こんにちは。アセント学習塾の山田です。

 

3/11(月)に実施された大阪府公立高校一般選抜の問題レビューです。

過去6年分のレビューはこちらから。

 

大阪府公立高校入試・一般選抜・2019

大阪府公立高校入試・一般選抜・2020

大阪府公立高校入試・一般選抜・2021

大阪府公立高校入試・一般選抜・2022

大阪府公立高校入試・一般選抜・2023

 

 

国語A(90点満点・50分)

漢字読み8点・漢字書き8点・古文12点。

四字熟語、部首、助動詞「ない」の識別、その他読解。

小論文「新しいことに挑戦するときに大切にしたいと考えること」180字以内12点。

形式や配点は昨年通りです。

A問題にしては古文は読み取りづらかったかもしれません。

句点(。)の位置と省略や「~じやによつて=~じゃによって(~だから)」

「同じね=同じ値」など平仮名混じりが原因と思います。

笑い話に気づけるかがポイントですね。

 

国語B(90点満点・50分)

漢字読み4点・漢字書き8点・古文20点、熟語の構成、活用形の識別、その他読解。

小論文「合意の形成に向けての話し合いの際に心がけたいこと」260字以内18点。

古文がさらに4点分増えました。2022年が14点、2023年が16点、今回が20点です。

大問4の3が55字以上70字以内の記述で、本文の箇所を組み合わせて書くのですが、

具体例として設問の傍線部より前にその箇所があるのが少し難しいかもしれません。

 

国語C(90点満点・50分)

漢字読み3点・漢字書き6点・古文14点、漢文の返り点、副詞と連体詞の識別、他は読解。

小論文「資料を踏まえ『読書』とはどのようなものか」300字以内20点。

私の作文前の残り時間が12分程度。

70字以上80字以内や50字以上60字以内の記述よりも

大問1の4や大問4の3や5の内容に合う選択肢を記号で選ぶ問題のほうが難しく思いました。

選択肢に書かれていることは本文中にもあるのですが、

その因果関係(だから、によって、など)や包含関係(だけではなく、であり、など)を

本文と丁寧に照らし合わせていく必要があります。

 

 

数学A(90点満点・50分)

中1の範囲33点・中2の範囲28点・中3の範囲29点。

大問4の(4)は最終問題で例年通りここだけ求め方(途中式)が必要な問題です。

配点が高いですがほとんどの人は敬遠するため差はつきにくく、

それよりも時間いっぱいまで落としてはいけない問題の見直しをするほうがいいかも。

 

数学B(90点満点・50分)

中1の範囲12点・中2の範囲25点・中3の範囲53点。

大問2の(7)は標本調査の問題で、比を使えば楽勝なのですが

青玉の数を引いて赤玉だけの数だけを答えないといけないひっかけに注意です。

大問4の(4)の②は△ABCを底面、ADを高さとして三角錐の体積を出した後、

今度は△DBCと△DGHを底面として見て面積比を利用することに気づけるかがカギですね。

 

数学C(90点満点・60分)

中1の範囲10点・中2の範囲10点・中3の範囲70点。

私の残り時間は20分でしたので、易しめの年度だったかもしれません。

大問1の(6)の確率は面倒だけど丁寧に。

(7)は少し難しく式を変形して条件に合うものを探すのですが、時間がなければ後回し。

(8)は昨年の特別選抜と同じく、四角形ABCDを平行四辺形と思い込まないように!

大問2の(2)の②は①が誘導になっていますし、

大問3の(2)の②も上の立体を、台形柱と三角柱と三角錐に切り分けるほうが簡単ですので、

図形が得意な人は稼ぎポイントですね。

 

 

英語A(68点満点・40分)

語彙文法小問10題20点・長文1題10点・

5語程度の和文英訳が3問10点・会話文1題28点。

形式や配点は例年通りです。

設問とは直接関係はないですが「pay attention to」のように熟語も注なしで出ていますので

単語の意味の暗記を優先的にしておきましょう。

 

英語B(68点満点・40分)

会話文1題29点・長文1題29点。

10語程度の和文英訳1問4点と20語程度の自由英作文1問6点。

「今までにしたことがないことに挑戦したいかどうか」という自由英作文が出ました。

昨年同様に本心と違っても書きやすい英文を書くように心がけましょう。

大問1の(6)は仮定法と比較級を組み合わせて3語で書く和文英訳。

仮定法の文法の定型の理解が必要です。

ちなみに大問2の(9)の①「Did Rika go to a museum with her grandparents?」の答えは、

「Yes, she did.」

「理香は、今の時代、男かもしれんやん。本文は一人称だけしかないし」

とひねくれたことを考えましたがちゃんと「her grandparents」って書かれています。

 

英語C(60点満点・30分)

文法小問6題12点・中長文4題38点

自由英作文「目標を達成するための努力で重要なことは何か、経験・理由も書け」10点。

大問数は昨年と同じです。英作文前の私の残り時間は7分45秒。

今年も長文は本文を読まずに設問だけやそれに関連しそうな部分だけ見て解きました。

去年は2分しか残り時間がなく慌てて解いたため

4問8点分も間違えてしまいました。ダサい。

中長文のテーマは、

大問2「情報取得における年代別・メディア別の利用率の表の読み取り」、

大問3「本多静六と防雪林について」(英語Bの長文と同じテーマ)、

大問4「折り紙の折り方と人工衛星の太陽光パネル」(前にどこかで見た気がします)、

大問5「1850年代と現代の恐竜の復元モデルの比較について」。

 

 

リスニングAB(22点満点・15分)

例年通りですね。

「correct(正しい)」という言葉がスクリプトに載っていました。

「collect(集める)」と聞き間違えて勘違いしないようにしたいところです。

 

リスニングC(30点満点・25分)

今年から大阪府教育委員会指定の英単語が増えましたので、

過去問よりも難しくなったのかな? わかりません。

「survey」や「instrument」といった単語もスクリプトの中にはあります。

パートC「人類の発明の中で重要な物は紙である」。

昨年同様、二人の意見対立ではなくお互いに相手に同意しながら話が進むので、

要点をまとめていくことが大事です。

 

 

理科共通(90点満点・40分)

中1地学22点、中3物理23点、中1生物6点・中3生物17点、中1化学2点・中3化学20点。

毎年恒例で4分類化の配点はほぼ均等ですが、学年構成は……。

中1が30点、中2が0点、中3が60点。

いや、完全にバランスおかしいでしょう!

それぞれの分野で作問者は相談しないのかな? 作った後で検討もしないのかな?

でも仕方ありませんね。

大問3の(8)の問題はリード文の会話をしっかり読んでおかないと間違えるひっかけ問題。

私は見事に引っかかりました。

大問4の(6)の問題も、リード文に「いずれの金属板の表面にも銅が付着していた」という

ヒントで分かるようにできています。

 

 

社会共通(90点満点・40分)

地理31点・歴史30点・公民29点。

漢字指定問題は、朱印、政党、茶、製造物責任法、株主、住民投票、国際連合の7問16点。

去年よりも問題数・配点ともに増加しています。

昨年もブラジルの首都を答えさせる問題がありましたが、今年はカナダの首都でした。

GDPベスト20くらいまでの国の首都名は覚えておいた方が良いかもしれませんね。

大問3の(1)の②が日本国憲法第13条の公共の福祉に関する問題で、

「幸福追求」の語句が穴埋めで出ました。

特別選抜では毎年出題される傾向ですが、一般選抜では珍しく、

またあまり有名どころではない箇所が出た気がします。私は間違えました。

 

 

はい、というわけで何とか当塾の特別休校の前にレビューを仕上げることができました。

合格発表は3月19日(火)10時です。

当塾の受験生全員が合格していますように!!