宿泊した美保館から、目的の神社である美保神社はすぐ近く……

 気のおけない仲間との4日間の旅も、もうすぐ終わりです。

 

 

 

 朝一番で参拝させていただいた美保神社は、全国から集まる参拝客でとても混雑していました。

 

 出雲の神在祭において、美保神社は出雲大社と並ぶ特別な神社……

 

 

 

 美保神社に祀られている神様は、三穂津姫命(みほつひめのみこと)と事代主神(ことしろぬしのかみ)です。

 二柱はそれぞれ、出雲大社に祭られている大国主命(おおくにのぬし)の妻と子にあたるので、出雲大社と美保神社を両参りをすれば、縁結びのご利益がさらに増すといわれています。

 

 両参りの順番としては、最初に出雲大社を参拝し、その後、美保神社に参拝させていただくというのが、正式だそうです。

 

 昔は、出雲大社のみの参詣は片参りとされ、出雲大社を参拝する時には、必ず美保神社へ参拝していたとのことです。

 

 事代主神は恵比須様とも同一視されていて、美保神社とは「恵比須様の神社」でもあります。

 出雲大社の大国主命は、大黒天様と同一視されるので、大黒様と恵比須様で福を呼びこむ最強コンビになるという訳ですね。

 

 

 

 本殿に後ろ側からも、参拝させていただきました。

 

 何ともいえない清涼感のある素敵な神社です。

 

 こうして、参拝させていただけることに、心の底から感謝しました。

 

 

 

 こちらは、本殿の後ろにある美保神社の摂社……

 若宮社、今宮社、秘社の三柱が祭られています。

 

 若宮社のご祭神は、事代主神の子で、大国主の孫にあたる、天日方奇日方命(あめひがたくしひがたのみこと)。

 

 今宮社のご祭神は、中世末に京都からこの地に来た公卿である太田政清(おおたまさきよ)公であり、美保神社の氏子に代々伝わる秘法を伝えた方です。

 

 そして、秘社のご祭神に関しては「不明」とされていて、公表されていません。

 

 美保神社には「諸手船(もろたぶね)神事」と「青柴垣(あおふしがき)神事」という代表的な神事があるのですが、そこには氏子の方から選出される「當屋(とうや)」と呼ばれる役職、そして、一年の氏子の長である「頭人(とうじん)」という役職がとても重要な役割を担います。

 

 そして、その役職に就いた人しか知ることができない、美保神社の秘法を知ることができるそうです。

 

 ただし、これらの役職を務めきるには、一年間毎日欠かすことなく、子の刻(午後11時~午前1時)に海に入って身体を清めた上で、美保神社の神様に参拝しなければならず、既婚者であれば夫婦別床を一年間続けなければいけなかったり、事代主の苦手な鶏肉を一切口にしてはいけなかったりと、様々な戒律があります。

 

 やはり、それだけの覚悟を持った人々がお仕えしている神社だからこそ、霊験あらたかな神様もおりていらっしゃるのでしょう。

 

 

 

 旅のメンバーに誘われて、僕も、美保神社の正式参拝をお願いすることにしました。

 本殿に昇殿させていただき、神主の方に祝詞を上げていただいたり、とても優美な神楽を奉納していただいたりしました。

 

 身も心も澄み切った瞬間でした。

 

 御利益が目当てという訳ではないのですが、「間違いなく、この先の人生で素晴らしいことが起こる」という確信が持てました。

 

 一行はそして、この出雲ツアーの最後の参拝場所である、佐太(さた)神社へと向かいました。

 

       

 

 佐太神社はちょうど縁日で、出店が出ていて、とても賑わっていました。

 

 こういう縁日の雰囲気、僕はすごく好きですね。

 

  

 

 特別に設けられた拝殿には、たくさんの人々で賑わい、順番に参拝していました。

 

 佐太神社は、出雲國二ノ宮と呼ばれ、主祭神は佐太大神(さたのおおかみ)、佐太大神とは猿田彦大神の別名です。

 

 猿田彦大神ですから、道開きの神様ですね。

 

  

 

 これからも人生で、神様の素敵なお導きがありますように、社務所で緑色のお守りをいただき、最後の参拝場所である佐太神社を後にしました。

 

 朝一番で参拝した美保神社は恵比須様の神社ですが、恵比須様といえば、やっぱり鯛(たい)……

 松江市にある「庭園茶寮 みな美」で、旅の別れを惜しみながら、7人で昼食に美味しい鯛飯をいただきました。

 

 いよいよ出雲の地とお別れの時間が近づいてきたようです。

 

 それぞれ、出雲空港や米子空港から、東京や大阪に向かう飛行機に搭乗し、帰路につきました。

 

 ちなみに、僕は米子空港(米子鬼太郎空港)から羽田空港行の飛行機に乗ります。

 

  

 

 米子空港の鬼太郎とのツーショットです。(あまり意味はありません)

 

 神様にお会いしたくて向かった、出雲の地……

 

 素敵な6人の旅の仲間と共に、最高に充実した出雲の旅になりました。