キラ!キラ!?キラ??星~12月14日~ | 遊行楽紀行 ~風のささやき 水の行く末~

遊行楽紀行 ~風のささやき 水の行く末~

季節、暦、時事をみつめて、気ままに書き綴ります
吹く風と流れる水、自然のあるがままを訪ねて
小さな「幸せ」「豊かさ」「健康」は身近に
考え方の整理整頓で「明日」「生き方」「行動」が輝きます
心豊かに 笑顔で そして健康に

---キラ!キラ!?キラ??星~12月14日~--- 
 一昨日は、新暦の12月14日。
旧暦12月14日といえば、忠臣蔵のヤマ場、討ち入りの日。
正確には旧暦の12月15日の未明。新暦では、1月末頃にあたります。
 雪の中を赤穂藩の浪士たちが吉良邸に討ち入ります。

 これまでの映画やTVドラマの物語では、吉良上野介は敵役で、浅野内匠頭を虐めることが定番の脚本・演出。

 さしずめ、現在の会社組織にあてはめれば、
当時60歳の上野介、本社一筋、総務部長OBで、総務部付の筆頭顧問のような存在。
内匠頭(34歳)は、地方支店しかも比較的小さな店舗の支店長から、総務部の部付「次長」。あまり本社経験がない。・・・こんなところでしょうか。
 いずれにしても重要な来賓がともなうパーティの事務局。
 まったく作法やしきたりをしらない、浅野次長に吉良顧問はイラつく。教えても忘れる。
 教えられる側と、教える側のコミュニケーション不足、誤解・・・。そして、当日の社内トラブルに発展。

 しかし、現代では、四十七士の仇討ちなどは想定しづらい。・・・かも。まあ、嘆願書ぐらいはでるかもしれません。

 刃傷に到る史実は、あきらかではありません。「恨みによる犯行」か「乱心」かは良くわかりません。

 判官びいきの日本では、吉良は敵役として、他を引き立てます。
 役者もそれらしい人が演じてきました。
まずは、文楽から、「大舅(おおしゅうと)」という首名です。

♪「いつ笹くだされた?つとむるところはきっとつとむる武蔵守っー!」いじめ前半部です。

この文楽が映画ドラマのベースになっているのかもしれません。
薄田研二さん。

薄田

目と眉と口は、まさに文楽人形です。
文楽を、芝居に持ち込んだのが歌舞伎。
歌舞伎、中村勘三郎さん。
♪「鮒だ、鮒だ、鮒ざむらいめ」の後、刀を抜いてみよと詰め寄るシーンです。

隈取ではなく皺の書き込みで文楽の面影を残します。

文楽から歌舞伎に写された名残・・・流れをくむのか・・・。
滝沢修氏、映画からNHKまで演じること3度。

眉なども文楽ベースです。
そして市川中車さん。

市川中車

次の方は、水戸黄門役の方が有名でしょうか。
月形龍之介さん。高家筆頭の風格があります。幕府における儀式儀礼の指南役・・・。
上品な印象です。
月形龍之介
滝沢 修氏も品が漂います。

少し手替わりで御二方。


ご存知、志村けんさん。
ドリフのコントで演じておられます。もちろん相手は、加藤茶さん。
関西からは、桂ざこばさん。


この時の相手役は桂小米朝さん(当時の名)。

 しかし、個人的に秀逸なのは、伊丹十三さんが演じた吉良上野介。


NHK大河ドラマ「峠の群像」。
 この作品では、いじめというより「世代間のコミュニケーション」描いているように思いました。
むしろ、若い内匠頭を後進として可愛がろうとしたのですがそれが伝わらない。受け取り手も、曲解というか誤解というか善意さえも悪意に受けとってしまう。・・・現代にもありそうなすれ違いです。この作品は心理を描いていたように思います。
 ♪「良かれと思うて申し上げても邪推なされる。拗ねて膨れる。とんと女子供のようで・・・」と他の者に廊下でぼやくのを、内匠頭が耳にしてしまう。そんなシーンだったかと。

 その他は、また意地悪な「敵役」型の脚本・演出が多いようです。
 西村晃さん。この方も月形龍之介さんと同じく水戸黄門役でもありました。
水戸黄門役と吉良上野介役は重なるのでしょうか。

西村晃さんは演技の身のこなしが、早い。
映画「拝啓 天皇陛下殿」の、後輩兵を虐めるシーンも手足の演技のスピードが速いため尖って見えます。この上野介も内匠頭を突き飛ばすシーンでは、表情と、役の年齢よりも、力強く蹴り飛ばすため、ドキリとします。

大滝秀治さん。しわがれ声でいびり倒します。


迫力満点の江守徹さん。


近年、敵役が板についておられる。伊東四朗さん。

2012年NHK大河ドラマの白河法皇役も凄みがありました。

しかしこの方は、どの役をされても・・・。

「にん!」と言いそうです。
また、ヤクルト社のドリンク飲料の「タフマン」宣伝の印象が強い。


意外な人選、西田敏行さん。


なんでもこなせる役者になりました、柄本明さん。
NHK大河ドラマ「太平記」では、文楽における敵役「高師直」を演じたご経験の持ち主。
近年の大河ドラマ「功名が辻」での「秀吉」役。賢猿像と老猿像を巧みに演じました。

 いずれにしても、脚本・演出には、2種類あるようです。
文楽・歌舞伎をベースとした徹底した「いじめの敵役型」と「世代ギャップ型」。
 「世代ギャップ型」では、NHK大河ドラマ「元禄繚乱」の石坂浩二さんが演じた上野介もそうであったかもしれません。
さて次は、どのスターが吉良を演じ、歴代に名をつらねられるのでしょうか。

<ご参考・・・歴代吉良上野介・・・ネットより>

片岡市之正① (1)実録忠臣蔵(1910・映画)
市川寿美之丞①(50)大石蔵之助一代記(1910・映画)
片岡市之正 ②()忠臣蔵(1910・映画)
片岡市之正 ③()忠臣蔵(1912・横田)
片岡蝶十郎 ①()忠臣蔵(1912・日活)
片岡蝶十郎 ②()増補忠臣蔵(1913・映画)
市川寿美之丞②(55)実録忠臣蔵(1915・日活)
市川寿美之丞 ③(57)元禄快挙十二時 忠臣蔵(1917・日活)
市川寿美之丞 ④(59)大石内蔵之助実伝(1919・映画)
浅尾奥山 ①()実録忠臣蔵(1921・帝キネ)
市川寿美之丞⑤(61)実録忠臣蔵(1921・日活)
浅尾奥山 ②()萱野三平(1922・映画)
尾上幸十郎()実録忠臣蔵(1922・牧野)
中村桂玉()実録忠臣蔵(1922・松竹)
市川寿美之丞⑥(62)増補忠臣蔵(1922・映画)
坂東巴左衛門()間重次郎(1925・映画)
山本嘉一 ①(49)実録忠臣蔵(1926・映画)
山本嘉一 ②(50)増補改訂忠臣蔵(1927・映画)
片岡童十郎(44)忠臣蔵(1927・映画)
市川小文治①(35)間者(1928・映画)
市川小文治 ②(35) 忠魂義烈 実録忠臣蔵(1928・映画)
大谷鬼若(46)異説清水一角(1929・マキノ)
嵐璃左衛門()赤穂浪士 第一篇 堀田隼人の巻(1929・日活)
三桝 豊 ①(38)元禄快挙 大忠臣蔵(1930・日活)
中村翫京()仇討日本晴 忠の巻 大石父子(1931・帝キネ)
三桝 豊②(39)元禄十三年(1931・千恵プロ)
高堂国典 ①(44)江戸へ帰った退屈男(1931・右太プロ)
梅田菊蔵()仙台に現はれた退屈男(1931・映画)
玉島愛造(42)口笛を吹く武士(1932・映画)
上山草人①(48)忠臣蔵(1932・映画)
三桝 豊 ③(40)討入以前(1932・日活)
志賀靖郎(43)風雲元禄史(1932・右太プロ)
沢村雄之弼①(14)少年忠臣蔵(1933・映画)
児島三郎(42)新釈清水一角 浪人祭(1933・映画)
若松文男()赤垣源蔵と堀部安兵衛(1933・日活)
中村吉次(42)忠臣蔵(1934・映画)
矢野伊之助()瓢箪弥九郎(1935・映画)
山田好良()堀部安兵衛(1936・日活)
東良之助(46)鬼傑白頭巾(1937・映画)
上山草人 ②(53)元禄快挙余譚 土屋主税 雪解の巻(1937・映画)
上山草人 ③(53)元禄快挙余譚 土屋主税 落花の巻(1937・映画)
月形龍之介 ①(35)浅野内匠頭(1937・千恵プロ)

月形龍之介

松村光夫()忠臣蔵(1937・映画)
春岡繁樹()忍術忠臣蔵(1937・映画)
山本嘉一 ③(61)忠臣蔵(1938・日活)
高松錦之助 ①(40)風流荒大名(1938・映画)
丸山定夫(38)忠臣蔵(1939・映画)
高松錦之助 ②(42)女忠臣蔵(1940・映画)
三桝万豊 ④(49)元禄忠臣蔵(1941・松竹)
阿部九州男(31)柘榴一角(1941・映画)
小川 隆(50)討入前夜(1941・日活)
三桝万豊 ⑤(50)元禄忠臣蔵 後篇(1942・松竹)
嵐徳三郎(61) 高田馬場前後(1944・映画)
高松錦之助 ③(54)元禄水滸伝(1952・東宝)
高堂国典 ②(65)四十八人目の男(1952・映画)
薄田研二 ①(54)赤穂城(1952・映画)
薄田研二 ②(54)続赤穂城(1952・映画)
薄田研二 ③(55)女間者秘聞 赤穂浪士(1953・映画)

薄田

伴淳三郎(45)珍説忠臣蔵(1953・映画)
高松錦之助 ④(56)残月一騎討ち(1954・映画)
瀬川路三郎(60)赤穂義士(1954・大映)
滝沢 修①(48)忠臣蔵(1954・映画)

井上晴夫()元禄美少年記(1955・映画)
月形龍之介 ②(54)赤穂浪士(1956・映画)
加藤精一(67)忠臣蔵の人々(1956・KRT)
柳永二郎(62)刃傷未遂(1957・大映)
吉田義夫(46)赤穂義士(1957・映画)
石黒達也(46)大忠臣蔵(1957・映画)
滝沢 修 ②(52)忠臣蔵(1958・大映)
山本礼三郎(57)赤穂浪士(1959・NET)
進藤英太郎(60)忠臣蔵(1959・東映)
森幸太郎()赤穂の人々(1960・MBS)
浅野進治郎(56)討入り十二刻(1960・NTV)
月形龍之介③(59)赤穂浪士(1961・映画)
薄田研二 ④(63)忠臣蔵(1961・NHK)
市川中車 ①(66)忠臣蔵(1962・東宝)


曽我廼家五郎八(62)瓦版忠臣蔵(1964・MBS)
滝沢 修 ③(58)赤穂浪士(1964・NHK)
辰巳柳太郎(62)剣(吉良の用心棒)(1967・NTV)
8坂東三津五郎(62)お庭番(元禄十四年・元禄十五年)(1968・NTV)
千 利介 大奥(1968・KTV)
坂東調右衛門(72)日本剣客伝(堀部安兵衛)(1968・NET)
山形 勲(54)あゝ忠臣蔵(1969・KTV)
杉山昌三九(63)秘剣破り(1969・大映)
市川中車②(75)→2市川小太夫(69)大忠臣蔵(1971・NET)

市川中車

伊藤雄之助 ②(55)編笠十兵衛(1974・CX)
小沢栄太郎 ①(66)元禄太平記(1975・NHK)
林 孝一(55)ご存知女ねずみ小僧(1977・CX)
金子信雄(55)赤穂城断絶(1978・映画)

小沢栄太郎②(70)赤穂浪士(1979・ANB)
江見俊太郎(58)忍びの忠臣蔵(1981・CX)
石丸謙二郎(29)つか版忠臣蔵(1982・TX)
伊丹十三(49)峠の群像(1982・NHK)

森繁久彌(72)忠臣蔵(1985・NTV)
溝田 繁(62)徳川風雲録 御三家の野望(1986・TX)
小沢栄太郎③(78)忠臣蔵異聞(1987・ANB)
日下武史(51)必殺忠臣蔵(1987・ABC)
若山富三郎(59)忠臣蔵 いのちの刻(1988・TBS)
芦田伸介(72)大忠臣蔵(1989・TX)
東千代之介(64)忠臣蔵(1990・TBS)
菅原謙次(65)大石内蔵助 冬の決戦(1991・NHK)
大滝秀治(66)忠臣蔵(1991・CX)

西村 晃 ①(71)四十七人の刺客(1994・東宝)
西村 晃 ②(71)大忠臣蔵(1994・TBS)

田村高廣 ①(66)忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994・松竹)
神山 繁(66)元禄太平記(1995・ANB)
柳生 博(58)八代将軍吉宗(1995・NHK)
平幹二朗(63)忠臣蔵(1996・CX)
石橋蓮司(56)炎の奉行 大岡越前守(1997・TX)
根上 淳(74)編笠十兵衛(1997・TX)
斉藤 暁(44)立入禁止!STAFF ONLY もうひとつの忠臣蔵(1997・CX)
石坂浩二(58)元禄繚乱(1999・NHK)
田村高廣②(71)赤穂浪士(1999・TX)
津川雅彦(61)忠臣蔵 1/47(2001・CX)
橋爪 功(62)忠臣蔵 決断の時(2003・TX)
草薙幸二郎(75)最後の忠臣蔵(2004・NHK)
伊東四朗(67)忠臣蔵(2004・EX)

竹中直人(48)徳川綱吉 イヌと呼ばれた男(2004・CX)
江守 徹(63)忠臣蔵 瑤泉院の陰謀(2007・TX)

鶴田 忍(62)忠臣蔵 音無しの剣(2008・EX)
小峰隆司 徳川風雲録 八代将軍吉宗(2008・TX)
福本清三(67)最後の忠臣蔵(2010・ワーナー)
西田敏行(63)忠臣蔵 その男、大石内蔵助(2010・EX)


浅野忠信(39)47RONIN(2012・映画[米])
柄本 明(64)忠臣蔵 その義 その愛(2012・TX)
長塚京三(67)薄桜記(2012・NHK)

読者登録してね フォローしてね 
→ブログ一覧
→グルっぽ♪へ
人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ ブログランキング ペタしてね