■ある山間部の人の話を紹介します。それはお年寄りが雨の日でも集える屋根付き広場、集会施設をつくってほしいとのことでした。いわく集える場所がないため、高齢者がどうしても家にいて、介護が必要な状態となり、介護費用が増えるのではとのことでした。施設介護に頼るのではなく、地域や在宅での生活を中心に据えるべきということでした。
■人間年を重ねるに連れ行動範囲は狭まり、家を中心とした生活になり、年相応な隣近所の付き合いが必要になり、そのためにも若い時から家を地域を中心とした生活のパターンを確立しておき、地域でも介護予防を進める体制が必要です。
■このように介護予防の必要性が指摘され、介護保険制度の中で事業が位置付けられており、日常生活能力や自立度は日に日に進行するものです。が介護予防事業では、自立した人と将来介護が必要になるおそれのある人とを、あえて高齢者を分断して事業が行われているのが現実です。
■東京都稲城市では「介護支援ボランティア制度」をスタートさせており、これは高齢者がボランティア活動に参加することによって、それに応じて介護保険料を軽減する制度です。高齢者を区別することなく一緒に事業を行うこと、高齢者自らの行動によって保険料軽減など何らかのメリットを付与することも検討に値します。