今日は別々の仕事。
せっかくの花火大会なのに愛する人は隣に居ない。
『もしもし、どうしたチャンミナ』
俺には珍しいテレビ電話にヒョンは不思議そうな顔をしている。
「うん、あのさ、一緒に観たいなと思って」
『一緒に?』
何を観たいんだ?と怪訝な顔をするヒョン。
ドドンっ
パラパラパラ…
大きな音がして、あっと何かを察してヒョンの顔が輝く。
『花火だ!』
カメラを空に向けると『わー』とヒョンの興奮する声が上がった。
「綺麗ですねー」
聞こえて来るヒョンの声に、一緒に観てる気持ちになれて俺も嬉しい。
気付くと通話が途切れてた。
あれ?仕事かな?と残念な気持ちになりながら、
ほっこり温かい気持ちのまま空を眺める。
20分くらいで花火が終わり、余韻に浸りながらぼーっとしていると着信音。
「もしもし?」
出るとヒョンからの電話。
『あ、チャンミナ、さっきごめんなー、途中で切っちゃって』
「いえ、忙しいのにこっちこそごめんなさい」
『いや、忙しくなかったよ』
「え?なら、何で?」
忙しくないのになら何で急に電話を切ったんだろう?
『花火見てるチャンミニの顔が見たくてさー。
お前の電話切って、速攻でマネージャーに電話して、花火見てるお前の横顔映して貰ってた』
「えっ?」
思いもよらないヒョンの答えに、どんどん顔が赤くなる。
『なんかさ、二人で並んで花火見てる気分になれて凄く良かったよ』
あーーーーーーーーーーーーーーーー
俺も花火見るヒョンの横顔が見たかったなーーーーーーー。
「ズルイ、俺だってヒョンが花火見てる顔見たかった」
『何、怒ってんの?チャンミナ』
「怒ってます」
『俺と花火見たい?』
「見たい」
『じゃあ、今年は無理かもしれないけど、来年見れる様にスケジュール組んでもらうな』
「約束ですよ」
『うん、俺約束破らないでしょ?』
「信じてますから」
『はーい、じゃあさっそくマネージャーに頼んどくなー』
プツリと通話が切れる。
さっきまでの苛立ちが消えて、来年への楽しみが増えた。
俺って現金だなぁ…
スマホをポケットに仕舞うと、ちょうどスマホ片手にマネージャーが戻って来る。
「来年は二人で花火が見れる様にスケジュール調整しろってユノから電話来たぞ」
「知ってます。凄く楽しみにしてるんで、よろしくお願いします」
「ホテルの部屋から見る、とかしか無理だからな」
「ヒョンと二人で見られるなら、何でも良いです」
「はいはい、了解。じゃあ忘れない内に調べてホテル予約しとくわ」
来年の楽しみが出来た。
凄い笑顔で戻って来た俺を見て、きっと共演者の人達は、俺が凄く花火が好きだと思うんだろうな。
それから数週間後
何を勘違いしたのか、友人達との旅行先で花火を見ているヒョンの横顔の写真が送られて来て、喧嘩をした話はまた今度。
本当に、あの人の鈍感さ、たまに腹が立つ。
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小説はサイトで書いてるのですが、
ブログにも載せることにしました。
アダルト色の強いものは移設しませんので、
良ければ本館に足をお運びください。

