そして今俺達はシャワー室で裸で抱き合いキスをしている。
話をする中でチャンミンさんを好きだと告白した俺に、彼も好きだと伝えてくれた。
確信犯ではあったけど、話の流れでさらりと抱いても良いか聞くと、彼はそのままうっかり良いよと返事をくれた。
このチャンスを逃すわけがない。
シャワーを浴びたいと希望する彼を連れて浴室に来たのがほんの数分前のこと。
初めて味わうチャンミンさんの唇は甘くて柔らかい。
少し蒸気した肌ととろんとした目は扇状的なのに、反応は初心で可愛いらしい。
俺はと言えば焦がれた相手にようやく触れられる喜びと感動で、がっつかないように自分を抑える事に必死だった。
逃げようとする唇を追い口付けると、髪を軽く引っ張られる。
不満でチャンミンさんを見ると、「のぼせる」と赤い顔で言われた。
「ほら、頭洗ってあげるから」
とチャンミンさんが髪にに手を差し入れる。
せっかく思いが通じた初めての夜なんだから、もっといちゃいちゃしたりするもんじゃない?
「ムードがない」
拗ねて思わず口を吐いた言葉に、チャンミンさんは困ったように眉を下げる。
「・・・恥ずかしいんだよ」
彼は顔を真っ赤にしてボソリと言った。
恥ずかしい?
その感覚は俺には無いもので、つい不思議でマジマジとチャンミンさんの顔を見てしまう。
ノンケだし、そもそも裸見られるのなんて気にして無さそうだし、俺の裸を見た所で恥ずかしいなんて思わないだろう。
いったい何が恥ずかしいんだ?
そんな俺を見て「違うっ」と何が違うのか分からないけれど、急にチャンミンさんが慌て始めた。
俺の頭に置いた指先にキュッと力が籠る。
「当たり前に経験はあるけど、こっちがリードする側だったから戸惑ってるんだよ」
「あ、そういうことか」
経験云々は突然何を言い出したのか謎だけど、恥ずかしい理由が分かって納得した。
真面目なチャンミンさんに好感しかなくて、思わず笑いが溢れた。
「そのまま俺に任せてくれれば良いのに」
何度もチャンミンさんを組み敷く所を妄想した。
今更止められないし、リードする方が好きでもある。
でも、もっと戸惑い困るチャンミンさんが見たいと悪戯心も騒ぐ。
「それか・・・」
俺はチャンミンさんに顔を寄せ、耳にそっと口付けた。
「リードしてくれても良いですよ」
笑い混じりの声を注ぎ込み、ペロリと丸い耳殻を舐める。
「はい、どうぞ」
顔を正面に戻し、唇が触れるか触れないかくらいの距離でチャンミンさんを見つめた。
またキュッと頭に触れる彼の指先に力が籠ったと思うと、急にもう片方の手もガッと頭に周り、貪るように口付けられる。
「んっ」
薄くて大きめの唇が包み込むように触れ、少しぎこちなく舌が俺の唇の隙間を擽る。
あ、良いなぁ、この負けず嫌いな感じも、必死なのに、どこか拙い感じも。
俺はそのまま、彼のリードに任せてチャンミンさんの舌と唇を味わうことにした。
つづく
ペット募集中より少し進んだ(^ ^)
書けて嬉しい。
まだ続きかけてないので、今日中にかけたら明日の朝更新しますね〜。
しばらく空いてたのに、皆さん読みに来てくれてありがとうございまーす。
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