パラレル ホミン
「はい、どうぞ」
正面から、唇が触れるくらい近い距離で見詰められる。
何だか揶揄われている気がして、悔しい気持ちが沸き上がる。
同性にリードされることに戸惑っているだけで、俺だって普通に異性との恋愛経験はある。
ユンホ君の小さい頭を両手でガシっと掴み、俺は彼の唇に貪るように口付けた。
舌を絡ませ、彼の口の中を擽る。
でも、悔しいけれど彼のキスの方が上手い。
気持ち良さはさっきのキスの方が段違いだ。
ユンホ君は俺のリードの任せたままで、自分から積極的に仕掛けて来ることもない。
その余裕な態度が経験値の差を物語っている気がした。
チュッと音を立ててキスを終えると、ユンホ君が口を開く。
「ねぇ、チャンミンさん」
「ん?」
「洗ってくれるんですよね?」
ニコリと微笑まれて無言で頷いた。
頭を洗うとさっき言ったし、別にそれぐらいなんてことはない。
「じゃあ、洗いっこしましょう」
頭を?と疑問を口にする前に、ユンホ君が自分の掌にボディシャンプーの泡を出し、俺の身体に這わせる。
え?そういう意味?
ユンホ君の行動に固まる俺を、ユンホ君は「ほら、チャンミンさんも」と促す。
同性の体を手で洗う、という行為にはまだ抵抗があって、結局また手のひらでシャンプーを泡立てると彼の頭に乗せた。
何をされるのか不安な俺の心を気遣ってか、ユンホ君は普通に身体を洗ってくれる。
いやらしさは微塵も感じさせない手の動きに安心して、俺もユンホ君の頭をわしゃわしゃと洗った。
マッサージをするように頭皮を揉むと、気持ち良さそうにユンホ君を目を細める。
「んー、気持ち良い」
その犬みたいな雰囲気が可愛くて、思わず「可愛いなぁ」と顔が緩む。
恋人になった途端に、わんこっぽさが無くなったら寂しいと思っていたけど、そんな心配は要らないみたいでホッとした。
彼の頭を洗ってあげた後は、ユンホ君が俺の頭を洗ってくれた。
仕事とユンホ君の事で悩んで凝っていた頭をユンホ君が多量の泡と一緒にほぐしてくれる。
思わずイテテと声を上げたけれど、心地の良い痛みだった。
凝っていることをユンホ君に問われて、理由を口にすると、ユンホ君は驚いていた。
さっきの飲み会でだけ、俺が悩んでいたと思ってたみたいだ。
そう思わせておいても良いけれど、格好をつける必要もない気がして、
俺はユンホ君に対して感じていた事、好きだと気付いた過程を話すことにした。
同性なのにドキドキするのは何でだろうとか、
ユンホ君が抱かれる側だと思ってたから、自分が抱けるのかな?と考えてみた話とか。
抱けないと思ったと伝えると、「そんなこと考えてたんですか?」と、ユンホ君はからかうでもなく、穏やかな声で聞いてくれた。
シャンプーをユンホ君がつけすぎたせいで、目を開けられないから彼の表情は見えなかったけど、
きっと優しい顔をしているだろうと、想像できる声だった。
「キュヒョンにも相談したら、お前が抱かれるってパターンもあるぞって言われて、そこからまた考えたり」
自分が男と恋愛するとか、男に抱かれるとか、そんなことを想像したり、悩んだり、
挙句でできるかもしれないと考える日が来るなんて思わなかった。
自分のアイデンティティーに関わる事だし、これからの人生だって変わって来る。
でも…そういう葛藤以上に、ユンホ君は俺の中で大きな存在になっていて、
彼の居ない生活なんて今では考えられなくなっていることに気付いた。
しかも、ユンホ君の後輩に焼き餅を妬くくらいに。
気持ちが通じ合った今は、悩んでいたのが嘘みたいに気持ちは落ち着いている。
あ、いや、別のことを考えると胸が騒いで止まらないけれど。
そんなことを考えていると、ふいに唇に柔らかいものが触れた。
「んっ、ちょっと」
目を瞑って居てもキスをされたのが分かって抗議の声を上げても、何も言わずにユンホ君は口づけを深くする。
気持ち良くて息が上がりそうになる直前に、唇は離れた。
もっとしたいとその瞬間思ってしまい、とくりと胸が音を立てる。
「流すから目を瞑っててくださいね」
声がかかり、頭にお湯がかかる。
さっきのキスが嘘みたいに優しい指が俺の髪を流す。
でも、俺の心臓は今のキスで激しく鼓動していた。
つづく
おはようございます
Ashです。
かなり久しぶりのペット募集中です。
飼い主の落とし方で書いている部分なので、あまり目新しくはないですが。
木曜日から遅い夏休みを取りました。
一泊で旅行もして自粛&仕事で疲れた身体と心を癒して来ました。
エアコンと冷蔵庫が壊れたのもやっと買い替えが出来まして、
エアコンは先週の月曜日に、冷蔵庫は明日新しい物が搬入されます~。
エアコンは急に寒くなったので、本当に良いタイミングで交換できて良かったです♪
それにしても、17年前の家電と比べると、最新式の家電は凄いですね。
前のもフィルター掃除機能とかはあったけど、今度のは使っていない時でも
カビが生えそうな環境だと自動運転でカビを防ぐし、フィルターも掃除してくれるそうです。
ずぼらな人間にはありがたい機能です♪
お話はお休み中にもう少し更新したいなーと思っております。
が、あんまり期待させちゃって書けないと申し訳ないので、
のんびりお待ちくださいね。
いつも応援ありがとうございます。
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