【閃き】数百万円が動く | 早起き税理士・会計士の「本業ブログ」 by 船戸明会計事務所

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こんにちは。
大阪南船場の早起き税理士・公認会計士(船戸明)の
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 一年の計は元旦にあり、と言うように、1月1日を新たな気持ちで迎えることは間違いないでしょう。目標を立てたり、初詣に行っておみくじを引いたり、2日に書初めで決意表明したり。でも、「3が日」というのは、言い換えれば「3日坊主」なのかもしれません。今年初めての○○、と気にするのは、せいぜい1週間でしょうか。

 もう1つ、新たな気持ちで迎えるのが4月1日です。年度始めで、学校だと学年が変わる。企業でも組織や所属部署が変わったり、税理士の世界だと税制が変わったり、何かと変わる節目の時期でしょう。

 3月決算会社は、基本的に2か月後の5月末までに確定申告をしなければなりません。今、その決算作業の真っ最中。月次決算ができていれば、そう慌てることはないのですが、やはり年に1度の決算ともなると、確認事項や手続は増え、正確さを期そうという思いも強まります。

 債権債務の確定。つまり、相手毎の売掛金や買掛金、未払金残高を確定すること。棚卸資産の確定。実際の在庫を数え、帳簿の棚卸金額との差異を把握し、実際の在庫数量と金額に置き換えていくこと。引当金の計上。賞与引当金、退職給付引当金、返品調整引当金、などなど。税務上はほとんど認められない引当金ですが、発生主義の理屈から会計上は計上が求められることもあるでしょう。

 そういった各種の調整を経て、税金の確定計算を行ないます。消費税の確定と、法人税(地方税含む)の確定と。

 意識しているのは、自分の財布の感覚です。最近、紙幣を使うのはチャージをするときくらいですが、それでも、入っていたはずの1万円札がなくなっていれば、気がつくはず。口座から身に覚えのない100万円の出金があれば、誰だって青ざめるでしょう。

 企業の数字(財布)も、基本的には同じはず。日々の数万円、数千円、の積み重ねが決算の数字として積み重なってきます。毎月の数字を見て今年は利益が出ていないと思っていた。決算でふたを開けてみれば在庫が大幅に増加し、利益が想定より500万円上振れした。突然では何が起きているのか、意味が分かりません。

 月次決算の重要性が叫ばれ、極端には、日次決算を追求している企業もあります。それは極端ですが、企業の実態を即時に把握し、正しい判断をしていく。1000万円の売上で、1000万円の仕入であれば、一見、利益は出ていない。でも、仕入の内半分が在庫に残っているのなら、半分は利益です。そう把握することで、500万円の在庫が適正かどうかを考えることも可能になるでしょう。

 年に1度の決算時期になり、ふたを開けてビックリすることがないように。一つは、月次を適時に把握していくこと。一つは、自分の財布の感覚で数字を考えること。数百万円が急に動いたら、何かがおかしい。その感覚を共有していきたいと考えています。




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