■衆議院選挙の争点として、公務員制度の見直し、官僚制度の改革が浮上しています。「官僚主導政治からの脱却」「脱官僚」などの活字が新聞を賑わせています。それは、国民目線から離れた、生活の実体験の乏しい、机上の空論化した政策が立案され、近くは年金記録、後期高齢者医療制度、介護保険認定基準見直しなど混乱のとおりです。
■一方、専用車や居酒屋タクシーなど浮世離れした待遇、そして渡り鳥など天下り批判などもされていますが、地方公務員には縁遠い話です。ところが官僚批判が公務員全体に地方公務員にも向けられていることが気にかかります。
■「官僚」という言葉は「役人」と同義語で、中央省庁の一定以上の地位にある公務員を指していますが、官僚も役人も悪いイメージがつきまとい、官僚には国民を上から一方的に支配する、役人には水戸黄門の「お役人さま~ご慈悲を」のシーンを思い出させます。
■政治が選挙の洗礼を受けた民意を背景として、官僚であれ、地方公務員であれ、政治の上からのコントロールではなく、まさしく車の両輪のように、同じようなスピードで、一定の間隔を保つ、このような関係であるべきで、政治は公務員バッシングではなく、最大限の能力が発揮できる環境づくりにこそ意を用いるべきです。公務員が生活者の視点、現場主義に徹することは言うまでもありません。