週末、物作りの神様のような人と話をする機会があった。
大阪に工場を持ち、宇宙ロケットの金型から、飛行機部品、清水寺の土台を支えるパーツも作っていて、注文は、ドイツ、中国、フランス?など世界中から来るらしい。
忙しくて工場を建て増したばかりだ、とか、注文に追いつかなくて待たせている、とか、
このご時世にこんな景気のいい話ってあまり聞かないから刺激的だ。
会社の理念は「夢」なんだそうだ。
「夢」は実現させるために行動し、責任というリスクも背負う、
楽しい仕事しかしない、
楽しくなくなったら辞める、とも。
仕事の基本だと。
○万円年収がほしい、という社員にはチャンスを与え、まかせるのだという。
ビジネス書にはよく書いてあるが、なかなか実現しない?
任せるとまずうまくいく、と。
任せる勇気とタイミングについて考えさせられた。
社員には、「家族のため、自分のために働くように」と常に言っているそうだ。
定年の際、「会社のために貢献できた」なんて言ってほしくない、とも。
つい私も「社員のため」と思ってしまう。
自分が幸せでないと社員も幸せにならない。
「自分のために仕事をする、と思い切るにも覚悟がいる」、と訊ねると
「覚悟なんていらない、したいか、したくないか」、だと。
他にも多くのことを語ってもらった。
とりわけユニークな方法論を教えてもらった。
落ち込んでいるときの立ち直り方について。
1日3回、雲をじっと見るといい、と。
たった1分間でもいい、と。
雲には得体の知れないエネルギーが潜み、そこからパワーをもらえるのだと。
田舎で育ったので、夏休みには雲の絵日記なんかも書いたこともある。
都会で暮らすようになって、つい忘れていた。
都会にも雲はある。
やってみると雲のパワーで元気になれそうな気がしてきた。
私の仕事も物作りだ。
仕事の基本からふと逸れそうになることがある。
個人の能力を最大化し、ASCAだからできる付加価値を作り、売る、
そんな”基本”を忘れない。
雲がこれから友達になりそうだ。