オバマ米大統領は12日、中西部ミズーリ州で丸腰の黒人青年マイケル・ブラウンさんが9日に警察官に射殺された事件に関し声明を出し、遺族らに「心からのお悔やみ」を表明した。ロイター通信によると、10日夜の抗議活動は一部で略奪などに発展、11日夜も暴徒化し機動隊が出動した。大統領はこうした状況に対し、沈静化を促した。
米国では昨年、南部フロリダ州で黒人少年を射殺したヒスパニック系男性が裁判で無罪となり、黒人社会を中心に反発が広がったばかり。今回の事件の背景に人種問題があるとの見方もあり、オバマ氏の対応が注目されていた。
オバマ氏は、事件が地元社会に怒りを引き起こしたことは知っていると言及。ただ事件の全容は不明として、ブラウンさんに思いをはせ、互いを傷つけるのではなく、悲しみを癒やすよう呼び掛けた。(共同)