コンビニエンスストアでは、カウンターで提供する「コンビニコーヒー」が集客力向上に大きく貢献している。その“究極”ともいえるコンビニと本格的なカフェの融合を実現したのが、サークルKサンクスの新型店「K’S CAFE」だ。
首都圏と中京圏での本格展開を打ち出し、「サンクス晴海フロント店」(東京都中央区)の刷新にあわせた首都圏1号店を6月にオープンした。
昼休み時間帯には、周辺オフィスの社員が、ゆったりとしたカフェのコーナーで、カレーやパンなどを食べ、食後のコーヒーを楽しんでいる。店員のユニホームもエプロンをつけたシックな装いで、他の店舗とは異なる。
カフェ併設の大きな狙いは女性客を増やすこと。コンビニは男性、特に若い層の入店が多く、女性やシニア層を増やすことが各社の課題になっている。
サークルKサンクス新業態開発部の山中伸哉部長は、「開店1カ月だが、30代の女性を中心に入店が増えている」と、狙い通りの展開に満足そう。週末には、近隣住民が夫婦でモーニングをカフェに食べに来るなど、「街のなかのカフェとしての定着」(山中部長)も進んでいる。3年間で100店舗の目標に向けて順調なスタートをみせている。