EU、WCDMA 技術に関する独禁法問題で QUALCOMM を調査へ
欧州連合 (EU) の執行機関である欧州委員会 (EC) は1日、携帯電話向け半導体メーカー QUALCOMM を対象に、独禁法に関する正式調査を開始したと発表した。特許やライセンス供与をめぐる紛争でとかく矢面に立たされがちな QUALCOMM が、この分野でさらなる話題を提供した格好だ。
QUALCOMM とモバイル技術で競合する Ericsson、Nokia、Texas Instruments、Broadcom、NEC、Panasonic の6社は、2005年から EC に対し、QUALCOMM が市場における自社の優位な立場を濫用し、ヨーロッパの競争ルールに抵触しているとして異議を申し立てていた。EC によると、6社がとくに問題視しているのは、QUALCOMM がヨーロッパの 3G モバイル標準である WCDMA に不可欠な技術を、公正かつ合理的かつ非差別的 (いわゆる「FRAND」) とは言えない条件でライセンス供与している点だという。
EC は、6社の申し立ての是非については見解を示さないまま、QUALCOMM のライセンス供与条件について集中的に調査することを声明の中で明らかにした。
EC は次のように述べている。「(FRAND) 要件の根底にある経済原則は、重要特許の保有者が、自身の特許に基づく技術が標準に取り入れられた結果として獲得した特別な力について、これを濫用できる状況が発生してはならないというものだ」
QUALCOMM は同日、声明を発表し、6社の申し立てはビジネス上の思惑を動機としており、QUALCOMM との競争を抑制しようとするものだと非難した。
しかしながら QUALCOMM、および同社を訴えた6社はともに、EC がこの件に正式に着手すると決めたことを歓迎している。
QUALCOMM の社長 Steve Altman 氏は、声明の中で次のように述べている。「EC がこの件を優先事項と決め、速やかに解決しようとしていることを、当社は歓迎している。なお当社は、当社が WCDMA 技術の開発および商用化に大いに貢献し、(ヨーロッパの通信用途に関する適合性基準『European Telecommunications Standards Institute』(ETSI) や) その他の標準化団体に対する義務も果たしているという明白な事実について、今後も説明していくつもりだ」