないし、買い物行っても開いていないお店ばかりだし、なにしろ人に会えないのが寂しくなってきました。
それでも、「今がんばって感染が抑えられれば、近い将来にこんな生活ができるのかな」と考えてしまうほど、良い意味でみんなリラックスして生活しているように思え、うらやましく思いました。
日本でも、厚生省が「新しい生活様式」を発表しました。
感染者数がもっと減った後には経済活動も徐々に再開され、外に出る頻度も多くなると思いますが、香港での様子を見る限り、この新しい生活様式もそこまで悪くないんじゃないかなと思います。
資料:厚生労働省
日本でも、新規感染者数が2桁に下がってきているとのことなので、もうひと頑張りな気がします!
はやく、前の生活が取り戻せるように、みんなで頑張りましょう!