こんにちは。アセント学習塾の山田です。

 

当塾の新中学1年生の5教科コースは、土曜日に理科社会の授業があります。

理科社会はそれぞれの学校で学習進度が大幅に異なる場合がありますが、

去年の定期テストの範囲を参考にしてカリキュラムを統一し、予習を開始しています。

 

社会では次回世界地図について取り扱います。

地図には、メルカトル図法やモルワイデ図法などがありますが、

今春の大阪府公立高校入試特別選抜で出題されたのが正距方位図法です。

と言っても、典型的な地図ですね。

 

 

上記の図は、東京を中心とした正距方位図法で、

東京からの距離と方位が正しくあらわされる一方、

大陸の形は大きくゆがんでいます。

地図の一番右側、つまり真東にあるのが南アメリカ大陸です。

そして、この円の円周が東京から見て地球の真裏、

ブラジル沖の大西洋上、いわゆる「対蹠点(たいせきてん)」という地点です。

地球1周がおよそ40,000kmですので、東京から約20,000km離れています。

また、東京から見てイギリスのロンドンは北北西の方位にあることがわかります。

 

さて、テストに出るのは大体この東京を中心とした正距方位図法ですが、

ネットでは他の地点を中心とした正距方位図法を作成することができるサイトがあります。

それが「どこでも方位図法」です。

 

例えば、ロンドンを中心にした地図を作ってみました。

 

 

イギリスの学生さんたちにはこちらの方が見慣れたものなのかもしれません。

地図の右上にある細長いぐにょーんとしているのがニュージーランドです。

日本列島は北北東あたりにありますね。

 

あれ? 東京からロンドンは北北西だったのに、ロンドンから東京は北北東?

西の反対が東なのはわかるけど、北の反対は南になって南南東にならないの?

 

 

メルカトル図法だったらなりますね。

東京から見てロンドンは西北西で、ロンドンから見て東京は東南東です。

 

これは、正距方位図法の「正しい方位」というのは

「中心から見て」というのがポイントだからです。

例えば、東京から北極に向かって、つまり北に向かって進んだとしましょう。

北極点を超えてなおも直進したとすると、今度は東京の真裏を目指して

南に向かうことになりますね。

 

このブログを書くにあたって、

「ある地点からの方位」と「ある方位に向かって『進む』」のとは大きく違うことを知りました。

進んでいるその地点ごとに方位は修正されていくからだそうです。

 

旅行に行くなら、やみくもに進んでとんでもないところに出た、とならないように、

地図と現在地をしっかり確認しましょうね。それではよい旅を。