今日から9月……
まだまだ外は暑いですが、一刻一刻と涼しい秋が近づいてきています。
今日は、10年前にパリブログに載せたブログを一つリメイクしますね。
ちなみに、今日のブログに出てくる平岩外四さんのニューギニア戦線の逸話は、手相家・西谷泰人先生の何かの本に載っていたお話です。
どうしても出掛けなければならない用事があるのに、外はあいにくの雨……
そんな時、出掛けるのが億劫になりますし、それだけで気持ちが滅入ったりします。
考えてみれば、別に傘をさしていれば外は歩けるし、何も支障はないんですね。
だから、単にこれは、気持ちの持ち方の問題だと思います。
話のスケールは違いますが、人生で大変なことに直面した時というのは、誰だって心がふさぐものです。
ところが、この「大変なこと」の基準はあいまいで、人によってまるで違います。
同じ内容の困難を目の前にしても、ある人は、ものすごく大変に感じているのに、別の人には、何てことなかったりします。
これも案外、困難の内容そのものよりも、「困難を受け入れたくない」という気持ちに、自分がどれだけ支配されてしまうかによって、違ってくるのではないかという気がします。
自分には、目の前の困難を乗り越えられそうにない…… と否定的に感じている人は、その思いによって、本当に「乗り越えられない」という未来をつかんでしまいかねないという訳です。
もちろん、人には不得意分野がありますし、何が起こっても、気合いだけで何とかなるとは限りません。
自分の手には負えないと思ったら、人に助けを求めることも、とても大切なことです。
でも、目の前に困難や試練がやってきた時に、どれだけネガティブな思いに囚われないで、自分がそれを直視できるかというのは、そのまま、その人の幸せになる量と比例しているように思います。
言いかえれば、目の前の現実をどれだけポジティブに受け入れられるかというのが、その人の器の大きさじゃないかなって思うんです。
元経団連会長の故・平岩外四さんは、「日本財界の良心」 とも呼ばれた人物で、日本で最も景気の良くなったバブル経済の時代に、経団連会長の座にいらっしゃった方です。
27歳の時、太平洋戦争で陸軍に召集されたのですが、配属されたニューギニア戦線でジャングルの中を敗走し、飢えと熱病の為に、平岩さんの隊は107名のうち、最後に生き残ったのは、平岩さんを含めたった7名だけでした。
そして、その7名の生き残りの人達は、日本に帰還した後、全員大成功者になっているそうです。
ニューギニアのジャングルで、敵兵やマラリアと闘いながら生きるか死ぬかの瀬戸際を乗り越えてきた軍人にとって、日常で起こるたいていの困難は、大したことではありません。
だから、何だって乗り越えられるようになるし、その結果、大成功者にだってなれる訳です。
困難を通して、真剣に葛藤して苦しんだり、事態を収拾しようと死線をこえて頑張ることで、その人の持っている器が半強制的に大きく広がっていったんですね。
その器の大きさとは、言いかえれば、人間的な魅力ともつながっています。
自分が困難を経験することによって、人の気持ちも分かるようになるし、人にもやさしくなれたりもします。
だから、自分の枠を超えた所で物事を考えられるようになるし、その結果、自分がこの世界で何をなすべきか…… ということも自ずと見えてきたりします。
器の大きさが人生を決める……
幸せを入れる心の器をぐんと広げて、思いっきりスケールの大きな人生を、満喫しようではありませんか。
(2013/10/29パリブログ「幸せになる量は器の大きさで決まる」をリメイク)