「中小企業向けをやる!」トランスコスモス、韓国 SEM 最大手 eMnet と資本提携
トランスコスモスは、2007年10月2日、韓国の SEM 分野で活躍するイーエムネット(eMnet)が実施した第三者割当増資などを引き受け、出資比率35%にあたる株式を取得し、戦略的な業務提携を9月28日に締結したことを発表した。
韓国 SEM 市場において、eMnet は主に中小企業をターゲットに事業展開を行い、2000年の設立以来、現在まで SEM 専業のインターネット広告代理店において売上高で No.1 を維持しているとされる。
Overture、Google、Yahoo! に加え、「NAVER」、「paran.com」「Daum」など韓国の主要ポータルサイトと代理店契約を提携しており、業種、業界を問わず1万社以上の顧客にサービスを提供している。
中小企業を主なターゲットとして展開しているが、韓国財閥系や大企業の高度なニーズにも幅広く対応する。
トランスコスモスは、今回の資本提携を通じてインターネット広告のクリエイティブ制作、効果測定、Web サイト構築まで幅広いサービスを提供する「デジタルマーケティングサービス」の韓国市場での発展を目指す。
eMnet は今年6月には日本進出を果たすなど、以前より海外市場への進出を図っていた。今回、トランスコスモスと提携することにより韓国で培ったノウハウと経験を活かし、主に中小企業をターゲットに日本市場展開を拡大していく。
トランスコスモス執行役員 海外事業本部長の久保雄一郎氏は、eMnet が持つ、中小企業をターゲットとした SEM 事業展開のノウハウに注目しており、「トランスコスモスが弱い分野を補ってもらう」と期待する。
eMnet の日本法人である株式会社イーエムネットの代表取締役社長である金泳源氏は、「日本の SEM 市場は、我々が創業した2000年の韓国市場に良く似ている」と述べ、これからの日本の SEM 市場において、中小企業へのアプローチを中心に事業展開していく考えを述べた。
eMnet の戦略は、ただ SEM 商品を売るだけではなく、ネットでの広告展開を行っていない、あるいは自社のホームページを持たない中小企業に働きかけ、Web マーケティング展開を包括的にサポートしていくというもの。
このような事業展開を進めるにあたって、本国ではタウンページのような電話帳から、虱潰しに中小企業に電話営業を行っていくという戦略をとったとのこと。Web マーケティング商品の売り込みにテレマーケティングの手法をとったというのが面白い。
なお、2006年のインターネット広告市場の中での SEM(検索連動型広告)のシェアは、米国で42.5%、韓国では54.9%にも上る。これらに対して日本では25.6%に過ぎない。
久保氏によると「サイバー・エージェントさんもオプトさんも当社も、中小企業向けの分野は『儲けるのがむずかしい、しちゃいけない』と認識しており、通常はお断りしている」という。
金氏は「我々も、当初、この事業を始めたときには友人たちに『半年で倒産する』と心配された。だが6年で自社ビルを建てるに至った」と述べ、自信を示した。