トヨタ北海道、従業員3000人突破へ 変速機増産300人採用で


 トヨタ自動車北海道(苫小牧、田中義克社長)の従業員数が八月にも三千人を突破する見通しになったことが二十八日、分かった。同社は好調な北米市場向けの自動変速機(AT)の増産に対応するため、期間雇用の準社員約三百人の採用を進めており、年内には三千二百-三千三百人になりそうだ。


 同社はトヨタ自動車の乗用車用AT製造の主力工場。現在は、最新型無段変速機「CVT」はじめ三種類のATを製造している。今回増産するのは、ガソリン高を反映して北米市場で売れ行きが好調な「カローラ」などの小型車に搭載するATで、現在の月産七万基を十二月から同十万基に増やす。


 製造ラインを増強して生産体制を整えるとともに、新たに期間雇用の準社員を採用し、需要増に対応する構えだ。


 準社員を含む同社の従業員は七月一日現在、二千九百八十四人。増産に向けた新たな採用をすでに始めていることから、八月上旬に三千人の大台を突破し、年内に三千二百人を超える見通しだ。


 同社の正社員は現在約二千人だが「今後は準社員を正社員に登用していく」(総務課)としている。


就職難博士に「求職中」マーク 応用物理学会が考案


 大学院で博士号を取得した人の就職難が深刻化するなか、国内屈指の大学会である応用物理学会(約2万4000人)が、求職中を示す「キャリアエクスプローラーマーク」を新設した。同学会は企業人が約半数を占めることから、求職中の博士らが学会で発表する際にマークを明示することで、企業への就職に役立ててもらいたいとしている。

 応用物理学会では毎回、約4000人が発表。そのうち大学での任期付き研究職など不安定な身分にある博士らは500人程度とみられる。これまでは発表時にも所属と氏名などを明らかにするだけで、その人が求職中なのかどうかは分からなかった。

 9月に北海道で開く学会では、口頭発表ではスライドの1枚目のタイトルページに、掲示発表ではタイトル付近にこのマークを表示できるようにする。学会には企業の研究所長や部長クラスも参加しているので、興味があれば、その場で「面接」することも可能になる。

 博士課程の入学者は国の大学院生倍増化計画を受けて90年度の7813人から急増。最近も1万7000人台が続いている。これに対し、博士課程を修了した人の就職率は6割程度にとどまっている。任期付き研究職の数も1万5000人を超え、その高齢化も問題になっている。

 応用物理学会の小舘香椎子副会長(日本女子大教授)は「博士の就職難は学会としても見過ごすことはできない。学会を企業との出会いの場としても活用してほしい」と話している。

障害者雇用率、パートや派遣も算入 厚労省研究会案


 障害者の法定雇用率(従業員に占める障害者の割合=1.8%)の達成を義務づけた雇用率制度の見直しについて、厚生労働省の研究会がまとめた報告書案が26日、明らかになった。パートや派遣労働といった「多様な就業形態に対応した障害者雇用の促進策」の必要性を強調。現在は雇用率計算の対象外とされているパートの障害者を0.5人と数えたり、派遣の障害者を派遣先企業の雇用率にも算入したりすることで、雇用を後押しするべきだとしている。

 報告書案は27日の研究会で了承される予定。これをもとに厚労省は、今秋から労働政策審議会で議論を本格化し、来年の通常国会に障害者雇用促進法改正案を提出する方針だ。

 いまの雇用率制度は、重度障害者や精神障害者を除き、労働時間が週30時間以上の障害者を雇用率の計算に組み入れてきた。しかし、近年の非正規雇用の拡大を受け、報告書案は「短時間労働も選択肢の一つとして有効な面がある」と指摘。労働時間が週20時間以上30時間未満のパートも雇用率の対象とし、計算上はパートの障害者1人を0.5人として算定することが適当だとした。

 一方、派遣労働者として働く障害者は現在、派遣元企業の雇用率に算入されている。実際に障害者を受け入れる派遣先企業の雇用率には関係ないため、派遣労働者に占める障害者の割合は0.35%(厚労省調べ)にとどまっている。このため、派遣先にも障害者を受け入れるメリットがあるよう、障害者1人を派遣した場合、派遣元と派遣先の双方が0.5人として雇用率に算入する方法を提案した。


介護職員、今より40~60万人必要 審議会試算


 厚生労働省の社会保障審議会福祉部会は26日、急速な高齢化などに伴い、2014年時点で必要な介護職員の数は、04年より40万~60万人多い140万~160万人との見通しを発表した。一方で、介護・福祉サービス分野では低賃金や超過勤務など労働環境が厳しく離職する人が多いため「質の高い人材を安定的に確保することが喫緊の課題」と指摘。適切な介護報酬の設定による給与水準の改善、労働時間の短縮、高齢者の活用などを提言している。

 この日の同部会で、93年につくった社会福祉分野の人材確保のための基本指針の見直し案をまとめた。厚労省は審議会からの答申を受け、8月中旬にも新指針をつくる方針だ。

 見直し案によると、75歳以上の高齢者は04年の約1110万人から14年には約1530万人に、介護保険制度の要介護、要支援認定者も約410万人から約640万人に増えると見込まれる。これに対応するには、介護職員も大幅増が必要とした。

 だが、福祉・介護サービス従事者の給与水準は全労働者平均より低いなど労働環境は厳しい。平均年収(05年調査)は全労働者453万円に対し、福祉施設介護員は男性315万円、女性281万円、ホームヘルパー女性は262万円。介護職員に訪問介護員を加えた離職率は20.2%(04年10月から1年間)で、全労働者の17.5%(05年1年間)を上回るなど、働き続けるのが難しい状況だ。

 見直し案は人材確保策として、(1)給与水準の実態を踏まえた適切な介護報酬設定など労働環境整備の推進(2)キャリアアップの仕組みの構築(3)高齢者など多様な人材の参画促進――などを挙げている。


『厳しい』越えた現実 有効求人倍率 東京の8分の1 青森・五所川原


 景気回復が進む地域と、取り残された地域の「格差」が広がり、参院選でも各党が対策を訴えている。有効求人倍率(メモ参照)が、東京都の八分の一、名古屋市の十二分の一にとどまるのが、青森県五所川原市と周辺地域。現地を訪ね、広がる地域格差の実情と対策を探った。

 JR五所川原駅から、人通りの乏しい商店街を歩いて十分ほど。「ハローワーク五所川原」には、多くの求職者が訪れていた。求人情報を調べる二十四台のパソコンには、人が鈴なり。二十-三十歳代に見える人も多かった。




月給12万円足らず
 地元企業からの求人数は、求職者数の五分の一程度なので、地元で仕事を得るのは難しい。求職情報パソコンの利用者は一日に六百人に達するという。求人情報に提示される賃金水準は、驚くほど低い。縫製工、給料事務、美容師助手、タクシー運転手、施設警備員といった職種で月額十二万円未満の数字が並んでいる。二十万円以上は、薬剤師などほんのわずかしかない。パートの時給は六百円台や七百円台が中心。千円を超す求人は少ない。

 都道府県別の五月の有効求人倍率(季節調整値)を見ると、青森県は〇・四九倍で、沖縄、高知に次いで三番目の低さ。正社員に絞った有効求人倍率(原数値)は青森県は〇・二三倍にとどまる。同県内でも特に低いのが五所川原地域(五所川原市、つがる市、北津軽郡、西津軽郡)で、〇・一八倍。一九九八年以降は〇・二倍前後で推移しており、経済の長期低迷ぶりが分かる。

 同月の東京都の有効求人倍率は一・四〇倍(季節調整値)。全国トップの愛知県は、二・〇五倍(同)。その中でも特に高い名古屋市内は二・二四倍(原数値)に達する。名古屋市の求職者は、五所川原地域の人より十二倍就職しやすい計算だ。

 青森労働局地方雇用計画官の古川実さんは「『厳しい』を通り越した水準」と話す。地域の主産業は農業と建設業。ともに全国的に不振な業種だ。五所川原市は、観光振興を絡めた街づくりなどで活路を見いだそうとしているが、決め手にはなりにくい。

 製造業の大きな工場が五所川原地域に立地すれば、求人状況は大きく変わるが、「うちの地域はなかなか選んでもらえない」(五所川原市商工観光課)。近くに大きな港がないことや、冬の積雪量が多いことがマイナス材料だ。

 地元に働き場が少ないので、県外に出て行く住民が多くなる。五所川原は昔から出稼ぎに出て行く人が多い。そうした労働力流出の構図は少しも変わっていない。ハローワーク五所川原の中畑誠所長は「この地域は今では、高卒の就職先も県内より県外の方が多い」と説明する。

 自動車産業を中心に求人が多い愛知県は、五所川原の人たちにも働き場所として魅力だ。




ふるさとへの思い
 名古屋市でタクシー運転手をしている久保田友博さん(58)は五所川原の北の北津軽郡小泊村(現在は中泊町)の漁師だった。十八年前に愛知県の工場に出稼ぎにきて、十五年前からタクシーに乗っている。青森県立の高校に通っていた二人の息子も高校を卒業して相次いで名古屋に来て、結局、一家で名古屋に引っ越した形になった。

 「ふるさとへの思いは残しながら、生活の安定を優先させた」と話す。

 久保田さんは村会議員を八年間務めたことがあり、政治への関心は深い。「五所川原のような地域は今のままでは、さらにひどいことになってしまう。国レベルで有効な対策を考える必要がある」と力説する。

 地域格差の広がりは、都市部で暮らしていると実感しにくいが、日本の土台をむしばむ深刻な問題。参院選では各党の提言をよく見比べたい。

トヨタ6位 任天堂44位 世界ブランド番付


 米誌ビジネスウィーク最新号による世界の企業や商品の二〇〇七年ブランド番付で、トヨタ(トヨタ自動車)が六位(昨年七位)に上昇、家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」が好調な任天堂も四十四位(五十一位)へ大きく順位を上げた。

 トヨタはリコール(無料の回収・修理)など品質問題が浮上したが、信頼感やハイブリッド車戦略が評価された。同社の高級車ブランド「レクサス」も九十二位(九十二位)に入った。

 任天堂は、二十位のグーグル(二十四位)、三十三位アップル(三十九位)など話題のハイテク関連とともに上昇。

 ゲームファンだけでなく、ファミリー層に浸透するウィーの戦略が、ブランド向上につながった。

 首位は七年連続でコカ・コーラ。二位マイクロソフト、三位IBMも昨年と変わらなかった。販売不振の四十一位フォード(フォード・モーター、三十位)、九十八位の日産(日産自動車、九十位)はランクを下げた。

 ほかに百位以内の日本勢は、十九位ホンダ(十九位)、二十五位ソニー(二十六位)など。

見逃した番組はパソコンで 英BBCが新サービス開始


 英BBC放送は27日、放映後1週間まで大半のテレビ番組をインターネットでパソコンにダウンロードし、好きな時に視聴できるサービス「i(アイ)プレーヤー」の試験提供を始めた。受信料を払っている視聴者が対象で、BBCはテレビの「新時代」到来としている。


 英国では他のテレビ局が同様のサービスを既に実施。BBCは携帯端末やケーブルテレビなどを通じたiプレーヤーの提供も検討しており、放送とインターネット、通信の融合がさらに進みそうだ。


 番組はダウンロード後、最大30日保存でき、一度再生した番組は自動的に消去されるという。


 サービス提供者数を当初は限定し、徐々に拡大する。米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」でしか当面利用できないが、技術的な問題を見直し今秋の本格運用を目指す。


天然ガス「ロシア国内最優先」 サハリン1で第1副首相


 ロシア政府系独占企業ガスプロム会長を兼任するメドベージェフ第1副首相は27日、日本の政府や商社が出資する極東サハリン沖の石油・天然ガス開発「サハリン1」で生産される天然ガスについて「ロシアの消費者の利益が第一だ」と述べ、国内消費を最優先する方針を示した。


 共同通信など一部外国メディアと会見した。ガスプロムは、サハリン1を主導する米エクソンモービルと中国側の「天然ガスの全量を中国に輸出する」とした覚書を撤回させ、国内消費に回すべきだと表明してきたが、プーチン大統領側近の第1副首相が確認したことで政権の方針が明確になった。


 第1副首相は「多角化のため伝統的な輸出先の欧州だけでなく、アジアへの天然ガス供給についても積極的に検討している」と述べ、サハリン1の天然ガスも一部が輸出に回る可能性があると示唆した。


百貨店再編、驚く人いない イオンの岡田社長


 イオンの岡田元也社長は28日、岐阜県各務原市で記者会見し、三越と伊勢丹の資本提携交渉について「日本で百貨店は3つか4つあれば十分だという話はあった。驚く人は誰もいないだろう」と述べ、百貨店業界では今後も再編の動きが続くとの見方を示した。


 岡田社長は「(提携や統合は)百貨店に限らずすべての業態でどんどん起きることだが、適正な規模になるための再編だ」と話した。


 イオンは28日、各務原市に大型複合店「イオン各務原ショッピングセンター(SC)」を開店。スーパーの「ジャスコ各務原店」や、映画館、飲食店など186の専門店が入っている。同社は来年2月までにさらに9店の新規出店を計画している。


株安の連鎖拡大を懸念 米国発、世界経済に影響も


米株式相場の連日の急落で、「米国発株安」の連鎖が世界の主要市場に拡大する不安が高まっている。参院選の結果を受け、週明けの東京市場で不透明感が一段と広がる懸念もある。株高を支えてきたマネーの流れに異変が起きれば、堅調な世界経済に影を落としかねない。


 米株安の原因は、信用力の低い借り手を対象にしたサブプライム住宅ローン焦げ付き問題の拡大懸念。リスクの高い投資に対する警戒感につながっており「市場への資金流入が停滞している」(邦銀)という。


 ロイター通信が伝えた米調査会社「グラハム・フィッシャー」のリポートは、バブル崩壊後の日本の不良債権問題との類似性を指摘。金融機関などに「まだ把握されていないかなりの損失がある」と警告する。


 27日は原油価格も1年ぶりの高値水準に高騰。「米消費の陰りが懸念される中、タイミングが悪い」(邦銀)との指摘もある。