病院を3ヶ月で退職し、もうあの恐ろしい緊張感から解放されたのだという安心感はあったものの、ふとした瞬間に襲われる理由のわからない恐怖感に悩まされた。PTSDのようなものだったのではないかと思う。


とにかく、何とか日常をとりもどすために、すぐにアルバイトを始めた。看護師は二度とできない、やるまいと思った。


自分の気持ちを落ち着かせるために、隙間の時間はとにかく歩き、本を読んだ。私はひとりではないと自分に言いきかせた。


常に夫が心の中にいた。


私には夫がいる。遠いところだが、いつも私のそばにいる。


always with you


いつも、電話の最後に夫がいうセリフだった。