■視覚障害者の行動範囲広げるが…
サドルとペダルが2つある2人乗り用「タンデム自転車」。2人でこぐため、楽に走行でき、視覚障害者には後部座席に乗ることで自転車を楽しみ、行動範囲を広げることもできる。ただ、2人乗りでの公道走行を禁止する都道府県が多く、解禁されているのは8県にとどまる。愛好者や視覚障害者からタンデム自転車の走行解禁を望む声が上がっている。(横山由紀子)
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息もぴったり
タンデム自転車は、1人乗り自転車より車体は約50~60センチほど長い。後方に乗る人はハンドル操作の必要がないため、視覚障害者や高齢者、子供らが乗車して行動範囲を広げることができる。
道路交通法上、タンデム自転車で公道を走行することは違反ではない。しかし、各都道府県の公安委員会は乗車人員の制限を定めることができるため、地域によって対応が異なる。現在、タンデム自転車で公道走行が可能なのは、兵庫、愛媛、広島、宮崎、佐賀、長野、山形、新潟の8県。ただ、鳥取県は制限解除に向け、検討している。