Verdellのブログ
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賞与のこと

我社は年俸制です。

1年に1度「年俸交渉」という名の社長である私とのミーティングがあり、次年度の年俸を決定しています。

最近立て続けに4人と年俸交渉をしました。

まずは過去1年の仕事ぶりの評価と自己反省をしてもらいます。

過去1年の仕事がそのときの年俸額以上の働きであれば、賞与で差額を支給するというスタイル。

年俸は13で割って毎月支給し、契約更新の際に1か月分は確実に賞与で支給するのですが、社員は1ヶ月分以上の賞与をもらえるように1年間を過ごすわけです。

会社自体の業績は、規模が拡張しているので伸びているのですが、目標金額と照らし合わせると気前よく賞与を払える状態ではありません。

4人は全員店長を務めている者ですが、予算を大きく割り込んでしまうという散々な結果でした。

しかし、年俸交渉はだめだしをする場ではありません。

よく反省をし、意見交換をして会社と社員が同じ目標を持って進んでもらうための意思確認だと私は位置づけています。


4人のうち、3人は今年度の年俸を現状から100万円アップの400万円を希望していました。

ぜひ叶えたいと思ったので、出来る限り具体的な目標設定をし、今期は真剣に仕事に取り組んでもらうよう促しました。

現状査定金額は年俸350万円。会社から提示した目標を達成できれば年俸を400万として、差額の50万円は全て賞与で支給するという約束。

金銭ではなく、言葉でモチベーションをあげる努力をしました。

次の日から、3人の仕事ぶりは目に見えるように変化しています。

彼女達の仕事ぶりを見て、良いミーティングだったなと実感している毎日です。


残りの1人は、売上こそ達成できませんでしたが、達成させるために素晴らしい仕事をしてくれていました。

数字だけで判断すると、今年の賞与は増額できないのですが、彼女のチャレンジを何とか評価したい。

積極的なチャレンジを見せた彼女に対しては、言葉だけではなく、目に見える評価が必要だという若輩経営者の勘です。

懸命に電卓をたたいて少しでも上乗せできるよう計算をし、賞与として約束していた金額23万円プラス23万円の合46万円を支給することにしました。

「本当はもっと支払いたかった。残念ながら結果が出せなかったので今回はこの金額が精一杯なのを理解してください。今年は結果も出せるよう一緒に考えて行きましょう」

と伝えると、彼女は涙をこぼしながら

「評価してもらえて嬉しいです。必ず結果を出しますので、方法が分からないときは相談に乗ってください」

と言ってくれました。

言葉だけでなく、金銭での評価が大事な瞬間なのだろうなと実感。


賞与を支払えるということは、まさに社長冥利に尽きると思います。

立派な賞与が支払える日を夢見て、社員を激励し、希望年俸を狙えるような環境を整えていかなくてはと身が引き締まったのは私の方でした。

弁護士のこと

今日は顧問弁護士と打ち合わせでした。
我社の顧問は敏腕女性弁護士です。
女性物を扱うファッションビジネスなのでやはり女性の方が話が早い。
大きな会社のおじ様連に私がコテンパンにやられないよう暖かくサポートしてくれるのです。

内容は取引相手との契約書の校正
相手の会社はとんでもなく大きな会社で、
うちの年商なんて年間の消しゴム代くらいなのではないかと思ってしまうほど
なので契約書に関してはきちんとこちらの要望を伝えるべく慎重です。

相手会社とは商品の共同開発・共同店舗経営などをしています。
そこで今回はそれらの内容を取りまとめる契約を結びます。
まずは相手方から契約書のたたき台が届き、それをこちらで校正して送り返す。
そんな動きを何度か行ってサインをします。
今日の打ち合わせは1回目のこちらの校正。
この段階で最初の契約書に多くの書き足しがなされます。

小さな会社と大きな会社が契約する場合、法律の知識がないと痛い目に遭うことが多々あります。
トラブルの場合の処理の仕方や契約の期間などの契約の基本的な条項の確認はとても重要です。
きちんと確認しないと、民法の規定に反したこちらに不利な表記がなされている場合があるのです。
もちろん、民法に反していなくとも事前交渉と照らし合わせて「そりゃおかしいでしょ」ということが普通に書かれていたりするので侮れません。
基本条項のチェックは法律の知識があれば誰でもできますが、
さらにできるだけ多くの起こりうるケースを事前に予測して契約に盛り込むことが必要になります。
ここが弁護士の腕の見せ所であると私は思っています。
柔軟で経験の豊かな弁護士はここで「おみごと!」と言ってしまうような条項を提案し盛り込んでくれるのです。
やはり、多少の金額はかかっても有能な弁護士にお願いすべきだと今日も改めて思いました。

相手方の展示会に先日お邪魔した際、我社と共同開発した商品と酷似した商品サンプルを見つけました。
そのときは愕然としこれからのビジネスに危機感を感じたのですが、そんなときの私は恐ろしいほど冷静です。
大きな会社なのでその場で担当者レベルにあれこれ言っても問題は解決しないのは目に見えています。
そのときは一瞥したのみでそのままやり過ごしました。
しかるべき時にしかるべきタイミングで意思をアピールすることは我社のような小さな会社には重要な手順です。
そこで、今日のタイミングでそのようなことができないような条項を弁護士と相談してきっちり入れてもらいました。

こちらが校正した契約書に相手会社がサインをしてくれればいいのですが。
一発で決まることを祈りつつ週末を迎えるのでした。

モチベーションのこと

我社は社長である私も女性ですが、社員も全員女性です。
人は会社にとっても私にとってももっとも大事で、きれいごとではなく財産であり宝だと思っています。
人は物や機械ではないので、私はスタッフのモチベーション管理にはかなり気を遣っています。
もちろん、まだまだ半人前なので完璧には到底及びません。
モチベーション管理が得意になれば、今よりずっと会社はよくなると思うのです。

私の知っている限り、ほとんどの女性は「仕事=人生」という図式を持っていません。
これは私も同じ。
人生のプライオリティは細かい部分では個々で違うと思いますが、
要は「ライフスタイルが理想的であること」が重要な女性が多いような気がします。
仕事はあくまでも素敵な生活を送るためのツールという位置づけの方がほとんどなのでは、と。

うちの会社では出来る限り細かい部分で生活自体が素敵であるような演出をしています。
はたから見ると馬鹿みたいかもしれないのですが、これが意外にモチベーションアップに効くのです。
私の中での基準は、社員が同年代の友達に話したときに「あ、それちょっとうらやましいな」と思われる程度。
現在実行していることはこんなことです。

経費がかかりますが、ご褒美や打ち合わせで社長である私と食事のときは必ず「良いお店」に連れて行きます。
全員を集めての報告会などは、某有名ホテルでの朝食会で行うのは我社の恒例行事です。
朝食会はディナーより経費を抑えて「良いお店」に連れて行けるので便利です。
ディナーミーティングは出来るだけ避け、ご褒美のときだけ1人単価1万円~2万円の「良いお店」のディナーに連れて行くようにしています。
「会社であそこのお店に行ったんだ」と自慢してくれていれば嬉しい限り。
単に親ばかなんですけどね。

経費がかからないことではこんなことをしています。
素敵な情報は出来るだけ多く伝えられるように日々努力してみたりもします。
例えば社員の肌が荒れていれば「表参道にビタミン剤を点滴してくれるところがあるよ」とか
「デトックスのサロンでこんなところがあるよ」とか
「私は最近ジムでプールに行くようにしたら肌の調子がいいよ」とか。
なんでもいいのですが、そんな生活いいな~と思われるようなお勧めの仕方を心がけています。
ロングソックスの着こなしに悩んでいる子には「PRADAの靴下は最高だよ。買わなくても見てみたら選ぶときの参考になるかも」とかでもいいのです。
とにかくちょっと上の世界を覗き見させるとなんだかモチベーションがあがっていますね。

他には目に付く備品にちょっと気配りをしてみたりもします。
ホチキスの針だって、赤やピンクのものを買ってきたら「えら~い」と馬鹿みたいに褒めたりします。
あまりにも高かったら別ですけどね。
かわいいものに囲まれている生活は、女の子にとってとても楽しく、
生活自体がちょっと充実した気分になることが多いように感じています。

ちなみに、最近社員が一番モチベーションが上がった出来事は私の結婚。
これは予想外でした。
親よりも誰よりも喜んでくれたのは彼女たち。
その喜びは私に対する「おめでとう」ではなく(勿論それもありますが)
「勝ち組ですね!一生ついていきます!」とか
「社長が結婚しても仕事を続けるなら、私が結婚しても仕事が続けられますよね」とか
「早く子供を産んで、それでも仕事を続ける方法を見せてください」とか
「うちの社長は結婚したんだよ!!」と友達に自慢してる子がいたり、
とにかく予想外の反応が返ってきました。
これは意地でも夫婦円満でいなくては、、と何のためだかよくわからない決意をみせる私です。

もっともっと、経費がかからない方法を編み出していきたいものです。
まずは社員の観察ですね。

そう、自分自身に言い聞かせつつ。