6時半ごろ。
雨上がりといっても
空はもう明るく。
川の木立は
家から近い方から
桜、梅・・・そのほか色々で。
歩きながらこの日
辿っているはずの
それは過去。
でもね、
叩きつけるような雨から
守ってもらえそうで。
花が終わってもえらいね。
木はえらい。
それでも
まん丸な粒のまま
開くことのない花。
紫陽花。
受粉はしないの?
いやいやそんなことは
ないんだけど。
咲くけれど。
畔にはほかに
大きくなりすぎた鉢植え。
日々草。
夏の木立に紛れてた。
木に寄り掛かるようにして
桜に梅に紛れてた。
紫陽花に紛れてた。
いっぱいの花を咲かせて。
私の身長を
悠に超える鉢植え。
下町あるある、で、これはあり。
鉢は割れているけど
捨て置かれた、わけでは
ないよう、よ。
ツーンとする。
気が緩むと、つられて、
熱くなった胸から
溢れ出しそうで。
その種類には無論
似合わないはずの言葉、
絢爛豪華、を授けよう。
紫陽花にも日々草にも。
寄りかかられた木も全部
ひっくるめての
初夏の絢爛。