3月5日運動公園プール廃止に関する議案審査が生活文教委員会で行われました。

(もう一つの大きな論点は、条例の中にある「体育」を「スポーツ」とすることでしたが長くなるのでブログからは割愛します)

 

委員は6名。

日本共産党からは山田たか子議員が委員として所属しています。

その内容と感じたことをお伝えします。

 

 なぜプールを廃止?

 

 

市の説明は次の通りです。

公共施設再生庁内検討会議・スポーツ推進協議会の意見を踏まえて

1 プール事業の単年度収支がマイナスしている

2 施設・設備が老朽化し、持続可能な運営を行うためには多額な費用が掛かる

3 気候変動により屋外プールの運営が難しい

 

質疑の中で分かったこと(※青マーカー私の主観青字はたか子さんの発言

1市民スポーツセンターの屋内プールがあるので廃止してもプール機能は果たすことができる

運動公園プールは自由で、安価で子どもが楽しく遊べる。スポーツセンタープールのようにレーンが引かれて、教室が行われているプールとは違う価値がある

2市が考える費用対効果は管理運営経費から利用料を差し引いた金額

年間の維持費は約1600万円、入場料収入は200万円弱である

スポーツによる健康寿命の延伸や介護予防・医療費抑制への貢献も記されている。市民が既存施設であるスポーツセンターやサンパルネの健康施設等を利用することは介護予防や医療費抑制につながっている。こうしたことを踏まえてもプールを廃止してしまうことは問題だ

☆入場者数はピーク時の1/10程度と減少している

→朝木委員(草の根市民クラブ)が質問していましたが、入場者減少について何らかの対策を取ったのか?と聞かれて、市が何もしてこなかったことが明らかに。

施設を活かす気がそもそもあったのか疑問です。

委員会では答弁不能となりましたが、その責任を所管のみに負わせるのは違うと思います。市長の「費用対効果」を優先するあまり、住民福祉の向上という自治体の役割から遠いところまで来てしまっている・・・・そんな悲しい東村山の現状があります

☆市は老朽化対策として適切な管理をしてきたと言い張る

「安心・安全対策を優先した」という答弁に終始しましたが、とても適切な管理をしてきたとは言えません。壊されてしまったSLのことを思い出しました。

☆子ども達の声をきくために概要版を作成したが、意見は出なかった・・・

資料を見ると、市側の言い分を東村山のキャラクターひがっしーが吹き出しでつたえています「古い施設だ」「お金がかかる」と・・・。市の都合ばかりを伝える概要版に、子どもの意見が集まるでしょうか。しかも、その資料には「小中学校にプールがある」と記述がありますが、実際には公共施設再生計画でプールは廃止する方向性が示されています。事実と違う説明をするなんてありえない!

悲しい資料はこちらからご覧いただけます

undokoenpoolkangaekatagaiyoban.pdf (city.higashimurayama.tokyo.jp)

 

運動公園プールに関する基本的な考え方

運動公園プールに関する基本的な考え方(案)に関するご意見の募集 | 東村山市 (city.higashimurayama.tokyo.jp)

☆近隣他市との比較

東久留米市 体育施設1 野球場2 サッカー場4 テニスコート4 プール1

清瀬市 体育施設1 野球場2 サッカー場1 テニスコート4

西東京市 体育施設1 野球場5 サッカー場5 テニスコート1 プール2

小平市 体育施設1 陸上競技場1 野球場4 サッカー場4 テニスコート3 プール3

東村山市 体育施設1 野球場2 サッカー場1 テニスコート2 プール1

 感想

 

「費用対効果」も「持続可能」も誰のためか?というと今、ここにいる市民のためとはとても思えません。

確かに、時代によって求められることが変わることもあるかもしれません。

でも公共の役割とは、儲からないことを引き受けることそのものです。

社会福祉も社会保障も、公衆衛生も、お金になるかどうかではなく、必要だから継続しないといけないもの。

プールだって、住民福祉の向上の観点から言えば、そんなに簡単になくしていい訳がないのです。

ただでさえ息苦しい社会の中で子どもたちと大人が気ままに、自由に遊べるプールは貴重です。

ただ水の中でのんびりリラックスする、しかも安価で、近所でできるという価値を

低く見積もりすぎているのではないでしょうか。

 

形になる価値や儲かる目先のものばかりにとらわれる考え方が本当に嫌です。

運動公園プールはなくなることがきまってしまいそうです。

(3月26日の本会議で可決されれば)

 

公共施設の再生計画では、小中学校のプールが狙われています。

老朽化は事実ですが、どう活用するかという視点がほしいです。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。