① 創造的事業経営とは
問――「青春に贈る」によると、21世紀、宗教家の次に優秀な人は創造的な事業経営者になると書いてあります。NBの販売員としてではなく、NBのシステム発案者はそれに当たると思うのですが。
答え――21世紀の展望として、20世紀の自由主義経済をリードしたアメリカが没落していくことが予言されています。
NBは、その過渡期のアメリカから生まれた経済思想です。アメリカの双子の赤字(財政赤字、貿易赤字)は1980年代から現在まで解消されていません。
NBが始まったのは1930年代ですが、この80年代にNBを取り入れる企業が、200社から10倍の2000社以上に一気に増えています。(現在、4000社を超える。総販売員数は、アメリカ・約1000万人、日本・約250万人にも及ぶ)
もし、NBが理念経済に則した、新世紀の繁栄の萌芽であるならば、アメリカは没落の途を歩むことはありえません。
なぜなら「天は自ら助くる者を助く」からです。
真なるセルフ・ヘルプの精神は必ず国家の安定、国力の増大をもたらします。
これらから見ても、国家や人類に資する真なる創造事業とは呼べないと思います。
② 新時代に適応したビジネスか
問――終身雇用制も崩壊しつつある現代社会で、これからは、ひとりひとりが小さな経営者となって自立していくことが大切だと思います。NBはそうした新時代の新しいビジネス形態ではないのでしょうか。
答え――NBは新しいビジネス形態のため、新時代に適応したものだという意見を聞きますが、先の①で述べたように、1934年創業のカリフォルニア・ビタミン社がNB(正確にはMLM)の始まりだと言われています。
実に70年以上も前からこのビジネス形態はあったのです。(誕生前の、1929~33年にはウォール街の株式市場の大暴落により世界恐慌が起きている)このカリフォルニア・ビタミン社がその後、ニュートリライト社と改名し、その有力販売員が1959年に独立起業したのが、アムウェイ社です。
まず、新しいビジネス形態ではないということ。
次に世界恐慌後に誕生し、アメリカの双子の赤字が騒がれた時期にNBは爆発的に増えたこと。
半世紀以上も根ざしているのにアメリカは没落の途を辿っていること。(新形態でないことから、資本家の総入れ替えとは言えない)
この3点の事実をよく考えて見て下さい。
③ 歴史ある企業は正しいのか
問――70年の歴史があるということは、正しい企業なのではないでしょうか。
エジソンを源とするゼネラル・エレクトリック社などは、もっと歴史があると思います。
答え――ゼネラル・エレクトリック社(GE)は創業も1892年と、110年以上も続く歴史ある企業です。
創造事業とは、「今までにない新たなビジネスを創る」ということです。
GEは創業当時の主力品の家電を捨て去り、まったく新しい事業、ジェットエンジンやケーブルTV事業へと挑戦し、「創造」してきた企業です。
NBはよく言って、システムの「改善」で止まっている事業です。
そのシステムも構造的欠陥を指摘されています。
また、このビジネスに適した商品は限られており、流通革命と70年間言い続けていますが、販売商品は幅も狭く、ウォルマートと比する創造とも呼べません。
アメリカ経済は、このGEが貿易収支を、ウォルマートが財政収支を精神面からも牽引し、なんとか支えられているとも言えます。
歴史だけでみるならば、バール信仰のカルタゴなどは歴史が長く、(814 B.C. ~ 146 B.C.)一時は繁栄したかに見えました。しかし、その最後はローマに滅ぼされ、領土に塩まで撒かれています。
④ フランチャイズ、人材派遣業とNBの違い
問――マクドナルドやリクルートなどはアルバイト雇用により、人件費を削減し、成功を収めていると思います。
日本の企業も正社員雇用を少なくするなど、雇用形態も様変わりしてきた現代です。
そこで、このようなフランチャイズや人材派遣業とNBの違いを教えてください。
答え――フランチャイズは、マニュアルによるシステム化・合理化により、いつでもどこでもだれにでも同じサービスを提供することにより成功を収めました。その合理化により、広く門戸を開き雇用機会も増えたと言えます。
人材派遣業は、フランチャイズのような設備投資費がかからないというメリットがあります。
現在の様に、即戦力を求める企業は派遣社員から正社員登用という機会も多く設けています。
両者とも、七色光線下の個々人の特性を活かし、雇用創出の大きな機会ともなっています。(勿論、各社個別にはピンキリです)
NBの場合は、その仕事内容は画一的で雇用関係を結ばず、いつでも契約を破棄できます。
またそのシステムは、確率論で人を見ることに大きな違いがあります。
⑤ NBの人間観・組織観は確率論
問――確率論で人を見るとはどういうことでしょうか。
答え――NBの企業経営では、販売員の勧誘に当たっても、その上位販売員や、オーナーの創出にあたっても、確率・統計の数量把握で見るところがあります。
確率論とは、「1000人に声をかければ、1人が販売してくれる。」というものです。
営業経験者であるならば、ランチェスター戦略に見るようにこれは当然な考え方でしょう。
しかし、NBの場合は、ネットワークに関わる「すべての」人材を確率論で見るのです。
(数霊信仰は占い師に見るように、宿命論・予言・結果主義にも繋がり裏世界の特徴。
ただし、「ユートピア建設」という目的の下での数霊術はヘルメス思想にも一部繋がる)
「雇用関係にないということは、保障がない。保障がないということは、責任がない」ということです。
このような企業の確率論とは、「1人残ったけど、あとは駄目だった。しょうがないね、次をいこう。」とネットワークに汲みしない人材を切って捨てる精神性・行動原理となります。雇用関係であるならば、少なくともその人材の個性をなんとか活かそうという愛の行動に転化しますが、雇用関係にないとあれば、「変わりはいくらでもいる」となるのです。
そのため利益を生む可能性のある人間のみを愛するという偏愛傾向があります。
⑥ 裏世界でもよいのではないか
問――今、お茶の間では手品、占い、お笑いブームとなっています。TVを見ていると、裏世界であっても人類に一定の幸福感を寄与していると思うのですが。
答え――裏世界と言っても、その世界は広大であり、様々な人びとがいます。
キリスト教においても、黒魔術は人をたぶらかす傾向がありますが、白魔術は人助けに寄与もしています。
薄暗い湿地帯には、人を驚かせて喜ぶ物の怪の世界もあります。
表と裏の中間部分には、竜宮界と呼ばれる水辺に象徴された調和の世界もあります。
「幸福感」というものにも「成功」と同じくレベルがあります。
その幸福感が人類を進歩・調和に導くものなのか、刹那的な、束の間の幸福感なのかの違いはあります。
手品、占い、お笑いのように個人の段階で止まっているものであるならば、人・時・所の兼ね合いでの悪は生まれにくいでしょう。
しかしそれが行動原理、或いはマスメディアに結びついた時には、影響力・感化力となり大きな責任が生じてくるのです。
NBは行動原理です。裏世界出身の人は個の中での追求を幾重にも渡って積んできたため、そうした部分を知らないままに、罪を犯すことがあり、注意が必要なのです。
地獄界のはじまりと拡大の原因を人類史(太陽の法P63)から考えてみてください。
【NBの折伏(しゃくぶく)と摂受(しょうじゅ)】
【論点】
① 『青春に贈る』に説かれている「創造的事業」ではないということ。
② 『常勝の法』に説かれている「資産家の総入れ替え」ではないということ。
③ 裏世界のシステム(確率論・商材など)であることを、わかっていただくこと。
④ 正信・正命的観点から、神殿の商売・時間搾取に繋がること。
⑤ 地獄発生と拡大の原因は『太陽の法』に見るように崇り神が関わっていること。
【折伏】まず、裏世界であることに気づいていただき、その裏世界が行動原理と
結びついた時の人・時・所の悪を説明する。
【摂受】自分や他者の未来がどうなっていくのか、如何なる状況が現れるかを、
「自ら」考え、描き、語っていただく。
※ (注)NBは、近年では「アフィリエイト」と結びついてきています。
アフィリエイトとは、Webサイトやメールマガジンに企業サイトへのリンクを張り、ユーザがそこを経由して商品購入や会員登録をすると、サイトやメールマガジンの管理者に報酬が支払われるというシステムです。
株のデイトレードやこうしたアフィリエイトなど、運用・権利収入の「サイドビジネス」には注意が必要です。
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