我が家には私の祖母から頂いたアップライトピアノがあります。
娘が3歳ごろに捨てると聞いてもらいました。
私も幼少期ピアノを習っていて、小5で挫折したけれど習ってて良かったと思ったので娘にもさせたいなと思っていました。
娘自身もピアノやりたいと言っていたのでお教室を探しましたが、小さいころから見てくれるお教室が近くになく、年中になるのを待ちました。
そして満を持して、年中の5月から某有名音楽教室に通い始めました。
音楽教室はグループレッスンでひとり1台エレクトーンの前に座ってレッスンを受けます。
保護者は子供の隣に座ります。
時には子供だけ先生の前に出て歌を歌ったりします。
雰囲気はよくあるエレクトーンのグループレッスンのイメージ写真そのものです。
そこに野生児のような自由でマイペースと呼ばれていた娘が参加したのです。
もうね、精錬された貴族の集まりに野生児が入り込んだような状況でした
娘含めて5人の生徒がいましたが、娘以外みんなどこのお嬢様?!という雰囲気。
…きっと普通の女の子だったんだと思います。
先生は音大出の若いお嬢さんのよう雰囲気。
恐らくマニュアルがあるのだと思いますが、そのマニュアルに沿ったようなレッスンを行います。
きっと普通の子だらけでしたらそのマニュアルで十分やっていけるのでしょう。
ところがどっこい。
そのクラスにはうちの娘がいたのです。
先生が、これをやりましょう、といえば娘はすぐにできました。
その辺はちゃんとできるのです。
ただ、「できた人ー?」と聞かれたら身を乗り出してでかい声で「はい!はーい!」と言い、先生の説明が長ければ席を立とうとする、どんどん他の音を鳴らそうとする。
「先生の前にみんなで出てきてー」と言われたら、先生の隣が良いからと他の子を押しのける、先生に抱き着く、マニュアルお嬢様先生の顔は引きつる。
娘は疑問に思ったことはすぐに口に出すから突拍子のない質問を言い出すけど、マニュアル先生はマニュアル通りのセリフを言う。
こんなことの繰り返しでした。
正直、先生としてそれはどうなんだ、と思うこともありましたが周りはそれで充分やっていけています。
完全に我が家が場違いなのでした。
それでも空気なんて読むものという認識はない年中娘はピアノ大好き!楽しい!絶対続ける!という調子でした。
もう本当に周りの子に申し訳なくてですね…。
でもこの時も親である私は発達障害ではなく、他の子は幼稚園通いだった為、幼稚園の子はすごいなーと思っていました。
確かに、ほんの少しうちの子おかしいなとは思いましたが…。
どうして皆んなと同じようにやってくれないんだ、と悩んだりもしました。
それでも半年ほど通い続けました。
ピアノも少しずつ弾けるようになりました。
ただ通っているうちにこのマニュアルシステムはそもそも子供に合わない、やっぱり同じクラスの子に申し訳ないと思い、他のピアノ教室を探しました。
実家のお隣さんが通っていた個人でやっているピアノ教室を紹介してもらい、そこに体験で行かせてもらいました。
初対面の時にその先生に「おもしろい子ねー
」と言ってもらい、娘が好き放題やっているのに、「子供はこのくらいがちょういいのよー」とまで先生は言ってくれたのです。
それには私が大感激でした。
娘を受け入れてくれる先生がいる、この先生なら安心して娘をお願いできると思いました。
娘を受け入れてくれる場所もあるんだとも思えました。
娘も先生が気に入り、音楽教室を辞めて個人の先生のところに通うことに決めました。
そこのピアノ教室は今でも続けています。
練習が全然できないときもありますが、それでも先生は「出来る範囲で大丈夫です」と言ってくれて、練習曲大嫌いな娘には「好きな曲だけでも弾けばいいのよ」と言ってくれます。
塾などで忙しくなって練習が出来なくなって、「もう辞めたら?」と娘に私が言っても「やめない!」とピアノだけは続けています。
音楽教室自体は娘には合わなかったけど、定型の子にはきっと合うんだと思います。
マニュアルと言いましたが、それには今までのノウハウが詰まっていて大多数の子には適したマニュアルとなっているのではないかなと思います。
娘がそのマニュアル通りには出来なかっただけなのです。
そもそも野生児が某音楽教室のような精錬された環境に行くことが間違えだったのです
でも、そんなの小さいうちからわかんないよー
良い経験になりました!
と言っても娘はこの2年後にバレエを習い出して反省は活かされませんでしたが!