深い谷間に突っ込むように滑り落ちる赤い車両。けがを負った乗客を飛び交うヘリコプターが次々と救出する-。スイス南東部で13日、日本人観光客らが負傷した列車脱線事故。夏の行楽シーズンを迎えたスイス・アルプスで、美しく雄大な風景を楽しんでいた日本人を恐怖のどん底に陥れた。
現場は多くの木が生い茂る山岳地帯。脱線車両のうち1両は木に引っかかり、危うく最悪の惨事を免れた。鉄道会社関係者は地元メディアに「『守護の天使』が電車に乗っていたのだろう」と、不幸中の幸いにほっとした様子。
地元メディアによると、消防隊員ら約180人とヘリコプター4機が乗客らの救出活動のため現場に急行。けががなかった乗客らは歩いて現場を離れた。(共同)