陰陽という概念を皆さん知っているでしょうか?

ざっくりと言えば、昔の中国より発祥したとされる、ありとあらゆる物事を二つのカテゴリーに分類するための分け方です。

 

ただ、完全な二分ではなく、コインの表と裏のように「対立しながらもお互いを補う」ような関係を指します。つまり、陰がなければ陽がなく、陽がなければ陰が存在しないわけです。そして、陰陽には優劣は存在せず、強いて言えば完全な対等です。まあ、夫婦のような関係と言えるのかな?(筆者は未婚独身ですが…)

そして、男女で言えば女性が「陰」で男性が「陽」に該当するわけです。

 

また、『素問』の陰陽応象大論には

 

陰者在内陽之守

陽者在外陰之使

 

陰は内に在りて、陽の守りなり

陽は外に在りて、陰の使いなり

 

との記述があります。

 

「陰は内に在りて、陽の守りなり」

とは、「私が家のことやるから、貴方は外でしっかり働いてきてね」という内助の功のような働きで、

 

「陽は外に在りて、陰の使いなり」

とは、「アンタ外に行くんならついでにゴミ出してきな!」

っていう感じでしょうか…(^_^;)笑い事ではないんですが…(笑)

 

いずれにせよ、「陽」はパッと見でわかる目立つもの、「陰」はそれを支える縁の下の力持ちという感覚です。

 

 

 

そして、手技による治療には、この陰陽という概念が絶対に必要だと、私は考えています。

 

 

 

この間、ある友人と久々に会ったのですが、どうも腰の下、仙骨の辺りを気にしていて、歩く時もバランスが悪い。「最近腰痛気味」とのことでした。

 

症状を聞くと、経絡的には「膀胱実」。そして、まさに腰が痛むというわかりやすい症状ですので、これは「陽」に該当します。ということは、どこかに根本原因となる「陰」がある筈です。

 

私はこの友人が喫煙者で、人間関係でストレスが溜まる職場にいることを知っていたので、「循環器系」根本原因があるのではないかと考えて聞いてみると……ここ数か月ほど、下の血圧が110mmHgとのこと…ちょっとやばい感じでした(^_^;)

経絡的には心や心包に負担がかかっているようでした。そして、これが、「陰」に該当するのではと考えたのです。

 

そこで、彼に「腰痛の根本はストレスによる循環器の不調から来ていると思う。そして、これを改善しないと、仮に腰痛が治っても別の所がまた痛み出すんじゃないかな」と伝えました。

 

このように、明らかな腰痛「陽」だけを治しても、根本の「陰」に歪みがある限り、根本治療にはならず、堂々巡りになってしまいます。ですので、切診(触診)や問診で「陰」を見つけ、そこを整えていく。それが治療なんじゃないかな、と思います。

 

また、「陰」を治療しなくても、本人がその原因の「陰」を自覚して納得すれば、それだけで「陽」の症状が緩和することも実感としてあります。トラウマは、その原因を認識すれば消失する、ということと似てる気がしますね(^^)/

 

 

 

 

ちなみに彼はその話を聞いて、納得したようなしていないような何とも言えない表情をしていました(笑)ただ、特に施術をすることなく、飲みに行ってカラオケに行きましたが(笑)その後は腰痛を気にする素振りは全く見られませんでした。

 

 

まさに、陰は陽の守りなり、陽は陰の使いなり、だと思いました!(^◇^)