宮崎選手権と同時開催された南九州選手権。
昨年は、あのポリスマン向井君が制して、そのまま全九州のチャンピオンになった、ブロック大会とはいえ、九州在住の有力選手が、”その年の腕試し”みたいに出てくる大会です。
今年の目玉、は、昨年のゴールドジムジャパンカップで総合優勝した長崎の浦岡選手、のはずです。
何せ、彼がパンフレットの表紙です。
昨年は、ゴールドジムジャパンカップで優勝する前に、西海選手権でオーバーオール優勝、九州クラス別でもオーバーオール優勝と、3つもメジャー大会を総合優勝”しちゃった”ライジングスターの一人です。
まだコンテスト歴、三年目、信じられない才能です。
コンテストが始める前、控え室の前を通ると、彼と目が合いました。
僕とは10センチ以上身長が違うので、腰を曲げて挨拶に来てくれた、の、ですが、ガチガチに緊張しているのが服を着ていてもわかりました。
体調はいいとのことですが、顔色は悪く、かといって頬がこけているのではない、減量も途中なのかもしれない、そんな印象です。
元々、彼はギラギラした相手を圧倒するような空気感からは程遠い、”その辺に”いっぱいいる今どきの青年の雰囲気です。
大会ラインナップが始まりました。
控え室で会った時の心配は消えました。
選手たちみんなでかいのですが、彼もでかい、そして何より”華がある”のです。
隣のカメラマンも、”カッコいい”、と一言。
最近の日本人の若者、僕たち昭和の人間と比べてはるかに足が長いのですが、彼は、長いなんてもんじゃなく、他の選手と比べて、足の付け根がもっと上にあるのです。
しかも骨盤の幅が狭い、そしてその上にもっと一際細いウエストが付いているのです。
この小さめの骨盤の上下に均等に筋肉が付いているので、どの角度から見ても、立体感が抜群。
これはいけるな、と思っていたら、観客もざわついてきます。
フロント、サイド、他の選手を凌駕しています。
柿田君の肩幅もうここまで進化していることに驚きました、全国区です。
さて、浦岡君のバック、特にラットスプレッド。
広げているんだろうが、丸く屈んでいます。
ダブルバイ、力んでいるつもりはないのでしょうが、広い”はず”の広背筋がのっぺり。
まだ、今村君もこのポーズでディーテイル出しきれないのが良かったのですが。
臀部、ハム、もっとのっぺり。
マッスルコントロールが”できていない”。
過去最高の仕上がりで望んできた和製フレックスウイラーの今村君に完全に負けています、バックでは。
そして宮崎選手権をダントツで制した柿田君のバックの惚れ惚れするディーテイル。
ポーズによっては柿田君が勝っています。
しかし、フロント、サイドに戻ると、んんん、、、良いねえ、やっぱり。
フリーポーズ、今村くん、”何を思ったか”、手を抜いたようなルーチンで来ました。
昨年のゴールジムカップを制したフリーポーズを見せた浦岡君、観客もうっとりしていました、もちろん僕も、そのかっこよさに。
審査表見ないとわかりませんが、僕は予選では、一位、今村か柿田、そして三番手に浦岡君と思っていました。
フリーで大逆転の薄氷の勝利だったと思います。
薄氷でも勝ってしまえる、欠点出しまくりでも、勝てる、それもまたこの浦岡君の魅力ではあるのですが。
全国で活躍するには、僕の時代から言われている言葉を送りたいと思います。
バックを制するものは世界に繋がる。