ESP Mustang Modify | ashteiのギター改造記

ashteiのギター改造記

ギター・ヲタク・ライター、ashteiによるギター改造日記。ヤフオクなどでGETしたジャンク・ギターの改造例を紹介。貧乏ゆえにビンテージやハイエンド系ギターを買えない哀愁と、ヲタクならではの独自のセンス(?)を発揮!

 ギター製作家のDanny FerringtonがRy Cooderのために作ったギターの中で、通称“1 hour guitar”というものがある。この呼び名のとおり、製作時間は1時間足らずで仕上げたというもので、仕様はとにかくユニークだ。中でもジャズ・ベース用のピックアップをひとつ搭載しているところが私に衝撃を与えた。その“1 hour guitar”にインスパイアされて作ったのがコイツだ。
 まずベース用PUはジャズベよりはプレベの方がオモロイかなと思い、Dimarzio Split P DP127をセレクト。バー・ポールピースの方がいいであろうという理由で、これを選んだ。最初はベース用PUのみで使っていたが、出力は弱いし、なんとなく低音は出るものの、ギターとしては音がショボ過ぎる。そんなわけで、後からフェンダー・ジャパン製のジャガー用PUをふたつ足した。それに伴いPUセレクター・スイッチが必要となったのだが、たまたま持っていたデジタル・ピックアップ・セレクターStarrSwitch 3+という、訳分からんものを付けてみた。こいつは3つのボタンそれぞれを押すと、そこに配線されたPUがオンになるという単純なものだが、電池駆動となっており、ボタンを押すと光る仕掛けになっている。一見使いやすそうだが、動きが鈍臭いダメなスイッチである。
 ボディとネックは15年以上前にESPクラフトハウスで購入。ボディ形状はムスタングだが、シンクロナイズド・トレモロ用のザグリがあり、ネックは最初からロック・ナット仕様となっていた。当初はフロイド・ローズ付きのムスタングでも作ろうとしていたのかもしれないが、途中で頓挫したため、ジャンク・コーナー行きになったものなのであろう。
 ブリッジは、Shift 2001を搭載。このトレモロ・ユニットはザグリ入らずで搭載できるという謳い文句で80年代に登場し、話題になったものだ。私としては、Robbie Robertsonが使っていたというところで俄然興味を持ち、たまたまヤフオクで格安のものが出品されていたので購入。ちなみにロビー・ロバートソンの有名なストラトの画像はココから見ることができる。しかしジャンク品ということもあって、アームを含めいくつかのパーツが欠品。そのため現状ではトレモロが使えない状況となっている。ならばこんなにゴツくて糞重いブリッジを付けなければいいのに、という声も聞こえてきそうだが、見た目的にインパクトがあるかなと思って付けてみた。
 

変なパーツばかりが目立つが、ペグはSparzel製のTrim-Lok 6L、ストリング・ガイドはWilkinson製のローラー式のものと、マトモなパーツ類も付いている。しかしトータルで見ると、これだけチープな佇まいに仕上がってしまうとは。これも一種の才能かもしれない!? コイツは我が家では“グランジ用”という位置づけで、時々活躍している。