【対話】会議の場 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

毎朝4時起き、スポーツと読書が大好きな税理士/公認会計士がお送りする税務・会計に関する本業ブログです。
トピックスやふとした疑問から、税務・会計の話題を毎日お届けします。

こんにちは。
税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。

 これまで、この会議はよかった、という体験はありますか。そう聞かれて、うーんと考え込んでしまいました。

 考え込むくらいですから、今日の会議は充実していたという経験が少ないのだと思います。参加者が上目遣いで社長の機嫌を忖度している会議。単なる連絡事項の羅列でオンラインでいいじゃないかと思う会議。こちらの熱意とは裏腹に形式だけを整えようとする会議。

 いや、会議は不要、という思い込みが、あまり役に立たない会議の記憶を前面に押し出すのでしょう。

 よくよく考えれば、弁護士と一緒に取り組んだ案件の会議は実効性が高かった。互いの役割があり、裁判や申告などそれぞれの期日を意識して討議が進められ、発言はすべて会議の中で行なうよう求められました。弁護士、会計士、税理士それぞれに役割はあるものの、互いの領域についても感じたことはその場で口に出して発言する。つまりは、参加者全員がフラットな関係で、誰もが誰もの発言に耳を傾ける環境が整っていたのです。

 もう1つ、会議ではなく講師を務めた研修のことを思い出しました。10回シリーズで会計について学ぶ研修だったのですが、毎回、参加者に疑問点や感想などを書いてもらいます。その内容すべてを分類して一覧表にまとめ、回答を書いて次の回の冒頭で説明しました。参加者のためでもありながら、講師の反省のためにもなる。説明が足りなかった、少し難しいことを言い過ぎた、などなど。一石二鳥なのですが、最後の回の感想で「よかった」と書いてくれた参加者もいました。

 単なる連絡の場ではなく、何かを進めていく積極的な場であること。何かを発言すれば、その意見が通るかどうかはともかく、きちんと耳を傾けてもらえるという安心感があること。会議における最低限の必要条件だと思います。

 議事録を作成する必要があるのか。そんな話も出ました。公的な場であったり、役員会であったり、議事録作成が必要な場面はあります。意見の違うことが明らかで、その意見を発言したことを記録するために議事録を残しておく場合もあるでしょう。ただ、何かを前向きに進めていこうとするときに、「言った言わない」状況を生まない解決策として議事録を作成する必要はありません。「言った言わない」状況に決着をつけることではなく、「言った言わない」状況を発生させない人間関係こそ大事です。言ったけれど相手に伝わっていなかった。聞いたけれど自分勝手に解釈していた。物事を進めるための大きな視点を持って、それぞれが一歩引けば、「言った言わない」問題は発生しないはず。議事録をつくるより、人間関係をつくることのほうが、よほど重要です。




【お知らせ】-------------------------------------

日刊「早起き税理士のスポーツ観戦記」配信中!
→ https://www.mag2.com/m/0001147393.html
週刊「週刊経理便」配信中!
→ https://www.mag2.com/m/0001689556.html
船戸明会計事務所ホームページ 更新中!
→ http://asayoji.fan.coocan.jp