酷暑の中、熱い戦いを鹿児島市谷山に観に行った。

30数名を超える出場者、これにはたまげた。

僕の記憶では、鹿児島選手権でピックアップ審査が行われたのは初めてではないだろうか。

過去の選手権優勝者が予選落ちするレベルの高さ。

今日は日本列島最南端の混戦をレポートする。

さて、下馬評では、南九州選手権、九州クラス別ともにタイトルは取れなかったものの、荒削りだが質感の高い筋肉を纏う178センチの”ビッグ中井”くんが初出場で”楽勝”、のはずだった。

過去の優勝者が何人もカムバックとは聞いていたが、これまた僕自身の経験から、カムバックなんてのは大体失敗するのがオチ。

最近は、20代が主役、いや、下手すると20代後半はすでに年寄りで、20代前半に凄いのがウヨウヨいる。

とにかく地方大会では、あり得ない、10人ずつのラインナップから。

背の低い順から登場。

ここでは、鈴木くんが、目立つ。

フレームは小さいが、コンパクトにまとまった欠点のない体つき。

講評は別の機会に。

次の10人、このグループでは、細身だがくびれたウエストから上下に綺麗な曲線を描くシルエットの吉野くんが良い。

これまた講評は別に。

最後の10数名に期待していた中井くん、が、いる、はず、、、だが、、、。

探す、どこだ、、、、。、居た!が、あれ???

それより、横に居る力みまくっているオッサンに目がいく、凄い質感の高い爺ちゃん、いや、失礼、このおじさんが凄い。

えーっと誰だっけ、とパンフレットで探すと、毎年出ている福地選手だ。

さあ、探さないと見つからなかった中井くん、でかいんだが超フラット。

規定ポーズ。前畑くんがそつなく仕上げていることがあり目立ってきた。

昨年か一昨年宮崎を制して鹿児島に移ってきた岩井くんの超宇宙人的シルエットも目立つ。

結局、ファーストコールは、福地、岩井を挟んで、左右に前畑と中井。

フロント、力みまくっている福地、ポーズも言いたいこと満載、若手の方がポージングが上手い、でも、質感が桁違いに高いので、目が釘付けになる。胸郭も薄い

今時の若者と違い三角筋も”まあるく”ない。

サイド、誰か教えてやってくれと言いたいこと満載の福地の力みまくりは続くも、これまた若い奴らより迫力満点。

見ているこちらが肩が凝る!くらい顔から足先まで筋繊維が浮き出る力み!

バック、もっと力んでいる福地、これまた言いたいこと満載だが、言いたいこと忘れてしまうくらい凄い。

上半身の体積など、他の三人と比べたら可哀想、でも、でも見つめちゃうくらい高い質感。

腹筋、もうこのあたりになると、あんたが大将!!と褒めたくなる、もうそんなポーズでいいよ!と言いたい福地。

この会場、照明が結構強いので、甘い仕上がりだと、フラットな身体はもっとのペーっと見えてしまう。

結局、20代の三人を”気合い”で叩きのめし福地選手が優勝。

地方大会で、見ていてこんなに肩が凝ったのは初めてだが、でも、審査員や観客を睨みつけていた表情が勝利のコールと共に緩んだ時、”可愛い”。

この落差!!

思わず、舞台裏に飛んで行って話しかけてしまいました(笑)。

直接会うと、はい、僕より15歳も若いのが納得。

皮膚も質感が高い。

大好きなボデイビルを続けるため、ホテルマンから、医療介護職に転身しコンテストを楽しんでいる事を穏やかに話してくれました。

体型のハンデ、50を過ぎて変えれるはずがない。

骨盤から曲線を描く広く厚い広背筋、中年過ぎて手に入るだろうか?

流線型の三角筋が当たり前の時代、50を過ぎて横を後ろを”後付け”できるだろうか?

ならば、筋繊維を浮き出す、持っている場所から極限まで!

最後は気合い(笑)。

続けていれば必ず良いことがある。

学ばせてもらいました!!!

個別の選手、辛口批評は、また次回。