スリランカのハットンに住んでいる時、
タミル語のチャンドラムキという
映画が大流行した。
ハットンのホームスティ先の
タミル家族もこの映画が
好きで、一緒に
何度もよく見ていたため、
タミル語がよくわからない
私も↑この歌を少しは歌える
ようになっていた。
しかし、この映画、130年前の亡霊
ダンサーが現世のダンサーに
のりうつり、恐ろしく踊り狂う
シーンがあるのだが、フツーに
怖い。
そのシーンになると
ホームスティ先の5歳の
やんちゃ息子が泣き叫ぶほどだった。
なので、やんちゃ息子が、
言うことをきかず暴れた時は、
私はチャンドラムキの歌を歌いながら、
映画の真似をして脅かし、
このやんちゃ息子をよく泣かせた。
協力隊の任期が終わり、
日本に帰国してから
3年ほど過ぎた3月11日、
あの東北大地震が起こった。
その数日後、
あのチャンドラムキ
泣き虫やんちゃ息子が
ハットンから国際電話を
くれたのだ。
「おばちゃん、日本で大きな
地震があったってニュースで見たよ。
おばちゃんのところは大丈夫だった?」
ハットンではよく泣かしてたが、
この時は、私が泣かされた。
大きくなったな、
チャンドラムキ息子。
あれからさらに、10年以上が
過ぎたね。