6月定例会の一般質問のご報告をしています。質問通告はこちらです。
https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/gikai/katsudo/gikai_09-3_ippan-sit/files/r706_ippan_12.pdf
一部要約していますが、長くなるため分割しています。
色掛けは私の思い、赤字は補足です。
多摩湖駅のエレベーター設置について
質問①) 4月19日、多摩湖ふれあいセンターで開催されたタウンミーティングで多摩湖駅のバリアフリー化、エレベーター設置に関する意見と回答を伺う。
まちづくり部長)バリアフリー化に関して4点の意見が出た。
2件はエレベーターかエスカレーター設置、回答は「跨線橋が古いため全面的な改修が必要であり、大規模な駅舎工事となるため費用が相当かかる他、西武鉄道には前向きな検討を求めて、あらためて要望していく旨、説明をしている。
2件は、構内踏切にしてはという内容で、回答は「頂いたご意見も参考に西武鉄道と協議していくこと、安全性の確保が課題となる可能性がある」との説明をしている。
質問②) エレベーター設置についての西武鉄道との協議内容、進捗状況と設置費用の概算をうかがう。
まちづくり部長)西武鉄道との協議内容は、これまで地元の皆さんからのご意見を踏まえ、多摩湖駅のエレベーター等の設置について要望している。
現在の状況としては具体的な協議が至っていない。
設置費用は、清水議員に答弁した通り(6月定例会で立憲民主党の清水健文議員も質問で取り上げています)、周辺の地形や駅舎の状況から改築等相当な費用が含まれるとの説明を受けている。
費用は示されていない。
再質問)タウンミーティングで「古くなって危ない」というやり取りもあったかと思うが、概算費用くらいは積算してもいいのでは。なぜやらないのか。
まちづくり部長)西武鉄道に要望し、尋ねているが、どうしてやらないのかというやりとりはしていないので、その点について答弁できない。
再質問)西武鉄道がやらなくても、市として概算の積算をしないのか。全くやらないことは理解できない。
西武と協議もするが、それとは別で、市としてもバリアフリーを進めるにはどうしたらいいか検討するべきだ。具体的な金額も、大体の金額、見積もりも出さないのか。
まちづくり部長)市が積算しないのかという質問として答弁すると、そもそも一般の建築物と鉄道内の構造物は造りも考え方も違うと理解している。過去にエレベーター設置した駅があり、当時の金額を概算でつかむことはできるが、地形や駅舎の状況も異なり、我々として積算することは極めて難しい。
再質問)多摩湖町民にとっては多摩湖駅のエレベーターは悲願。エレベーターでないとしてもバリアフリー化は町民の悲願。さらに高齢化が進む中で、地域にいるとその要望はよく伝わってくる。部長の答弁もわかるが、かつて答弁の中で駅に設置すると1億円くらいかかるというのはなかったか。例えば、エレベーター1基つけるだけでいくらなのか、まったく金額が出ないがそこがわからない。(示せるものは)何もないか。
まちづくり部長)平成21年(2019)に新秋津駅でつけた時にはおよそ1億2800万円という数字がある。この16年前の数字で、新秋津につけたものが、西武鉄道の駅舎のどのエレベーターに該当するか、全く分からない中、主として1億2 、3千万円と言って、その数値が出て行くとのは、、これから進めたいということで、再三、西武鉄道にはずっとお願いし協議している中だ。数字だけが出てその後の協議の影響に、支障が出るのであれば西武鉄道で積算は(していない)、という話があるので、相手の意思を尊重しながら今協議をしている。
ただし、我々としての気持ちは、何度も伝えてるということでご理解いただければと思う。
再質問)何度も伝えているというが、今回、「東村山市内にある西武鉄道駅のバリアフリー化に向けた協議の議事要旨」を情報公開(※経年で情報公開)したところ、R2年の協議が出てきた。R2年2月12日、11時~11時半まで、場所は黒塗り、西武鉄道と市側で協議したというものが出てきている(※これ以外に情報公開の請求の結果としては何も出てこなかったのです)、この時の駅名はまだ西武遊園地駅。最低でも年に1回はやってくれているものと思っていた。本当はここに出ていないだけで、年に1度は協議しているのか。
まちづくり部長)議事録として情報公開しているのであればそういう対応をしていると考えている。直近であれば、タウンミーティング終了後に、西武鉄道にしっかり伝えるようにと市長から指示があり、さっそく協議している。
記録として残っているかどうかというのはあるが、何度もこの件については相談・話し合いはしてきている。
再質問)情報公開では記録には残っていないけれども、(開示できる資料はないが)情報公開では見えない場所で、何度も要望して頂いているということか。
まちづくり部長)情報公開として渡せる書類は公開できているが、協議としては何度も行っている。
再質問)タウンミーティングの後に協議して要望したということで、皆さんに伝えられるので良かった。その前はいつ協議したのか?
まちづくり部長)例えば計画進捗や東村山駅のホームドアの協議もしているので、バリアフリーについては具体的な日時は答弁できないが、ホームドアの協議の際に出しながらしているということでご理解いただければと思う。
質問③) 老朽化している跨線橋について、設置した時期と耐用年数をうかがう。
まちづくり部長)西武鉄道からは、個別具体の内容は回答を控えさせていただく。基本的には構造物自体が、一般の建築物とは違うというところも恐らくあるし、先方と私どもの共通の認識としては、設置した時期とか耐用年数に関わらず、利用者の安全に利用できる環境を常に整えて行くと言うところがまず大事だということで、それは鉄道事業者さんとも同じ共通認識だ。
今回、調べた内容としては、1960年代に多摩湖の今の駅舎ができたことを確認できたので、その頃、あるいはそれ以降に設置されたのではと理解している。
質問④) エレベーター設置の課題は乗降客数であると認識している。乗降客数の推移をうかがう。乗降客数に満たない場合、設置費用負担の割合はどのような見通しとなるのか。
まちづくり部長)1日平均乗降客数の推移実は、西武鉄道の発表では、H25(2013)年度には3000人を下回り、さらにR2(2020)年度にはコロナの影響もあって2000人を下回ったものの、R5(2025)年度には2373人となっている。
次に、負担割合について、市では乗降客数に関わらず、鉄道駅バリアフリー推進事業費補助金の交付に関する規則に基づき補助をしている。
具体的には、エレベーターの大きさにより上限額を定めており、この上限額と東京都の補助がある場合は補助対象経費の1/3、補助対象経費でない場合は、1/6の金額を比較し、いずれか低い額を補助することとしている。
再質問) 市として補助を出すという考え方なので、市の単独事業としてつけることはできないのか。
まちづくり部長)基本的には鉄道敷地内なので、市では補助金を交付することによって事業の促進を図るという立場である。
(※できないと、否定していない点に注目)
質問⑤) 構内踏切を設置し、エレベーターを設置せずにバリアフリー化を行うことは可能か。構内踏切設置の課題は何か。
まちづくり部長)構内踏切がバリアフリー化になるかということについて、少し研究しないとわからないが、構内での踏切の設置について鉄道事業者に問い合わせたところ、設置の検討はしていないということだった。
再質問) 以前に調べた時に、踏切は基本的にはバリアフリーの中では撤去していくという考え方だったので、踏切設置は無理だと思っていた。
今回、質問にあたり調べてみたところ、宮崎県にある三股町で、多摩湖駅と似たような駅(三股駅)に跨線橋がかかっていて、町長・議員もバリアフリー化を何とかしたいと取り上げていている。
2023年3月から利用が可能になったということで、踏切を付けて、バリアフリー化を図ったそうだ。多摩湖と全く状況が同じというわけではないが、三股駅は乗降客数500人にも満たない、三股町の人口も東村山よりもずっと少ない人口であるが、整備事業費の5200万円と設計費700万円合わせて5900万円を、それぞれ単年で市が支出したそうだ。
三股駅についてはこちらのリンクをどうぞ!
https://www.mlit.go.jp/tetudo/content/001710587.pdf
積算してみて、まずはどういう形でバリアフリーができるか、三股町でできるのであれば、東村山市でもできるのではないか。プレスリリースでは7400万円だったが、最終的には5200万円でできたということだった(三股町に電話で取材)。
多摩湖町の人はエレベーターと言っているが、何らかの形でバリアフリーをやってほしいという思いだ。SDGsとか、誰一人取り残さないとか、移動権の確保とか、そういう意味からもやってほしいと思うがいかがか。
まちづくり部長)バリアフリー化に関しては、研究しないとわからない。
東村山市としては連続立体交差事業に取り組んでいて、踏切を除却して安全な街をつくっていく中で、踏切を作ることについて積極的に進んでいくかどうかもあるので研究しないと何ともいえない。
多摩湖駅を利用される皆様からバリアフリー化を進めてほしいということで、ご意見はこれまで頂いているので、それが実現するように、これまで同様、これからも協議はしっかり進めていきたい。
私) 多摩湖のみなさんは、タウンミーティングの後で期待が高まっているのでよろしくお願いしたい。
感想
タウンミーティングをきっかけに、地域でも多摩湖駅のエレベーター設置について機運が高まりつつあります。
他会派の先輩議員が「浅見が多摩湖駅にエレベーターをつけると言ってたときいた」と言われましたが、議員ひとりで実現できるものではありません。
(なんで否定してくれないんんですか、と尋ねたら、私の口からは言えませんよと返されてしまいました。なぜ・・・?)
学校給食無償化や補聴器購入補助制度等、他の課題でもそうですが、一緒に声をあげる市民の皆さんあってこそ、実現を勝ち取ることができます。
多摩湖町のみんなと何ができるか、一緒に考えながら議会を通じても皆さんの声を届けていきます。
長文を最後までお読みいただきありがとうございました。