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スポーツ障害 運動療法専門施設 麻生スポーツ理学センター

ランニングで痛くて走れなくとも諦めさせないと誓ったブログ

患者専用トレーニング施設完備で腰痛、膝・足関節痛等の疼痛治療はもちろん、再発防止からパフォーマンス向上まで一貫サポート!

ってお決まり説明ですが、日々蛇足を書き綴るブログです。w


この数年、「ここは小児科でしたか?」と思うほど、子どもや学生さんの患者が増えています。小学生、中学生、高校生、そして大学生まで。
成長期の体を抱えた若い世代と向き合う機会が、明らかに多くなりました。

毎年恒例の箱根駅伝。高校野球もそうですが、学生スポーツの純粋さには、つい応援にも力が入ります。
ただ、少し恥ずかしい話ですが、毎年必ず数名は来院していた「箱根を目指す駅伝部の学生くん」たちが、この数年、ぱたりと少なくなりました。

おそらく、スポーツ科学の飛躍的な進歩のおかげで、どの大学も最新のトレーニングやコンディション管理を徹底しているのでしょう。
それ自体は、とても良いことです。
……とはいえ、私の出番が減ったような気がして、勝手に少し傷心中でもあります(笑)。

一方で、「怪我をする選手が減っていない」という話も、相変わらず耳に入ってきます。
これは小・中・高校生も同じです。

私は初診の際、できるだけお母さんと一緒に来ていただくことを勧めています。(なぜお父さんではないのかは、また別の機会に)
本人の訴えだけでなく、日常生活を知りたいからです。

たとえば、
「痛くて体育の授業は見学している」
でも、
「家では兄弟と走り回っている」

こうしたズレは、決して珍しいことではありません。

医師の診察スキルの講義で、よく喫煙外来の話が出てきます。
タバコの害を知らない人はいません。理由も理屈も、誰もが分かっています。
それでも、タバコは簡単にはやめられない。

つまり、改善に本当に重要なことは、知識や理屈ではないということです。

私は前職の経験を経て、プロスポーツチームや団体ではなく、
「一人ひとりと向き合う仕事がしたい」
そう考えて、今の道を選びました。

プロかアマか。
選手か一般か。
大人か学生か。

そこに線を引くことなく、丁寧に、コツコツと、目の前の一人と向き合う。
治療とケアに携わって40年。開院して30年目を迎える今年、あらためてその想いを心に誓っています

♯成長期痛 ♯箱根駅伝 ♯アキレス腱炎 ♯足底筋膜炎 ♯膝関節痛 ♯腰痛 ♯マラソン ♯ランニング ♯トレラン



近年、部活動やクラブチームにおいて、外部指導者が関わる機会が増えています。
専門的な知識を持つ方が指導に入ることは、子どもたちにとって大きなプラスになることもあり、実際に素晴らしい指導が行われている現場もあります。

一方で、保護者の立場として知っておいていただきたい注意点もあります。

インターネットやSNSには、練習方法やトレーニング動画が数多く公開されています。
その中には参考になるものもありますが、残念ながら「本当に子どもの身体に合っているのか」と疑問を感じる内容も少なくありません。

例えば、腹筋や体幹のトレーニング。
一見すると同じ動きをしているようでも、
・手の位置
・力の入れ方
・姿勢
これらが違うだけで、身体への負担や効果は大きく変わります。

「体幹が強くなれば速くなる」
「筋力をつければ怪我をしない」
「身体が柔らかければ安全」

こうした言葉を耳にすることも多いですが、実際の身体はそれほど単純ではありません。

筋肉は単独で働くものではなく、
複数の筋肉が協調して初めて、良い動きや安全性が生まれます。

あるトレーニングで一部分が強くなることで、
別の場所に負担がかかり、
痛みや怪我につながることも珍しくありません。

本当に丁寧な指導とは、
「この練習をすれば良くなる」だけでなく、
「この練習で、どこが負担になる可能性があるか」
「この子の身体には合っているか」
そこまで考えられているものです。

もし指導者が、
「君はこの姿勢で」
「君は少しやり方を変えよう」
と、一人ひとりに合わせて細かく見ているのであれば、それは非常に質の高い指導です。

ただし現実には、
限られた時間・大人数の中で、
全員を同じ方法で指導せざるを得ない場面も多くあります。

これは指導者が悪いという話ではありません。
しかし、子どもの身体は大人のコピーではなく、成長途中で非常に繊細です。

だからこそ保護者の皆さまには、
• 「この練習、本当にうちの子に合っているかな?」
• 「最近、痛みや違和感を訴えていないかな?」
• 「無理をしていないかな?」

こうした視点を、ぜひ持っていてほしいのです。

外部指導は、
子どもの可能性を大きく伸ばす力にもなります。
同時に、目が届かないと負担を増やしてしまうこともあります。

大切なのは、
誰かに任せきりにしないこと
子どもの声や身体の変化に、周囲の大人が気づいてあげること。


それが、子どもたちが長く、楽しく、安全にスポーツを続けるための一番の土台だと考えています。


医療もスポーツも、科学の進歩は目覚ましい。
最新、最先端の取り組み自体を否定するつもりは毛頭ない。むしろ本来、それらは歓迎されるべきものだ。

しかし小生が疑問に思うのは、長期的に取り組んでいるにもかかわらず、軽快と悪化、再発を繰り返している事実に、誰も疑問を持たなくなっている現状である。
スポーツ界で有名な手術の数々を見れば、この構造は言わずもがなだろう。

プロ選手であれば、無理を押してでも戦うという選択肢もある。
一定のリスクを覚悟の上での判断であれば、それは本人の意思として尊重されるべきかもしれない。

だが、それを学生や若者に対しても同じように勧められるのか。
「それでもやれ」と言い切れるのか。
そこには大きな隔たりがあるはずだ。

たった数回、数日で劇的に変わる――
そんな魔法や手品のようなトレーニングや治療は存在しない。

にもかかわらず、即効性を謳う広告は世に溢れ、SNS界隈には山ほど流れている。
そして、これだけ情報が多い時代でありながら、それを真に受ける人が後を絶たない。
情報を発信する側も、受け取る側も、そろそろ目を覚ますべきではないだろうか。

特に学生や若者は純粋だ。
情報を精査するための知識も経験も、まだ十分とは言えない。
だから疑わずに取り組み、気がつけば三年、四年が過ぎ、卒業を迎える。

大人こそが、現場スタッフこそが、歯止めにならねばならない。

最新・最先端という言葉に安易に飛びつくのではなく、
その選手一人ひとりに「今、本当に必要なものは何か」を考え、提案する責任がある。
たとえそれが、遠回りに見える道であったとしてもだ。

時間がたくさんある若者だからこそ、
その時間を無駄にしてはならない。

現場のスタッフは今一度、自らの立ち位置を見つめ直してほしい。
昨日聞いたことを、今日そのまま指導する――
そんな姿勢に陥っていないか。

導く者の姿勢ひとつで、選手の数年は簡単に失われる。
その重さを、忘れてはならない。

(画像はイメージです)