さて、2026年九州クラス別65キロ以下級だが、このクラスは162センチから171センチと身長に意外にばらつきがある。

日本人の平均身長が168から169なので、ま、このクラスが標準体型なのかもしれない。

この体型から、絞って80キロまで付けられる選手が全日本クラスとなる。

さて、宮崎選手権をダントツで取った大久保くんがここでも目立つ。

いや、並んだ瞬間に優勝が決まった、それほど彼の高い質感を見せる大変身は驚きだった。

短い手足に、ぎゅうぎゅう筋肉を詰めて、顔から足先まで力みまくってポージングするその姿は、小さな欠点など吹っ飛ばす。

比較を見ていこう。

左端の大久保くん、右隣の宮里くんの両脚の隙間を学んでくれたらな、と個人的には思う。

この身体を”魅せる”には、直線と隙間をいかに少なくするか、が立体的に見えるポイントである。

骨盤を軸に上下に、いかに”隙間なく”曲線を描くか、だ。

そして曲線に”囲まれた”場所には、影、すなわち筋間”の溝を深くたくさん作る、こと。

これができれば、頭がでかい、手足が短いとかは関係なくなる。

サイド、四人ともしっかり安定感あるポージング、良いねえ。うまい!

バックラット最近の若者は、このラットが上手いと思う。

筆者の頃はこのポーズで臀部もハムも”タルタル”、カーフだけの選手が多かった。

以前の大久保くんなら、肩甲骨を寄せ過ぎてシルエットがぼやけていたが、これは綺麗なショットである。

この辺りにも進化が見られて嬉しかった。

隣の宮里くん、肩の位置、骨盤への捻れ、その”位置感覚”を是正するともっと綺麗なシルエットをより良く見せることができると思う。

隣の阪元くん、うまいねえ、このポーズ、お手本と思う。

大久保くんの進化のもう一つは、このアブアンドサイだろう。長所を完璧にアピールできている。

これに白線の深みが加わればより上のレベルにいける。

宮崎選手権のトップスリーが九州クラス別のトップ4なんて凄いことです!

僕は今回の九州クラス別、主役は宮崎をも取った大久保くんと思う。

どんな大会でも必ず主役、スターが誕生する。

苦節9年、大変身、よくやったと思う。

おめでとう大久保くん!!

日本人の体型で絞り切って80キロあると、まさに肉の塊である。

昔は、九州大会だと、肉は付いているが、プロポーションがねえ、という選手が多かったが、最近は、”みんな”カッコよくで凄い。

そんな素材がゴロゴロ出場するのがこの75キロ超級。

ラインナップする出だしから、214井上くんの優勝は決まった、と思われた、が、ボデイビルのコンテストは、前、後ろ、サイド、腕を広げる、あげる、たくさんのポーズを”取らせて”欠点を炙り出す。

一番最後に、中井くんが出てきた。昨年の鹿児島選手権ダントツ優勝者である。

178センチ 80キロは一際デカく見える。

何せ、まだ28歳 デビュー三年である、この素質。

対して井上くんは、もう41歳

彼の20代半ばから見てきているが、もともと僧帽、胸、腕、脚などは密度の高い筋量を持っていたが、何せ背中が、の選手だった。

どんどん背中の広がりが、厚みまで付けて、であったが、今度は、下半身の密度が、で、あと一歩で九州一番になりきれていない。

でも、このラインナップでは楽勝かも、と思っていたが。

比較に入ろう。筋肉だけで作り上げた井上くんのシルエット、惚れ惚れする。

厚みも幅も完璧、浮き出る筋繊維も太い。良いねえ。でも、反対側の中井くん、太々しさのあるデカさ。

ただ、脚のラインが直線。内側の密度も足りない。

腕を上げると、青パンツの坂井くん、なかなかバランス、密度ともに良いねと思い出した。

サイドになると中井くんの脚の弱さが見えない、いいねこのハムから臀部へのライン。

井上くんも力強くて完璧なサイドチェスト。真ん中の二人が霞む。

サイドトライセップスも4人とも個性があって決まっている。217田中くん、いいものを持っているが、何せ密度がもっと欲しい、3位になったが、4位とは僅差。化けるにはインパクトが欲しい。

さて、四人ともバックもいいねえ。ここでも中井くんデカさで目立っている。

アブアンドサイは互角か。

僕個人的には井上くんの優勝と見たが、審査員は中井くんの大腿前面以外を勝ちとして優勝とした。

中井くんは、シュワちゃんがオーストリアからアメリカに来た頃のシルエットに似ている。

10代から異常にデカく完成された上半身を持っていたが、長い脚に十分な筋量をつけられないでいた。

背が高いと上手くスクワットができない傾向がある。

シュワちゃんもどんどん下半身が追いついていったように、中井くんも、”うまく”しゃがむ、プレスすることができるようになれば、20代という年齢、大化けする。

単関節運動も大切だが、大腿というのは、股関節と膝関節を跨ぐ二関節筋群の塊である。

それに足首という調整軸関節をどう利用するか、すなわち、どう地面をどうフットプレートを踏んで脚を鍛えるか、が課題だろう。

大化けを期待している。

 

このクラスは7名のエントリー。

二名の選手が群を抜いていた。

まず、205佐々木選手は、小さな頭から、広い肩幅、厚い胸郭、綺麗なカーブを描く大腿、理想的なシルエットを持っている。

もう一人207泉選手、肩幅が狭いが、ポーズをとり始めると、独特の”華”がある。

この華、ってとても大切な要素で、観客はもちろん、審査員は多少の欠点があっても、ま、いいか、と思える。

最近の九州オーバーオールでも、長崎の浦岡くんは、顔つきから、動線、ポーズの間、全てに華があり、もこもこも猛者たちを退けている。

泉選手にそんな可能性を感じた。

さて、まず、フロント。泉選手の華がわかるだろうか、狭い肩幅が”吹っ飛ぶのである。良い筋密度だ。

佐々木選手のバランスがいい。広げても逆三角形の上半身が、小さめの骨盤から綺麗なカーフへの曲線を際立たせている。

バック、収縮させてもしっかりブイシェイプを保てる佐々木くんのシルエットが光る、泉くん、やや劣る

二人とももう少しハムから臀部へ気を配るとベター、

でもかっこいいバックショットである。

厚みのある胸郭をしっかり見せるこれもいいねえ。

ただ泉くん、ここで三角筋の後寄りの弱さを出してしまう、うまく隠すべき。

トライセップスでは、泉くんの大腿のボリューム感が出ていて良い感じ。

佐々木くんのアブアンドサイ、逆三角形が崩れないのがスゴイ。でも二人の致命的欠陥はこのアブ!

もっと正中白線に深みがあればオーバーオールで勝ち抜けると思う。

優勝は佐々木選手だった。

地味だが、泉くんの華に勝るバランスの勝利。

人が持って生まれた体型、育ってきた環境による骨格の”癖”など、ボデイビルでは変えられないことがある。

誰しも抜群のプロポーションを有”せる”わけではない。

この70キロ以下級は、今を生きる日本人の”平均的”な骨格を持つ人たちが、筋トレでどれだけ自らの体に”肉”をつけることができるか、評価しやすい。

さて、このクラス、ラインナップから目を引くのが、189北原選手だろう。

40代の時、九州一番となり、とにかく息の長い選手である。

顔も大きく、手足も短い、そして寸胴である。

でも、でも、でも、つい見ちゃうのである。

媚び”へつらった”笑顔もない。

キザなプレアクションもない。

でも、さっとポーズとってぎゅーーーーと筋肉を収縮させて、ホールド。

独特の魅力である、そしてそれが彼の個性。

若さ溢れる隣の191長井くんのバランスも、かっこいいなと思わせる203中谷選手、50代後半なのに、どんどん進化している204の福地選手をふっとばして優勝した。

リラックスでも密度がわかる。

広げても密度に違いがある。広げたときこそ、質感の違いが出るのがボデイビルである。

サイドチェスト、サイドトライセップスもそれぞれ個性があっていい。

バックポーズも北原選手だけ、大腿部を外旋させない90年代スタイルだが、往年の田代誠選手も”貫いて”いるように、これが彼らの、臀部からハム、そしてカーフを意識できる”やり方”なのだろう、これで良し、と思う。

アブアンドサイ、みんな良いねえ!

見応えのあるクラスでした、満足満足。

このクラスは、160センチ前後、現代日本の若者からしたら小柄な選手たちのラインナップである。それでも各県選手権の覇者たちなので、しっかりしたアウトラインを持っている。

ファーストコールは5名。

ラインナップの段階で、青パンツの山口くんを中心に回ることが予想された。

フロントリラックス、端の河野くん、ブイシェイプの綺麗な上半身から骨盤ライン、脚のカットは綺麗だが、両脚の隙間をもっと狭めて見せるとベター。反対端の千北(ちぎた)くん、肩幅は狭いが厚みのある良いシルエットをしている。

ダブルバイ、河野くん脚間に工夫を。どれだけ深みがあっても、”隙”を広げてはいけない。

このポーズでは河野くんのうまさが光る。肩幅のライン、骨盤のライン、彫刻において”物”を立体的に見せる基本をわかっている。

青パンツの山口くん、せっかくのシルエットをこのポーズでは消してしまっている。

ここでも河野くん、上手い。やっと脚間の隙間が埋まってきた。

ここで、青パンツくん、綺麗なシルエットを戻している。

河野くんも美しいバックショットである。

タイトルは山口くんが取ったが、河野くん、大化けできそうな素材と見た。