書きたいことが何もない?それ、幸せなことですよ | 伝わる・喜ばれる文章講座

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どうすれば人に伝わって喜んでもらえる文章が書けるようになるのか?Webライターが文章のコツを書いていきます。

文章を書くことに苦手意識を持っている人の中には、「とくに書きたいことがない」と感じている人もいるはずです。

 

文章が得意な人は、どうして書きたいことが次々出てくるのか不思議だと思っている人もいることでしょう。

 

 

ですが、「書きたいことがない」というのは本来「幸せなこと」です。

 

なぜ書きたいことがないのが幸せなのか?

 

それは、文章を書くことは悩みや劣等感と深く結びついているからです。

 

 

一般的に、文学などの創作は悩みや葛藤を起点として生まれます。

 

「よし、文章を書こう」と決意しなくても書きたいことが溢れてくる人は、たいてい悩みや劣等感に苛まれて過ごした期間を持ったことのある人です。

 

 

このことは、文章を書く上で実は重要なヒントとなります。

 

文章を書く人は、自分にとって得意な分野や知識のある分野のことを書くと思われがちです。

 

しかし、人に伝えたいという衝動に駆られて文章を書くわけですから、それだけの強い動機があるはずなのです。

 

 

ところが、誰かに理解してもらいたいと思うとき、言葉はとても不便なツールです。

 

使える言葉、伝わる言葉には常に制限があり、何をどのように書いても理解してもらえるわけではないからです。

 

 

その不自由な制限を乗り越えてでも伝えたいものがある人は、並々ならぬコンプレックスを抱えていることでしょう。

 

裏を返せば、表立って人に言えないような思いや悩みがある人は、その悩みを文章にすることで同じ悩みを抱えた人に読んでもらえる可能性が高いのです。

 

 

高尚なことや立派なことを文章にしようとすると手が止まってしまいますが、ずっと悩んできたことや困っていたことを解決できそうなヒントを少しでも知ってもらえるなら、人に喜ばれる文章をきっと書けます。

 

 

もし、書きたいことが全くないことが悩みなら、文章にできそうなネタを仕込むために何か好きなことに打ち込んでみてもいいでしょう。

 

絵を描く練習をするとか、体を鍛えるなど、はじめはうまくいかなくてもそのプロセスを文章に残していくのです。

 

 

うまくいかなくて困った体験や、ふつうなら人に話さないようなちょっとしたコツが、文章として表現されることによって貴重な情報となる可能性は十分にあります。

 

書きたいことを探している人は、「それは幸せなこと」と思いつつ、人に伝えられそうな新たな体験を積み重ねていくことをおすすめします。