「自由俳句の会」2023年度年間最優秀賞 | 勝どき日記

勝どき日記

愛語よく回天の力あり、生きている証を綴る。

●写真は引っ越し先のリビングの飾り棚に置いた橋本夢道の色紙「うごけば寒い」と、2017年秋、那智の大滝の前で妻との記念写真です。

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「自由俳句の会」2023年(23回~28 回)
     年間最優秀賞
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  2024/01/08号        殿岡駿星


「自由俳句の会」のみなさん、
明けましておめでとうございます。
大晦日に選句をお願いしました
2023年の年間最優秀賞の句が決まりました。
選句は4日夜に締め切りまして、
一番好きな句を選んでもらい、その結果は
第23回から28回までの金銀銅賞句、63句のうち、
年間最優秀賞は子安桃子さんの句
<大猫を乗せてへこんだ布団かな(28回銀賞)>
と決まりました。
そして、殊勲賞として
3句入選の南将三さん、
努力賞として、入選された
入江秀子さん、風間秀子さん、渡辺和子さんが受賞しました。
おめでとうございます。

◆◆◆◆2023年度・年間最優秀賞の選句結果

◆◆年間最優秀賞
子安桃子さん(千葉成田)
受賞作○大猫を乗せてへこんだ布団かな(28回銀賞)2票

◆◆殊勲賞(3作入選)
南将三さん(岡山北)
入選○生かされて知るやさしさや初蛍(25回銅賞)1票
入選○つくしんぼ天に真向ひいのち吹く(24回銀賞)1票
入選○新聞に「再審」の文字風光る(24回金賞)1票

◆◆努力賞
入江秀子さん(鹿児島沖永良部)  
入選○冷ややかに離婚せぬわけ語る人(27回銀賞)1票
風間秀子さん(東京荒川)  
入選○片耳にされし兵役言わぬ父(26回金賞)1票
入選○平和とは明るく明日を生きる事(26回銀賞)1票
渡辺和子さん(東京文京)   
入選○吹き荒ぶ戦の嵐9条立て!(28回銅賞)1票

◆子安桃子さんから受賞のことばをいただきました。
自由俳句の会の皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。この度は年間最優秀句に選んで頂いて、本当にありがとうございました。発表のメールに気が付かなくて、今ついさっき受賞したことを知ったので、なかなか考えがまとまりません。

<大猫を乗せてへこんだ布団かな>の俳句は確かに私の中では、気に入っていていい俳句だと思っていますが、他の方の俳句も名句が多く、まさかこの句が選ばれるとは思っていませんでした。でも、皆さんに選んで頂いたのでとても嬉しかったです。それから飼い猫の玉五郎にお礼をしました。これからも冬には布団に乗せてあげる事にします。

私にとっては嬉しいことだからです。それから飼い猫を安心して、布団に乗せてあげられるのも、幸せな生活だと思います。それ位には、猫に気に入って貰えているという事でもあるからです。

私は、優れた事はできませんが、祈る事だけはできるので、少しでも他の人の役に立てるように、色々な事に励もうと思います。それからこの俳句を詠ませて頂いた、神様に感謝を捧げると共に皆様のご多幸を祈りつつ、俳句の修行を積もうと思います。

◆2023年度、年間最優秀賞について(殿岡駿星から)
1年間に6回の句会があり、金銀銅賞に受賞した句は全部で63句ありました。会員のみなさんには、その中から1句だけ選んでいただきました。年末年始の忙しい時期、大晦日に突然の宿題を出しましたので、みなさんに忙しい思いをさせてしまいました。急に、思いついたので、ごめんなさい。

みなさんに選句をお願いして、実際にどんな句が選ばれるのか、見当がつかなかったのです。定例の句会とは違って、金銀銅賞に選ばれた句からの選句は、どうなるか興味がありました。

送られてきました、選句は同じ句がほとんどありません。ばらばらです。どれもこれも、1票ずつの結果です。そして、子安桃子さんの<大猫を乗せてへこんだ布団かな>(28回銀賞)がかろうじて、2票となりました。

大猫の本名は「玉五郎」というのですね。年間最優秀賞を受賞した桃子さんから、ごほうびをもらって、さぞうれしかったでしょう。大猫が安心して、ふとんの上にいる姿、これぞ平和の喜びといえるでしょう。この句から、逆に世界各地で繰り広げられている戦争の悲惨な状況が見えてきます。戦の文字が出ていなくても、戦が見えてきました。

この句を選んだ入江風流2さんは、
「ー気負いのない自然な日々が感じられます。生活ってそんな物ですよね?私は猫が好きって言うのも理由にあるかも知れません。以前飼っていた猫はマンションの工事の足場から外に行き帰宅せず、姉妹の猫はあと2日で満20歳になるのに死にました。最近、保護猫をと思い立ちましたが、私は現在独り暮らし。引取りたくても条件が…。ままなりませんね」と選句理由を書いてくれました。

2023年に開催した6回の句会で金賞を受賞した句は12句ありました。わたしはその中から最優秀の句が選ばれるだろう、と思い込んでいました。ところが、送られてくる、みなさんの選句が、銀賞、銅賞の句がほとんどでした。結果的に、金賞で選句されたのは2句だけでした。その2句は最優秀にはならなかったのです。

ただ、南将三さんの句は、3人が1票ずつ選んで、3作入選となり、3票獲得しましたので、特別に殊勲賞とさせてもらいました。その一つ、<生かされて知るやさしさや初蛍>(25回銅賞)について、選句した入江秀子さんは、

「良いと思う句、たくさんありすぎて本当に迷ってしまいますが一句だけ選ぶとすれば南将三さんの<生かされて知るやさしさや初蛍>です。作者南将三さんの境遇を知っているだけにこの句を目にした瞬間涙が溢れました。<やさしい>という言葉は誰もがよく口にしますが、この句には日常感じるいわゆるやさしさではなく、壮絶な体験ののち得たやさしさの真髄が描かれていると思いました。初蛍という季語が本当によく効いていると思います」と書いてくれました。

また、日向碧さんは、南将三さんの<つくしんぼ天に真向ひいのち吹く>(24回銀賞)について、

「世の中、何が起ころうと、早春になるとまっすぐ、つくしが土を破って、いのちを吹くように出てくる。そのけなげな姿をいとおしく見守る作者の目がいい」と選んだ理由を書いてくれました。

また、後藤久代さんは、<新聞に「再審」の文字風光る>(24回金賞)を選んだ理由について、「再審という言葉の中の希望が季語からかんじられ、重い内容から軽く明るい心に読み手がなります」と選句理由を書いてくれました。会員が1句ずつの選句で、3票の獲得は大きいです。これは特別に表彰するべきだと思いました。その結果が殊勲賞です。

次に、1票ずつ選ばれた入江秀子さん、風間秀子さん(2句)、渡辺和子さんの4句については、努力賞とさせてもらいました。

まず、入江秀子さんの句、<冷ややかに離婚せぬわけ語る人>(27回銀賞)について、選句した荒井寿恵さんは、

「<冷ややかに離婚せぬわけ語る人>を選びます。一番好きというか、心に刺さって忘れられません。語る人の態度が『冷ややかに』みえたとしても、裏に、悔しさ、社会システム、家父長制、因習、高齢女性の貧困などなど、語り尽くせない熱い思いを想像してしまいます。『冷ややかに』とは秋冷も言っているのでしょうか。今年も、行動に移せぬままに、もうこんな秋になってしまったよ、という嘆きかもしれません。この語りを聞いている人、つまりこの句の作者が、語る人の長年の友人であってほしいなと思います」と書いています。

風間秀子さんの<片耳にされし兵役言わぬ父>(26回金賞)は、風間さんが自選した句ですが、その理由について、「親が子に対して何をしてくれるのも当たり前に思っていた子が親を一人の人間として思うようになった時期に感じる一句かなと感じ選びました」と書いています。

風間秀子さんの句で、もう一つ入選した句は、<平和とは明るく明日を生きる事>(26回銀賞)です。この句については、子安桃子さんが「みんなで明るく明日を生きて平和な世の中になれば、いいと思ったから選びました」と書いてくれています。

さらに、渡辺和子さんの句、<吹き荒ぶ戦の嵐9条立て!>(28回銅賞)は、渡辺さんが自選したのですが、その理由について、

「優秀な句ではなく、好きな句としてなら、自選でご容赦の上、よろしくお願い申し上げます。<吹き荒ぶ戦の嵐9条立て!>は、今こそ9条とは何かを直視し、日本政府の弱腰は、すでにマッカーサーのアメリカ戦略に、天皇制維持と合流して存在する、基盤の脆さにも負けず、構築し直すのは、世界平和に役立つからです。銅賞ですから、皆様に選ばれる事は皆無でしょうが、私は好きな句、誓いの句として、たて!九条!共に!ビタミン和子立て!早く立て!知恵と勇気を振り絞り、行く道のゴールを目指して!!」と書いてくれました。

敗戦後、マッカーサーによる戦略で、軍隊は解体され「9条」という戦争をしない國となったはずですが、実際は米軍の指揮下にある自衛隊が、軍備を拡張して戦争の準備を進めています。まさに「戦争前夜、9条立て」の状況です。

渡辺さんの「ビタミン和子」という名前は元気があっていいですね。俳号にしたらいいと思いました。「自由俳句の会」では、入江風流2さん、日向碧さんが、本名でなく、俳号を使っています。ビタミン和子さんも、どうでしょうか。これからも力強い俳句を期待しております。

次回、第29回「自由俳句の会」は2月1日から投句を受付ます。なお、2月の研究課題句は<うごけば寒い>(夢道物語・211頁)です。研究課題句については、参加自由ですので、スルーされてOKです。


◆◆2023年間最優秀賞の選考対象となった、第23回から第28回までの金銀銅賞作品を再録します。句の右側に、入選句と賞を挿入しました。

◆第28回「自由俳句の会」2023/12        =12句
金賞○秋晴れや駅伝の孫の脚長し(入江秀子)      
金賞○八年間平和を守るスタンディング(風間秀子)
金賞○暦買ひ生き長らえと我に言う(後藤久代) 
銀賞○大猫を乗せてへこんだ布団かな(子安桃子)=入選・年間最優秀賞=
銅賞○吾が統べる吾の日常や秋夕焼け(入江秀子) 
銅賞○紅葉とタンポポ同居小樽駅(風間秀子)
銅賞○為す術のなき処理水や秋暑し(南将三)              
銅賞○軽やかに大根刻む母の歌(南将三)                 
銅賞○なにせむぞ命奪われ泣くガザに(渡辺和子)           
銅賞○吹き荒ぶ戦の嵐9条立て!(渡辺和子)  =入選・努力賞=             
銅賞○恩師より賀状打ち止め予告状(荒井寿恵)
銅賞○ひとり老いいつも変わらぬ畑道(日向碧)

◆第27回「自由俳句の会」2023/10          =13句
金賞○廃屋は日々沈みゆくやぶがらし(入江秀子)
金賞○誰にでも風の優しさ金木犀 (渡辺和子)
銀賞○冷ややかに離婚せぬわけ語る人(入江秀子)    =入選・努力賞=
銀賞○ごめんねと古い賀状にさようなら(日向碧)
銀賞○支払いを忘れたき日の茗荷汁(子安桃子)
銀賞○獄窓の風で秋知る湯浴み後 (南将三)
銅賞○軽やかな船頭の棹秋はじめ(南将三)
銅賞○父遺髪爪も見つかり戦争(いくさ)思う(日向碧)
銅賞○ひっきりなし飛ぶ飛行機や不安なり(日向碧)
銅賞○母だけにしかわからない部屋片付け(子安桃子)
銅賞○瞬きて色鳥空を飛ぶを見た(入江風流2)
銅賞○秋の夜吾れも宇宙に染まりゆく(入江風流2)
銅賞○蕭々と雨降り止まず夢道の忌(かさはらぱあ)
銅賞○ブギウギと肩で歌って走りぬく(殿岡駿星)

◆第26回「自由俳句の会」2023/08            =10句
金賞○片耳とされし兵役言わぬ父(風間秀子)  =入選・努力賞=   
金賞○巡り来る敗戦の夏よもや再び(渡辺和子)  
銀賞○平和とは明るく明日を生きる事(風間秀子) =入選・努力賞=
銅賞○八月やいのちを繋ぐモニター音(南将三)
銅賞○看護師のしゃぼんの香り夏の夕(南将三)
銅賞○処理水はどんなきれいな水かしら(日向碧) 
銅賞○戦争と災害多発なお生きる(日向碧)      
銅賞○白靴や何も語らず去りし人(入江秀子)     
銅賞○あお向けの蝉は仕事を終えし夏(入江風流2)
銅賞○俳諧を楽しむ旅は先延ばし(殿岡駿星)

◆第25回「自由俳句の会」2023/06           =12句
金賞○あらためて命は光柿若葉(かさはらぱあ)
金賞○オムレツが上手く返せて朝嬉し(入江風流2)
銀賞○贖罪はいのちの限り草いきれ(南将三)
銀賞○熊避けの鈴の音高し風薫る(南将三)
銀賞○退院の一目散にかき氷(後藤久代)
銀賞○あら、あなた劇場ロビーで同窓会(風間秀子)
銀賞○黴のごとき司法の驕り許すまじ(入江秀子)
銀賞○床下にもぐって工事胸衝かれ(日向碧)
銅賞○雨樋の雫をはじく額の花(子安桃子)
銅賞○雑草のつけた小さい実の赤き(風間秀子)
銅賞○生かされて知るやさしさや初蛍(南将三)    =入選・殊勲賞=
銅賞○母かもしれぬ水を飲めよとホーホケキョー(殿岡駿星)

◆第24回「自由俳句の会」2023/04         =12句
金賞○新聞に「再審」の文字風光る(南将三)     =入選・殊勲賞=
金賞○一音に落花の様を文化箏(子安桃子)
銀賞○つくしんぼ天に真向ひいのち吹く(南将三)    =入選・殊勲賞=
銅賞○ありのまま生きる幸せ梅真白(南将三)
銅賞○頑(かたく)なで泰然自若につい惹かれ(入江風流2)
銅賞○満開の桜の下に眠る猫(入江風流2)
銅賞○古稀迎えのどけき春の句会かな(後藤久代)
銅賞○静寂の禅の庭にも散り桜(後藤久代)
銅賞○海に降る春雨森(しん)と音も無く(入江秀子)
銅賞○夢の友顔顔顔ふえている(殿岡駿星)
銅賞○白木蓮こんなに広い空だっけ(かさはらぱあ)
銅賞○媼(おうな)去り桃色牡丹人恋しげ(日向碧)

◆第23回「自由俳句の会」2023/02           =4句
金賞○母の書く我が名美し初だより(南将三)
銀賞○我もまた影かもしれず冬の駅(はかさはらぱあ)
銅賞○除夜の鐘数えて遠き昭和かな(南将三)
銅賞○息子のむいたリンゴはなぜかうまい(殿岡駿星)
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このお知らせは、ブログ「勝どき日記」
https://ameblo.jp/ashashio10ri10n
に写真付きで転載しました。
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◆「自由俳句の会」季語や、五七五のリズムにこだわらない自
由な俳句作りを楽しむ会です。偶数月にメールで一人5句以内を
投句。その後、投句者全員に俳句一覧(無記名・ランダム)を送
信、会員はその中から好きな4句と自選の1句を選句します。選
句結果から、金銀銅賞、特別賞として自由俳人賞(5句合計最多
得点)、サイクルヒット賞(5句すべて入選)などを選びます。
結果はメールとネット・ブログ「自由俳句の会」で報告します。
 https://blog.goo.ne.jp/jiyuuhaiku
さらに、受賞者のことばと、会員の鑑賞文を含めて、句会のまと
めをブログで全国の俳句ファンに報告します。また、橋本夢道の句
を研究課題として鑑賞をし、ブログで発表します。第29回は2024年
2月1日から投句受け付け。年会費は1000円です。
参加申し込みはメールで。 syunsei777@yahoo.co.jp へ。

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  ★~★~★~★~★ 勝どき書房のご案内★~★~★~★~★
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◆『濱松事件』  殿岡駿星著・定価2000円・税別
戦時中の濱松市民が恐怖のどん底に。1983年~1942年に遠州
鉄道沿線で発生、連続5件、9人殺害8人負傷。犯人は、聴覚
障害者で、当時あった刑法40条には、「いんあ(聾唖)者ノ
行為ハ之ヲ罰セス又ハ其刑ヲ減軽ス」が裁判では、無視された
死刑判決となった。当時、新聞記者だった父の残したノート
をもとに、著者が生まれた当時の80年前の事件の真相を追究。
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◆『響野湾子俳句集 千年の鯨の泪櫻貝』
 響野湾子著・殿岡駿星編・定価2000円・税別
2019年、死刑囚表現展で<千年の鯨の泪櫻貝>に感動した
殿岡駿星は、死刑囚響野湾子(庄子幸一さん)が逮捕から処刑
までの18年間に獄中で詠んだ1597句のうち、813句を選ん
で句集を編纂した。響野湾子の俳句は、季語や575のリズム
にこだわらない、たとえば11音の<戦争は石の礫>という
句がある。響野湾子は2001年に殺人事件で逮捕され、2006
年から死刑囚展に俳句を発表していて、処刑されるまでの
18年間に多くの本を読み、俳句の勉強をした。他には<枝
先の無きを確かめ蟻もどる>、<ゆくあての無き鬼もゐて
鬼は外>、<甚平で彼は消えたり処刑の夜>、<虹一本飲
んで果てたしああ暗い>、<一椀に命の果ての湯気の立つ>
、<呼ぶ人のない道を振り返る>、<おはようと言える人
ゐて暖かし>、<朝顔の藍よりとけて朝が来る>、など。
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◆『橋本夢道物語  妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』
      殿岡駿星著・定価1900円・税別
自由律俳人の橋本夢道は1941年、反戦俳句を作ったために、治
安維持法違反容疑で逮捕された。「京大俳句」の関西在住同人や
関東の「俳句生活」などの同人44人が逮捕された。昭和俳句弾
圧事件と言われている。2年余の獄中で「うごけば寒い」など約
300句を作る。故郷の徳島、東京月島を愛し激動の昭和を反骨と
ユーモアの精神で生き抜いた生涯。
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◆『橋本夢道の獄中句・戦中日記 
   大戦起るこの日のために獄をたまわる』
     殿岡駿星編著・定価 2000円税別
2012年から、勝どき書房で奇数月の第二土曜日に「夢道サロン」
を開催するようになり、そのメンバーから、夢道の獄中句「大戦
起るこの日のために獄をたまわる」など300句をまとめて本にし
たら、という意見が出た。最近見つかった夢道の戦中日記も加え、
メンバー8人のエッセイも掲載し、「橋本夢道物語」に次ぐ夢道
を紹介する2冊目の本となった。
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◆『南瓜大玉の日の本國憲法私案』
           南瓜大玉著・定価2000円税別・
南瓜大玉と書いて「かぼちゃだいおう」と読む。東京の玩具会社に
勤めていた著者が定年後、憲法研究に目覚めた。南瓜大玉は、「憲
法試案」を上梓し、日の本に提案する。主な内容は「天皇制廃止・
大統領制・国防軍・地方自衛隊・武器の輸出入を禁止・非正規雇
用の禁止」など。好評となったが、理解できないので説明してほしい
という読者の声が出版社に寄せられる。出版社の依頼で、内容を
説明する講演を頼まれる。南瓜大玉は信州・別所温泉で講演した。
この本は、その温泉旅館で開催された、架空の講演会の記録をま
とめたもの。まじめで楽しい憲法論が展開される。
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◆『小さき村なれど -成田の寒村でキリスト教伝道に
        生涯を捧げた元幕臣飯田栄次郎の物語-』
        小松栄三郎著・定価1800円税別
それは、あたかも江戸の中心で起きた幕府の瓦解という激震が
もたらした津波のようなものであったかもしれない。その津波
が、成田の下福田に押し寄せてきて、村を呑み込んでしまった
とも言える。それは徳川幕府が禁じたキリスト教が、幕臣を伝
道者にしてしまうほどのエネルギーを持っていたのである。
(「第一章 幕府の兵卒・農村の教会」から)
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◆『狭山事件 50年目の心理分析』
         殿岡駿星著・定価3200円税別
1963年5月1日、埼玉県狭山市で発生した女子高校生誘拐
殺人事件(狭山事件)は、石川一雄さんが犯人とされていま
す。石川さんは無実を訴え、再審開始を求めて闘っています。
著者はこれまでに石川さんの無実を証明する「犯人 狭山事
件より」(晩聲社)、「狭山事件の真犯人」(勝どき書房)の2
冊を上梓していますが、ブログに連載した「狭山事件・取材
ノート」を土台に家族の証言などを心理的に分析し事件の真
相を解明しました。
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◆『三億円事件の真犯人』
        殿岡駿星著・定価1700円・税別
1968年12月10日に発生した、府中三億円事件から40年、
真相を追求していた週刊誌記者上月町子は、東武東上線新宿
駅から準急で30分の駅から歩いて40分、埼玉県西部の農家
を訪問した。主人は70歳を過ぎていた。上月記者が「三億円
事件について話が聴きたい」というと、男は「家まで来たの
は、君が初めてだ」といって事件の真相を語った。
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◆『火 みちのく一関忠臣蔵』
         小野寺苓著・定価2000円税別
火は常に胸中に在り、灯りにもなれば、火事にもなる。徳川
幕政下の大事件に遭遇。改易、刃傷、浅野内匠頭の切腹、討
ち入り、苦悩する元禄の一関藩士・牟岐平右衛門、赤穂浪士
・冨森助右衛門、妻るんとの出会い。「本書は忠臣蔵を舞台
に”イエ(家とは、親と子とは何かという根本的命題の提起
にはかならない」(ワシオ・トシヒコの解説から)
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◆『こんばんは、毛利小平太です。-霊談忠臣蔵-』
         殿岡駿星著・定価2000円税別
赤穂浪士のひとり、毛利小平太は、最後の脱盟者で、討ち入
り4日前の元禄15年(1702年)12月10日に太夫の大石内
蔵助に参加辞退を表明した。小平太が参加していれば、四七
士でなく、四八士となっていた。長年、忠臣蔵を研究してき
た著者の枕元に、ある夏の夜「こんばんは毛利小平太です」
といって現れた小平太の幽霊がその真相を語った。その後
医師になった小平太は、街医師から仁術の医学を学ぶ。  
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◆『新聞記者はなぜ殺されたのか』
         殿岡駿星著 ・定価2300円税別
朝日新聞阪神支局事件を調べた著者が、犯人の「日本人である」
という脅迫状の嘘を見抜き、舞台をさいたまに移して綴ったパ
ロディー推理小説。事件は、毎朝新聞さいたま支局記者が殺され、
「さいたま困民党」と名乗る組織から「武甲山の自然破壊を許し
た毎朝新聞の記者を断罪した」という内容の犯行声明が届いた。
その脅迫状は嘘と見抜き、深まる謎を追求していく。親友だった
同期の記者が取材し、意外な犯人を見つけ事件の真相に迫る。
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