アドラー心理学では、人間の行動の原理は常に「目的」に根差すと考えます。
ですから、「A」という出来事に対して「B」という反応をするか「C」という反応をするかは個人が自ら選択しているのです。
ここはアドラーも重要だと考えていたようですので、もう一度書きますが
行動は、全て「自らが選択」
していると考えていました。
人に怒られた場合、凹むのか、怒るのか、泣くのか、或いは喜ぶのか(喜ぶ人はあまりいないと思いますが…(^_^;)笑)それも全て自らが決めているのです。
きっと、いろんな人がいるんだろうなと思います。私自身の場合は人によって態度を変えます(笑)
そして行動を選択するにあたって、その原則というか、パターンみたいなものが個人にはあります。これは一般的には性格と呼ばれますが、アドラーはこれを「ライフスタイル」と呼称しました。
以下は『嫌われる勇気』(岸見一郎、古賀史健)の哲人と青年の対話の引用ですが、
哲人「ええ。人生における思考や行動の傾向です。」
青年「思考や行動の、傾向?」
哲人「その人が『世界』をどう見ているか。また『自分』のことをどう見ているか。これらの『意味づけのあり方』を集約させた概念が、ライフスタイルなのだと考えて下さい。狭義的には性格とすることもできますし、もっと広く、その人の世界観や人生観まで含んだ言葉になります。」
そして世界観とは、例えば「私は嫌われている」「私は好かれている」「世の中辛いことばっかりだ」といったものがあたります。
その世界観が認知のパターンとなり、人はそれに根差した行動をとるのです。
さらに哲人は言います。
哲人「ええ。あなたはあなたのライフスタイルを、自ら選んだのです。」
ライフスタイルは、通常は10歳前後までに形成されると、アドラー心理学では言われています。
小さな子供は、両親の愛なくしては生きていけません。だから、両親の関心を引こうとあの手この手を使います。赤ん坊の頃は、「泣く、大きな声を出す」といった手段が一番だと思います。
そして、少し大きくなって同じ手が通用しなくなると、別の手段を使います。理想的な場合では、「勉強を頑張る」「お手伝いを頑張る」といったものがありますが、逆に「いたずらをする」「かんしゃくを起こす」といったものもありますね。負のストローク(怒られる、嫌がられる)でも、全くの無関心よりは遥かにまし、というわけです。男の子が好きな女の子をいじめるのも関心を引くためですよね。恥ずかしながら自分も…(^_^;)
子供はあの手この手を試して、一番成功したパターンを学びます。この場合の成功とは、身近な大人=両親の関心を引くことです。そうでないと生きていけないからです。そしてこの生存戦略は、一人っ子である場合、兄や姉がいる場合、弟や妹がいる場合、また兄弟が何人いるかによって柔軟に変化します。
良い手段でも悪い手段でもいいから、とにかく関心を引くことが重要になってくるのです。
この成功パターンが「ライフスタイル」となり、本人が意識的に変えない限り一生変わらずそのパターンに沿って生きることになります。「三つ子の魂百まで」というのがぴったりかもしれませんね(^^)
先の「目的」のベースはこの「ライフスタイル」になります。
ですので、小さい内からの子供との関わり方は本当に重要になってくると思います。
そして、人が病気になる時、怪我をするときも実はこのライフスタイルからの目的論が大きく関わってくることがあります。
それは、次回ということで失礼させて頂きます(笑)
参考文献:『嫌われる勇気』 岸見一郎 古賀史健