1958年の初演から約60年。ジャン・ジロドゥの最高傑作といわれるこの20世紀の古典は、再演を重ねるごとに瑞々しく蘇り、色褪せることはありません。今回は、浅利演出初参加や20代メンバーも多く、これまで以上にフレッシュにお届けいたします。

こちらのコーナーでは、出演者が順番に自己紹介をします。新メンバーの横顔やお馴染みメンバーの意外な素顔など、どうぞお楽しみください。
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山口嘉三(やまぐちよしぞう)


自己紹介をさせていただきます。名はご存知の通り。第二次大戦後の昭和21年にどうやら男5人女1人の三男として母から生まれたようです。どうやらとか母からとか言うのはそもそも本当にほかの兄弟と兄弟なのかと実感できなかったからです。その訳はと言うと、ことあるごとに「お前は拾われたんだ」と兄から言われたからです。さて、ここまでの話を聞くと皆さんは僕に同情してくださるに違いありません。ところがところが、だったら本当の母はどこにいるのだろうか?どんな人なのだろうか?お父さんは?そんな想像を巡らせていると果てしもない物語りがどんどん湧いて出て、まるで「赤毛のアンちゃん」状態!物語りに自分を投影する楽しさ。アッ!自己紹介から脱線していませんか?してますよね!どうやらこの兄の言葉が役者人生の原点になったようです。上手くまとまったかな?まっいいか…

思えば浅利演出とのはじめての出会いは『オンディーヌ』でした。それから両手では数えきれない作品に参加させていただき、その年月の中で様々な試練を通して俳優業修行のなんたるかをたたき込んでいただきました。今回の『オンディーヌ』はその成果をどれだけ表現できますか。共演の皆さん共どもしっかりと悔いのない稽古に臨みたいと思います。


懐かしい写真を引っ張り出してきました。一枚目は写生大会で表彰されたときに母と。

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二枚目はお正月に家族と撮影したものです。真の裏を見たら昭和31年1月2日と記載がありました。

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三枚目は両親と兄弟と並んで撮影したものです。1人欠けているのは、撮影していたからでしょうね。

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近藤利紘(こんどうとしひろ)


秋田県で生まれました。高校生の時にボクシングをしていました。打つのはともかく、打たれ強いほうだと自分では思っています。


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田の実家ではサスケという15歳のかわいい犬を飼っています。


ロバート・デニーロさんの「ミッドナイト・ラン」という映画が好きで、役者って面白そうだなぁと思い、18歳のときに上京して、演技の専門学校に入学しました。3年ほど「キャラメルボックス」という劇団に所属し、数々の舞台に出演させていただきました。思った以上に演技をすることが面白くて、なんだかんだ今も役者を続けています。


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個人的に恋愛のお話は好きで、稽古場にいて楽しいです。浅利先生の母音法やオレ法といった方法論のもと、演技をするのは初めてで、難しいなと思うこともあるのですが、すごく新鮮で楽しみつつ台本と格闘しています。この公演を乗り越えたら、言葉のひとつひとつに対する取り組み方は間違いなく変わるだろうなと思います。2017年始まって早々充実しているなと感じます。

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野村玲子(のむらりょうこ)


北海道生まれの北海道育ち。

生粋の道産子です。

美しい大地、その自然の中で、子供時代を過ごしました。

緑が好き。

花が好き。

母が植物を愛していたので、家の庭には四季折々の綺麗な花が咲き乱れ、いつも良い香りに囲まれていました。


だからでしょうか、嗅覚が鋭く、一度嗅いだ香りはかなりの確率で記憶できる特殊能力があるんですよ!香水やアロマも大好きで、チャンスがあれば調香の勉強もしてみたいですね。


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家には植物も茂っています。今は50鉢くらい…。好き放題に伸ばしているので、ちょっとしたジャングル状態です(笑)


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前回『オンディーヌ』の舞台稽古初日、最愛の母が突然天国に旅立ちました。


最期の別れを告げに1日だけ北海道に戻りました。眠っている様な母の顔… 綺麗な人だなぁーとただただ静にそう感じました。その他のことは何も憶えていません。深夜の帰りの飛行機の窓の外、下界に広がる街の灯りをぼーっと眺めながら、何度も何度もこの台詞をつぶやいていたこと以外は。


「あなたが死の手に捕えられ、あたしが忘却の渦に巻き込まれても、永遠に二人が別け隔てられても、あたしたちは心を通い合わせることが出来る、お互いに忠実でいられるわ、永遠に!」(オンディーヌ3幕の台詞より)。

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