【閃き】家庭の価値観 | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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こんにちは。
税理士・公認会計士(船戸明)の「本業ブログ」にようこそ。

 繊維業界に属する会社の経理で働き、業界の大きなうねりの中でこのままではダメだと一念発起。10年以上かけて税理士試験を受験し、なんとか40代半ばで合格して独立。以後、共同で事務所を持ったこともありながら、基本的には1人で切り盛りして、数年前に廃業。

 3行で書いてしまえるほど単純ではないはずで、知らないことも多々あるはずの父の人生。その歩みと、父母がつくってきた家庭の価値観に、知らず知らずのうちに大きな影響を受けているのでしょう。

 そんなことを考えたのは、今月の日本経済新聞『私の履歴書』で、野村ホールディングス名誉顧問古賀信行さんの話を読んだから。1か月連載の序盤ですが、大牟田という鉄鋼の町で生まれ育ち、その町でお父様がお酒を売る商売をしていたという話が出てきました。

 1959~60年に起きた三井三池炭鉱での労働争議。会社と労働組合の対立だけでなく、労働組合の中でも新旧の対立が起き、子どもたちも影響を受けた。「悲しかったのは、大人たちの殺伐とした対立が、子供の世界に持ち込まれたことだ。職場でいがみ合っている親が子に対して「あの家の子と遊ぶとはでけん」などと命じたのだ。子供同士のけんかもあったと思う」(4日、日経)。商売人の子でいろんな友だちと遊んでいた古賀さんは、争議以降、昔のように楽しく遊べなくなったと書いています。そうした経験から、極端なことはよくないという思いに至ったのだとも。

 面白かったのは、当時盛んに行なわれていた盆暮れの贈り物の話です。「若い社員が父の店にやってきて、係長に宛ててお酒を贈る。数日後に係長が受け取ったお酒を持って店に現れ、包装しなおして課長に贈るように依頼する。そして、さらに数日後に……。そんなやりとりがくり返されるのを見た。会社員は疲れそうでイヤだなあ。子供心に思った」(同)。

 父は会社員に疲れたのでしょうか。少なくとも、途中で危機感を覚え、長い年月かかりながらも独立する資格を得た。その姿勢だけでも、子どもたちへの大きなメッセージだったのだと今になって感じています。

 ここのところ、心のこもった贈り物をいただく機会に恵まれました。お気持ちを伝えてくれる方もいて、いずれにしても、ありがたい限りです。相手に恵まれたおかげで「仕事に疲れる」という感覚がほとんどありません。子どもたちに言葉で仕事の話をしなくても、きっと態度や表情や時間繰りから何かが伝わっているはず。いくつかのことが重なっている1月も、その思いに揺らぎはありません。




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