【閃き】納税で完結 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

毎朝4時起き、スポーツと読書が大好きな税理士/公認会計士がお送りする税務・会計に関する本業ブログです。
トピックスやふとした疑問から、税務・会計の話題を毎日お届けします。

皆さま、こんにちは。
税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。

 売上は、代金を回収してこそ、会社に利益をもたらします。

 800円で仕入れた商品を、1,000円で掛売りした。掛売りで売上は成立していますから、この時点で200円の利益が計上されます。ただし、それは「利益=売上-仕入」という損益計算書(PL)の話。貸借対照表(BS)には売掛金という資産が計上されています。

 後になって、売掛金1,000円が回収できないことが確定したらどうなるでしょう。取引先が倒産したとか、連絡がとれないとか。もちろん、回収努力ははらうとしても、最終的に回収できない(=貸倒)となれば、1,000円の貸倒損失を計上しなければなりません。

 販売時:+200
 貸倒時:▲1,000

 結果として、仕入代金として支払った800円がまるまる損失となった計算です。

 税理士の仕事である申告書の作成も、申告書の作成と提出だけで仕事が完結するわけではありません。売掛金の話とはお金の向き(入ってくるか出ていくか)が違いますが、申告書を作成して提出する行為はPLです。その申告に応じた納税がBS。納税が完結して初めて、1つの申告業務が完了したといっていいでしょう。

 納税は、もちろん、お金が出ていく行為ですので、極力早めに概算額だけでもお伝えするようにしています。できれば1か月前に。遅くとも2週間前に。直近になることは可能な限り避けなければなりません。

 一方で、あまり早過ぎて、納税を忘れられても困ります。先日、ある会議で、あまりに早く準備された資料について、当日の配布資料から漏れているという事態が発生しました。資料を準備する方と、会議の手配をする方が別々。準備した立場で言えば、仕事は完了した。受領した立場で言えば、その後いろんな資料がやってきて早くに受領した資料が埋もれてしまった。どちらが悪いという話ではなく、仕事が早過ぎることの盲点なのだと思います。

 暇そうやなあ。子どもにそう言われると、「そうやねん、仕事が早過ぎて暇やねん」と冗談で返しています。納税の伝達は、早過ぎても問題はありません。ただ、納付漏れを防ぐため、概算の伝達と確定の伝達という2段階で考えています。概算は、現金を準備してもらうため。確定は、実際の納税のため。3月決算会社の法人税申告も、3割程度完了です。




【お知らせ】-------------------------------------

日刊「早起き税理士のスポーツ観戦記」配信中!
→ https://www.mag2.com/m/0001147393.html
週刊「週刊経理便」配信中!
→ https://www.mag2.com/m/0001689556.html
船戸明会計事務所ホームページ 更新中!
→ http://asayoji.fan.coocan.jp