昨日は、11月始めの日曜日……

 

 てらりんさんとクボクボさんが、自然派四柱推命のOnline第4期のサークルの一環として、「みんなでワイワイ動物占い」を開催してくださいました。

 

 参加メンバーの全員に、22ページもある膨大でわかりやすい「動物占い」のPDFテキストを配布してくれて、その上で参加者に意見をうかがいながらする双方向の講義です。

 

 十分に有料講座としての内容とボリュームがある動物占い講座を、全く出し惜しみするなく、縁のある自然派四柱推命のメンバーに無料で開催してくれた、てらりんさんとクボクボさんに心から感謝しました。

 

 月の第一日曜日の夜は、自然派四柱推命を立ち上げる前からある勉強会に出席することになっているので、クボクボさんには「それが終わった22時前ぐらいから、参加します」と伝えておいたのですが、昨日はその勉強会がなくなってしまい、冒頭から参加することができました。

 

「動物占い」というのは、四柱推命に使われる「十二運」を特化させた鑑定法で、ある意味、占いの知名度としては四柱推命よりも上ではないかと思うのですが、四柱推命の鑑定家には、歴史の浅さやその単純明快さから、やや軽視される傾向にあります。

 

 とはいえこの「動物占い」は、人と人とのコミニュケーションのためのツールとしては、非常に有益な鑑定法ではないかと、僕は秘かに思っています。

 

 そして、てらりんさんとクボクボさんは、その動物占いのプロフェッショナル……

 

 

 

 これは、クボクボさんのイラストによる、僕の生年月日時から見た、浅野太志の「心の中にいる動物キャラ一覧」です。

 

 よく「動物占い」は、日の六十干支の十二運に相当する一つの動物だけで占うように思われがちですが、実は上図のように、誰しも5匹の動物キャラを持っているのです。

 

 僕も今までずっと、動物占いには時柱は使わないと勝手に思い込んでいたのですが、ちゃんとした本格的な動物占いは、時支の十二支からの動物も出しているのですね。(僕の場合、ここは子守熊コアラになります)

 

 今回そのことを、クボクボさんから聞かされて初めて知りました。

 

 前に少しだけ、日本の四柱推命の歴史についてこのブログで触れたことがあるのですが……

(2025/1/5ブログ「僕が尊敬する先人」参照)

 

 この動物占いのようなスタイルの鑑定法は、「新推命学」を打ち出した増永篤彦あつひこ氏から始まっています。

 

 これは、四柱推命で使われる「十二運」という星を元にして占う鑑定法であり、十二運とは、長生・沐浴・冠帯・建禄・帝旺・衰・病・死・墓・絶・胎・養という、転生輪廻しながら繰り返す人の一生の時期を表した十二の星……

 

 十二運という概念そのものは、漢の時代からあったもので、宋の時代に確立された四柱推命よりもはるかに古い歴史を持っているのですが、十二運のみで性格分析をするということは、中国においてほとんどなく、古い時代の四柱推命では、十二運は「通変の補助星」の役割として使われることが、ほとんどでした。

 

 まれに、十二運だけで性格を表すことがあっても、冠帯は(衣冠束帯の意味の青年だから)向こう見ずで我が強い…… とか、病は(病で伏せっている状態だから)実行力がなくて空想的…… などと、せいぜい一面的な性質を示す程度でした。

 

 この十二運の性格判断をここまで発展させたのは、昭和の時代に「京都に推命の増永あり」と唱われた京都の占術家の増永篤彦氏であり、この「動物占い」の萌芽ほうがは、この増永氏の「新推命学」の中にありました。

 

 そして、ここにオリジナルの動物を当てはめ、「動物占い」として体系化し、日本に普及させたのは、増永推命学の研究者で実業家でもある弦本將裕つるもとまさひろ氏による功績です。

 

 てらりんさんとクボクボさんは、この動物占いをきっちりと習得していますから、こういった歴史的背景も全部知っています。

 

 増永氏は京都大学で心理学を学んだ人であり、この十二運を扱った鑑定法は、京都大学の心理学の研究生たちと集めた綿密で膨大な人物データを発展させていったもので、決して中国の文献を解読して作り上げた訳ではありません。

 

 そういった意味で、増永氏の新推命学は、日本で根づいた四柱推命と言って良いでしょう。

 

 日本で透派を発展させた故・佐藤六龍氏はその著書の中で、昔、増永氏に会った時のエピソードを載せています。

 

 増永氏は、そこに集まっていた人に一人ずつ、15枚ほどある当時の映画俳優のプロマイド写真を呈示し、男性には女優の写真から、女性には男優の写真から4枚ばかりを選んでもらい、その選んだプロマイドを見るなり、その人の生まれた日の十二運を「あなたの生まれ日は長生」などと言って、ズバリと的中させたそうです。

 

 被験者は全員、占いの大家である中村文聡ぶんそう宅にいた占いの研究生ばかりで、8人あまりの研究生の十二運を連続で次々と的中させ、9人目の女性で初めて外したとのこと……

 

 その女性の十二運が外れると、増永氏は「あなたは今、生理中じゃないですか」と尋ね、そのことが見事に的中して、またしても会場をかせたと言います。

 

 十二運はその名の通り全部12種類であり、8人連続で十二運を当てることができる確率を、確率論の数値で示すなら、12の8乗となって、429,981,696分の1という天文学的数値なります。

 

 この話が実話であれば、もはやこれは偶然ということでは説明できないでしょう。

 

 現に、てらりんさんとクボクボさんも、生年月日時を見なくても、生日の動物を当ててしまいます。

 

 この前、てつさんの動物は「狼」の匂いがすると言って、12分の1の確率で見事に当てていました。

 

 僕にとって「占いが当たる」というのは、それに価値を見いだす内容ではないし、ハッキリ言えば「それ以上でも、それ以下でもない」と思っているのですが、もちろん、てらりんさんとクボクボさんの真骨頂は、十二運を当てることなんかではありません。

 

 さっきのクボクボさんのイラストから、僕の命式の「心の中にいる動物キャラ一覧」を、改めて書き出しておきます。

 

 本質 :

 表面 : ひつじ

 意志 : ライオン

 希望 : 子守熊

 陰転 : 子守熊

 

 そして、どうやって星を算出したか分かりやすくするために、僕の干支も書き添えておきます。

 

 僕は、中学3年の高校受験の大切な年に、四柱推命の本の中の十二運表を眺めて「丙と戊、丁と己が同じ十二支の配列になっているのは、印刷ミスなのか」などと悩んでいるような変わり者の子供だったので、干支を見れば自動的に十二運も出てくるのですが、十二運も一応干支の下に書き添えておきます。

 

 時 日 月 年

 壬 壬 壬 辛

 寅 申 辰 亥

 

 病 長 墓 建

 生  禄

 

 次に動物と、四柱推命の十二運(カッコ内は、高尾算命学の十二従星)との対応を、示しておきます。

 

長生 (天貴)
チーター 沐浴 (天恍)
黒ヒョウ 冠帯 (天南)
ライオン 建禄 (天禄)
帝旺 (天将)
たぬき (天堂)
子守熊 (天胡)
ゾウ (天極)
ひつじ (天庫)
ペガサス (天馳)
(天報)
こじか (天印)

 

 命式と十二運との動物の対応を照らし合わせると、わかりやすいと思うのですが、動物占いのデータの名称と四柱推命の命式の相関性は、次のようになります。(右側に太字で、僕のそのポジションの動物を参照しておきます)

 

本質: 日主から日支を見た十二運
表面: 日主から月支を見た十二運 ひつじ
意志: 日主から年支を見た十二運 ライオン
希望: 日主から時支を見た十二運 子守熊
陰転: 日支の冲の十二支の十二運 子守熊

 

 てらりんさんとクボクボさんの「動物占い」は、ここに存在する5匹の動物の組み合わせで、その人の心を構成している要素をつかもうとする試みです。

 

 そして、そのためのガイドラインとして、この十二種類の動物を「月(新月・満月)」「地球」「太陽」の3種類(及び4種類)に分けます。

 

 この3種類の分類法は、非常に実用性があるので、拙著「四柱推命人間学」でもこの鑑定法にふれているほどですが、日本のビジネス特化型の占いの多くは、こういった十二運星や性格の三分類を軸に構成されています。

 

 てらりんさんとクボクボさんの動物占いの資料には、この三分類法だけではなく、「行動パターン(目標思考型・状況対応型)」、「心理ベクトル(未来展望型・過去回想型)」、「思考パターン(右脳型・左脳型)」という3つの二分類法まで載っています。

 

 これについてはとても全部書き切れないので(ブログが終わらなくなってしまうので……)、僕の命式に存在する動物の分類だけ記しておきます。

 

本質: 地球・目的思考・未来展望・左脳型
表面: ひつじ 月(満月)・目的思考・過去回想・右脳型
意志: ライオン 太陽・状況対応・過去回想・左脳型
希望: 子守熊 地球・目的思考・過去回想・右脳型
陰転: 子守熊 地球・目的思考・過去回想・右脳型

 

 この分類法にご興味がある方は、直接てらりんさんとクボクボさんに問い合わせていただければと思うのですが、こうして分類することによって、それぞれの動物の性質が明確化されるのですね。

 

 そして5匹存在する動物と、それぞれの分類を元にして、細やかに占っていきます。

 

 例えば僕の場合ですと、メインのキャラクターは、いわゆるお調子者の「猿」なのですが、意志と呼ばれる本音の部分には「ライオン」という百獣の王の結構たくましい性質が隠れていて、それを「ひつじ」という、いつも人に気を遣うキャラクターがオブラート状に包んで、ライオンの姿を隠しているという訳です。

 

 これまでに僕が受けたことがある動物占いでは、単に「猿」のキャラクターの部分だけの言及で終わってしまっていたので、僕自身、正直あまりこの「動物占い」に興味を持つことはなかったのですが、今回初めて、この日本で根づいた十二運鑑定の素晴らしさを実感するに至りました。

 

 これまでの動物占いでは、僕はライオンというキャラクターについて、一度も触れられたことはありませんでしたが、こうやって全ての動物をつないで細やかに鑑定してもらえると、とても納得がいくのですね。

 

 そして何より素晴らしいと思ったのは、てらりんさんとクボクボさんの「動物占い」をする目的が、その人が持っている個性を知ることにより、これまでの人生において知らず知らずに掛けられてしまっている「呪いの言葉」の呪縛を解いて、本来の自分に戻すことを目指している点です。

 

「みんなでワイワイ動物占い」を通して、とても良いなあと感じたのは、てらりんさんとクボクボさんのお互いの言葉の掛け合いによって、みんなが和やかになれる素敵な場を作りながら、わかりやすく動物占いの解説をしてくださっている所でした。

 

 ここにさらに「自然派四柱推命」の次元上昇(=熟度論)の理論が融合されれば、さらにその人の可能性を開いていくツールになることは間違いありません。

 

 実は今日これから、てらりんさんとクボクボさん、そして大阪から自然派四柱推命のメンバーであるFさんがと、新宿の居酒屋で夕食を取ることになっているのです。

 

 またこのお話は、明日のブログで書かせていただきますね。