外の気配 | 低気圧ガール

外の気配

煙草をそっとふかしながら星を見た。
すぐそこまで春は来ているのにまだこんなに冷たい空気が煙とともに肺に入る

あの星はいつも同じ所で輝いているのだろうか
あの星のその先には何がみえるのか

一服すると何故か昔の頃を思い出した

小さい頃飼っていた犬
ずっと一緒にいたのに
ずっと一緒にいられると思っていたのに

ずっと解りあえなかった事
今でもなお解りあえない
これからも解りあえる事はない

いつも泣いていた
苦しくて悲しくて淋しくて辛くて痛くて
誰もタスケテクレナイから奥歯をいつも噛みしめて我慢した
いろんなところから血、流れた

空の終わりはどこか
風はどこにいくか
太陽は何故のぼるか
月は何故夜咲くのか

小さな四角い窓に足を投げ出して
日が暮れるまで同じ事思った

残酷な日々が今のわたしを司る

 傍ではパトカーの音がするけれど
 あの星にこの音が届く頃にはもうあの星はいないんだ
 こんなにも煙草がまずく感じたのは春の匂いを含んだ意地悪な冷たい空気のせいだ