協力隊時代、スリランカのハットン

というお茶畑の町に派遣されていた。

のどかなお茶畑が

広がる田舎町だ。


協力隊に参加すると基本的に、

2年間は日本に帰って来ることは

できない。


派遣先はスリランカの田舎町。


スリランカで手に入りそうに

ない、且つ、ないと困りそうな物を、

日本から持っていくことにした。


それは、


生理用ナプキン→日本製は抜群の品質

絵本→可愛い絵本で茶畑の子どもたちと

   遊ぶ。

虫刺されの薬→ムヒが大好き


などなど。


ある時、ホームスティ先のタミル家族の

6才の末息子が、


「おばちゃん(私)の部屋にある

ぞうさんの本読んでよ」


と、言う。


え?キミにあの本見せたことないよな、

え?私のいない間に勝手に部屋に

入って色々見てたのか?


すると、また、別の日に、

13 才の長女が、


「おばちゃん(私)の部屋にある

白いクリームは、何のクリーム?

スーッてして気持ちいい、もっと

かして〜」


って、キミも私の部屋に入って、

勝手に私の貴重なムヒを使って

たのか?!


彼らは全く悪気なし。


私のホームスティ先のタミル家族に

プライバシーというものは

なかった。


よく言えば、私も家族の一員として

認めてもらっていたということか。


しかし、ハットンでの暮らしと、

協力隊としての活動に

疲弊していた私は

ブチ切れたのだった…。