徳川家霊台と蓮花院(れんげいん)の宿泊に始まり、壇上伽藍(だんじょうがらん)、奥の院、金剛峯寺(こんごうぶじ)本堂と、高野山を一通り巡り終えた僕は、千手院橋前のバス停で月美結貴さんとお別れをして、次の目的地に向かうことになりました。

 

 自然派四柱推命講座を受講してくださっているYさんから、高野山の近くに美味しい水が出て、そのお水を使った天然温泉があるというお話を聞いたので、せっかく高野山に来たのだから、その温泉に行ってみようと思ったのです。

 

 調べてみると、南海電鉄・橋本駅から送迎バスが出ているとのこと……

 

 月美さんに聞いてみると、橋本駅は極楽橋から難波方面に向かう南海電車の電車の途中駅にあるそうです。

 

 

 

 極楽橋のみやげ物屋さんでおみやげを買い、ケーブルカーと南海電車を乗り継いで、橋本駅にたどり着きました。

 2日間、あまり寝ていなかったので、南海電車の中ではずっと居眠りをしてしまいました。

 

 平和な日本だから、居眠りもできるのですが、こういうことを海外でやったら、財布もお土産も全部盗まれてしまいますね(笑)

 

 駅の外にいると、偶然に「ゆの里このの」と書かれたバスが、駅前の道路に泊まりました。

 

 

 

 多分、送迎バスはこれですね。

 

 運転手さんに確認して、そのままバスに乗り込みました。

 

 バスの乗車時間はおよそ15分ぐらい……

 

 

 

 天然温泉「ゆの里」に到着しました。

 

 よく考えてみたら、宿坊の蓮花院で朝食を取ってから、まだ何も食べていませんでした。

 

 早速、温泉施設の中にある、お食事処「ゆの里」に行って、きつねうどんとライスを注文しました。

 

 お食事の前に出されたお水を一口飲んでみると、すごく美味しい……

 お食事で出された、きつねうどんのスープの味もまろやかです。

 

 受講生のYさんから少しお聞きしていたのですが、この「ゆの里」の施設でお食事に出されるお水や、お食事に使われている水は、名水「月のしずく」を使っているのだそうです。

 

 この「月のしずく」とは、金水と呼ばれるお水と銀水と呼ばれるお水をブレンドしてできているそうです。

 

 この温泉ができる前のこと…… このあたりの地は地質調査によって「水脈はない」と言われていて、いくら掘削をしても、全く水は出なかったそうです。

 ところが昭和62年(1987年)、和歌山県に震度4の地震が起こると、これまで全くでなかった井戸から、毎分400リットルの無菌化された地下水が湧いてくるようになったそうです。

 このお水こそが「金水」と呼ばれているお水の由来です。

 

 さらに、その3年後の平成2年(1990年)には、地下1.187メートルから温泉水が湧き出てきました。

 そのお水には、通常なら考えられないくらいの多くの量のミネラルが入っていて、その構成要素は、胎児が育まれる羊水に近く、逆に通常の温泉水に含まれがちな水銀やヒ素などは、全く検出されていないのだそうです。

 これが「銀水」と呼ばれているお水とのこと……

 

 金水は「浄化の水」で、銀水は「解毒の水」と言われているそうです。

 

 お食事をして、お腹も満腹になったので、早速、温泉に入ることにしました。

 

 この「ゆの里このの」の温泉のお湯も、金水と銀水をブレンドしてできたもので、湯かげんはもう最高です。

 

 湯からあがって、ロビーで少し休んでいると、大きなポリタンクに、お水を汲んでもらっている人がたくさんいました。

 しかも、何とお水は無料だそうです。

 

 ロビーには、一緒に住めるはずもない、淡水魚と熱帯魚が金の水と銀の水のブレンドした同じ水槽の中にいます。

 とても不思議な光景を目にしました。

 

 このお水によって、実際にアトピー性皮膚炎が治ったり、体調がとても良くなったりしたというお話もお聞きしました。

 ただし、疑いながら使用したり、無理やり使わせたりした場合には、なぜか効果は出ないそうです。

 

 これ、一見矛盾するようですけど、僕にはすごく分かる気がします。

 

 ゆの里の社長・重岡昌吾氏は「お水が向かう所に意志や目的のようなものを感じるので、その方向性を間違えないようにしたい」とおっしゃっているそうです。

 

 こういったお水の類いは、よくネットワークビジネスなんかに利用されがちなのですが、一切そういう方向には持っていかないという姿勢に、僕はとても共感を持ちました。

 

 奇跡の水と温泉に癒されて、めちゃくちゃ元気になりました!!

 

 この後は、故郷の岐阜に帰って、お墓参りをしたりして少しだけ休み、その後にまた東京に戻る予定です。