リアル設定 ホミン



チャンミンから仕事が終わったと連絡が入ったのは、予想していた時間よりだいぶ早かった。



今日の現場から家までの時間を計算して、丁度いい頃合いに料理を温める。



それらをテーブルに並べた所で、玄関の開く音がした。


迎える為に移動し、バスルームの入り口から「お帰り、チャンミナ」と声をかけるとチャンミンが口を開いた。


「ただいま、ユノ。何か食べた?」


「ケータリングを頼んだから一緒に食べよう」


何も食べずに帰って来てくれるだろうと期待したけれど、要らないと言われたりしないか一抹の不安が過った。



チャンミンが微笑んだのを見てホッとする。




俺の後ろに続くチャンミンとダイニングに行き、「食べよう」と声を掛けると静かに席に着く。


彼の好きな物ばかり準備した俺の気持ちが伝わってるだろうか。




冷蔵庫から出して来たビールを前に置く。

普段ビールは飲まないけれど、俺も自分の分を開け、「乾杯」とチャンミンの缶にこつりと当てた。




グビグビと一気に飲んで、「うまー」とチャンミンが声を上げた。




ビールが大好きなことが伝わって来る。


その姿が可愛くて思わず見惚れてしまった。



視線が強かったのか「何ですか?」とチャンミンが不思議そうに俺を見る。




「いや、最近チャンミンのその姿見てなかったなーと思って」




言うとみるみるチャンミンの顔から表情が消えた。



あ、ヤバイ?失言した??俺。



でも、怒った顔ではなくて、物言いたげに俺を見つめる瞳に、何となく、これもメールの返事に思ったことと、同じなのかもしれないと気付かされる。



「ごめんな、チャンミナ。
  会いたいと思ってくれてたって事で良い?」



聞くと、チャンミンが頷く。



あぁ、良かった。

やっぱり、そうだったんだ。

だから、俺の言葉に腹を立てたのか。



「俺も会いたいと思ってたって言ったら、信じてくれる?」



気持ちを伝えると、チャンミンが頷きながら口を開く。


「今の顔見たら信じられるけど、会ってない間は俺の事なんて忘れてると思ってた」


想像はしてたけど、本当にそう思ってたとチャンミンの口から聞かされると心が痛む。

笑おうとしても、上手く笑えない。


「そんな事思わせちゃってたのか」


「ユノ、忘れっぽいから、どれくらい二人の時間を持ててないのかも、分かってないんだろうなって」



いやいや、分かってるよ、三週間なと、心の中で突っ込む。


さて、どう話そうかと思ったところで、チャンミンが料理に手を伸ばした。




そうだな、食べながら話した方が良いよな。


お互い会いたいと思っていたのなら、誤解を解けば良いだけだ。


二人の関係をより良くするための話をすれば良いから、暗い雰囲気ではしたくない。



俺から遠い場所に置かれたトッポギを取って手渡してくれるチャンミンにお礼を言い、料理を口に運びながら、話をする。



「俺も、お前はあんまり会いたくないのかなぁって思ってた、今日のメール貰うまで」

「え?」



今度はチャンミンが驚く番だった。



いやいや、そんなに驚かれるとちょっとショックだな。

でも、その姿に気付かぬ内に相当抉れてたことを知る。



「昔は俺からよく連絡取ってたけど、兵役中はチャンミナから連絡してくれる様になって、会いたいとか寂しいとか素直な気持ちも言ってくれるようになっただろ?」


「はい」


「兵役終わった後も暫くそうだったのに、急にお前からそういう連絡が来なくなったから、あんまり会いたくないのかと思ってた。
   元々一人で居るのも好きだし、習い事で忙しいみたいだし、邪魔したら悪いなと」



スタッフに習い事を増やしてたと話していたことを思い浮かべる。



「この一週間はネガティブな事考えない様に詰め込んでたんですけどね」



習い事を増やした理由と、俺に話して来ない理由が分かって、擦れ違いの怖さを知る。



「そうだったのか」

「はい…」


俺の気持ちがちゃんと自分に向いてることを知って安心したのか、チャンミンも自分が会えなかった時間、何を思っていたのか話してくれた。



俺が人気者だから邪魔しないように思っていたとか、可愛がってる後輩に少し焼き餅を妬いてたとか。


自分は俺にとって単なる仕事仲間だと世間の人達に思われるのは、仕方のないことだし、態とそう思わせるようにしてるけど、でも、ちょっと寂しかったとか。



そこに居るチャンミンは、昔からの控え目で、ちょっとネガティブなことを考えてしまいがちなチャンミンそのまんま。



言葉の端々から、俺を想ってくれているのが伝わって来る。



本当、マネージャーの言う通りだ。



チャンミンの性格を誰よりも俺が分かってるはずなのに、何、意地を張ってたんだろう。



こんなに可愛い恋人を三週間も悩ませるなんて。



「マネージャーに怒られた。『お前さぁ、意地の張り合いでもしてんの?チャンミンの性格分かってんだろ?』って」



苦笑いを浮かべ、鼻の脇を掻く。


本当に、マネージャーに感謝だ。




続く




お待たせしました!
って、待っててくれましたかね?笑


昨日飛ばしてしまった更新です。


待っててくださってた方、ありがとうございます。






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