【閃き】赤伝と青伝 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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皆さま、こんにちは。
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 会計入力も、申告書作成も、今はすべてソフトが担います。会計入力した結果を、申告書ソフトに転送して、「申告書+決算書」として電子申告する。その間に、紙が介在することはなくなりました。

 会計入力するにも、今も一部、手書きで振替伝票を作成している場合もありますが、ごく少数。ソフト自体に「振替伝票」「入金伝票」「出金伝票」が備わっていますので、証憑から直接入力したり、別ソフトや外部データから仕訳データとして取り込んだり。

 あまり意識したことはなかったのですが、確かにソフト上も、「振替伝票」は緑、「入金伝票」は赤、「出金伝票」は青、になっています。28日の日本経済新聞『春秋』で、大蔵次官や東証理事長を務めた谷村裕氏の『兜町の氏神様』からの内容が紹介されていました。

「その昔、東京を市電が走っていたころ。最終電車はそれと分かるように赤いランプをつけたので「赤電」と呼ばれた。兜町界隈の人々は、この赤電に行き合うと喜んだそうだ。株取引で買い注文に使うのは赤い伝票、通称「赤伝」。縁起のいい色だ、というわけである」(28日、日経)。

 この枕詞を経て、伝票の話が広がります。「証券会社だけでなく、銀行でも入金伝票には一般に赤を用いる。さらには株価ボードも日本は赤で値上がりを表現するケースが大半だ。外国では逆に赤は値下がりの色。日本の全面高は海外の目には一見、全面安に映ることになる」(同)。

 赤が縁起のいい色というのは一般的にはそうかもしれません。情熱の赤とも言いますが、太陽に結びつく色だからでしょうか。私が乗っているマツダ車など、赤色だけ数万円高い。

 一方、会社業績で言えば、赤字、黒字と表現されるように、赤は必ずしも縁起のいいものとは言えないようにも思います。「赤伝」と言えば、日常業務の中では返品伝票のこと。売上は計上したものの、何らかの原因で返品になったり、値引き対応が必要だったり、そんな場面で登場するのが「赤伝」です。「赤伝きっといて」のように。

 そう考えると、兜町の常識が日本と海外で逆なだけではなく、兜町と一般企業の間でも逆なのかもしれません。いや、しかし、伝票の色なんて、20年に渡って意識することはありませんでした。赤伝(入金伝票)も青伝(出金伝票)も、ソフトの中でも使いづらい存在です。やはり緑の振替伝票一択でしょう。




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