オンラインゲームの選ばれ方
Web メールや SNS、そしてオンラインゲーム関連などの広告が当たり前となっている。昨年よりインターネットの広告だけに留まらず、TV などのマス媒体でもよくみかけるようになった。
ユーザーがオンラインゲームをどのように知ったのか、プレイを始める決定打となった情報は何なのか。そして情報収集にあたって最も信頼できると思う情報はなんであるか。今回は、オンラインゲームの選ばれ方について述べていきたい。調査は、各タイトルに偏りのないよう様々なオンラインゲームユーザー(MMORPG が主体)が利用するコミュニティサイトにて行った。
「現在プレイ中のゲームを初めて知ったのは?」の問いに対して、イベントやショップ、街頭で知った(ゲームショウ、PC ショップ、看板など)が4.2%、テレビ、ラジオの番組、雑誌の記事や広告が5.0%、インターネット上のニュースサイトが27.5%、インターネットの広告(バナーやテキストなど)が6.7%、メールマガジン(メールマガジンに掲載されている広告も含む)が0.8%、色々な人が書き込む掲示板や Web サイトなどの情報(巨大掲示板群、SNS など)が6.7%、個人サイト・Blog の情報(知人・友人の Web サイトや Blog は除く)が3.3%、知人・友人の情報(知人・友人のメール、Blog の情報を含む、ゲームでの知人・友人を含む)が30.8%、公式サイトが7.5%、そのほか、分からないが7.5%となった。
筆者の経験でも、新しいタイトルや話題のあるニュースが出るたびにゲームの中でよく耳にする。それらの情報源は、ゲーム専門のニュースサイトからもたらされたものが多く、ニュースリリースは認知度を上げる最も有効なプロモーションであることが分かる。
認知に続いて決定打となった情報について聞いてみた。「現在プレイ中のゲームをプレイする決め手となった情報は?」の問いに対し、イベントが1.7%、マス媒体が2.5%、ネットニュースが10.8%、ネット広告が2.5%、メールマガジンが6.7%、掲示板・SNS が5.0%、個人サイト・ Blog が30.0%、友人・知人の情報が30.0%、公式サイトが10.8%、そのほか、分からないが7.5%となった。認知に対して低くなっているのがインターネット上のニュースサイトの情報であり、逆に個人サイトや Blog の情報が高くなっている。
通常、MMORPG では、ゲームソフトをダウンロードしてユーザー登録をしなければ、プレイすることが出来ない。その為、ユーザーは、中の雰囲気やゲーム内容を容易に知ることができない。実際にプレイをしているユーザーの Blog などを見ることによって面白いのか、そうでないかを判断しているものと推察できる。
最後に、ユーザーが実際にプレイをしてみてはたしてどの情報が有用であったかを聞いてみた。「最もためになる(信頼できる)と思う情報は?」の問いに対し、イベントが0.8%、マス媒体が1.7%、ネットニュースが16.7%、ネット広告が2.5%、掲示板・SNS が20.0%、個人サイト・ Blog が17.5%、友人・知人の情報が20.8%、公式サイトが16.8%、そのほか、分からないが3.3%となった。ほかの問い比べ高くなっているのが、掲示板や SNS の情報であり、公式サイトの情報も若干ではあるが高くなっている。そのほかの項目に関しては概ね下がっている。これは、掲示板や SNS ではゲームの風評など情報、公式に提供している情報として公式サイトの情報と、「信用」という言葉に対する相違であると推察できる。
ほかの調査項目でも、決め手となる情報に至るまでいくつの情報を見ているかということも聞いており、平均2~3か所の情報を集めるという結果がでている。オンラインゲームタイトルが氾濫する中、どのタイトルが自分にあっているかを吟味している様が伺える。
先ほど述べたように、すべてのタイトルを試してみる事は非常に困難である。また、MMORPG に関しては同時に複数のタイトルをプレイすることができず、かつ、長い期間プレイをしている傾向がある。ユーザーからしてみれば、時間とお金を費やすタイトルには確かなものを選びたい。これらの結果は、その気持ちのあらわれなのではないだろうか。
今回の結果では、認知という面ではメディアが有効であり、ユーザーが最終的にどのタイトル選ぶかという意思決定は、友人や知人の口コミや個人の意見が大きく影響を受けていることが分かった。
ユーザーを獲得するため、目を引くユニークなプロモーションや、大規模な宣伝は大事ではある。しかし、そのタイトルへの心象や、中でプレイしているユーザーの満足度ということも配慮しなければならない。今後、ユーザーは、オンラインゲームを選ぶ基準として「安心のできる」、「ユーザーから支持を受けている」ということを更に意識していくだろう。今まであまりオンラインゲーム業界では重要視されていなかった「運営会社、タイトルのブランド(印象や口コミ)」に対して、一層の力を注いでいかなければならない時期にきている。